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スピードトレーニング Archive

スピード養成期・3

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【スピード養成期・3】多くの方が、昨年の10月から今年の3月までの間、各地のマラソンを走ってきました。それは同時に、スタミナ養成にもつながっており、これからスピード養成をしていく上で、十分な土台を構築しているとも言えます。

特に、マラソンで自己記録更新を達成できた方々については肉体的なスタミナはもちろん、精神的なスタミナも充実しています。したがって、これからはじまるトラックレースや10k以下の短いロードレースにおいても自己記録の更新が濃厚な状態であると感じます。

そして、4月に入ると積極的にインターバル等のスピード練習を取り入れていきます。ところが、スピード練習に耐え得る十分なスタミナが身についているにも関わらず、怪我や故障が多くなるのもこのタイミングでもあります。

怪我や故障の主な原因は、まさにいきなり激しいスピード練習を実施するからですが、別の言い方をするならスピード練習を導入するための準備が整っていないからなのです。具体的には大きく2つの準備が必要と考えます。

■準備1).筋力の養成:マラソンより速いペースで筋肉に強い刺激を与えるので、酸素の供給が不十分な状態で筋肉を動かすことになります。その結果、激しい筋肉痛が発生したり、肉離れをおこす結果を招いたりします。つまり、速いスピードを出せるように脚筋力をはじめ、全身の筋力を養成しておく必要があります。

■準備2).フォームの養成:速いスピードを出すことは、単にガムシャラに走ることではありません。効率の良いランニングフォームが大前提になります。特に、マラソンを走ってきた方々は、フォームがコンパクトになっている傾向が強いと感じます。そのため、スピード練習に対応できるダイナミックな動きを取り戻しておく必要があります。

以上の2つがスピード練習前の準備としては、最低限必要なことです。繰り返しますが、誰もが知っているスピード練習は準備を怠ると、大きな怪我や故障と紙一重であることを十分に理解した上で、取り組んでほしいと思います。

スピード養成期・2

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【スピード養成期・2】前回も記載したとおり、マラソンにとっての土台は持久力(スタミナ)です。スピードはその土台である持久力の上にのせていくイメージと考えます。

したがって、マラソンの記録短縮を目指していくには持久力とスピードの均衡を考えながらトレーニングを積み上げていく必要があります。ところが、一般的には持久力とスピードを同時に養成していくことは難しく、持久力が上がるとスピードが鈍り、スピードが上がると持久力が落ちる関係にあると言われています。この点は私の経験からもそう感じます。

そのため、まずは持久力である長く走る力をいかに身体にしみ込ませていくかが最初のポイントになります。持久力が高いと言うことは、有酸素能力を高めることでもあります。まさに土台つくりです。

そして、その身に付けた持久力の上にスピードをのせるイメージになります。ところが、スピードは無酸素能力と言われており、スピードを上げていくと乳酸が発生し、筋肉が疲労していきます。

つまり、マラソンも単に完走目的から記録短縮が目標になっていくと、スピード的な要素が加わり、極端に言えば無酸素運動の要素も加味されるようになっていきます。実際のマラソンレースにおいても、前半でスピードを上げ過ぎると、乳酸と言う借金が身体に蓄積されていくことになります。

よくマラソンレースで前半のハーフを予定より速く走ることを「貯金する」と言っているランナーがいますが、実際は借金になります。そして、後半は更に疲労して借金を重ねることになるので、前半の借金が大きいランナーは、30k以降にいわゆる破産状態(※)に陥る可能性が高いとも言えます。※大失速や途中棄権

と、言いながら自分自身が借金できる範囲を把握し、うまく借金しながらゴールできれば逆に記録短縮にもつながります。つまり、土台である持久力と言う貯金と、スピードと言う借金をうまくやり繰りしていけるか否かが、記録短縮のポイントであるとも言えます。

この点の考え方については、このブログでも何度か取り上げておりますが、スピード養成に入る前に再確認してほしいと思います。

スピード養成期

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【スピード養成期】前回も話しましたが、最近は1年間を通じてマラソン大会が全国各地で開催されており、季節に関係なくマラソンに出場することが可能になっています。

そのため、単に全国のマラソン大会を走り、大会毎のコースやその景色等を楽しみつつ完走が第一の目的である方なら年間を通じて楽しめる時代です。ところが、マラソンの完走ができるような持久力が身に付いてくると、単に完走目的で走っていた方でもだんだんと記録短縮を意識するようになっていきます。

すると、次回のマラソンは「4時間突破を!」と、言ったように目標が完走からタイム短縮にシフトして行き、それぞれの試行錯誤がはじまります。この時、これまで同様、年間を通じて毎月のようにマラソンを走り続けることでタイム短縮を目指す方もいるでしょう。

逆に目標タイムから5キロ毎の設定タイムを導き、その設定タイムどおりに走ることで目標タイムを目指す方もいるでしょう。このように、ランナー毎にそれぞれの方法でマラソンの記録短縮を目指していきます。

ところが、どのレベルのランナーであっても、それぞれの走力毎の壁が必ず出てきて、簡単に短縮できた記録もやがて頭打ちになっていきます。この点は、実業団選手や学生選手においても同様で、右肩上がりに記録をずっと短縮できる人はいません。

そのため、多くの実業団選手や学生選手たちは、最初にトラックや駅伝等でスピードを高め、少しずつ距離をのばしてマラソンに到達する流れで走り込みを継続していきます。一方、多くの市民ランナーの場合、最初からマラソンを完走できる持久力を身に付ける逆のパターンが一般的です。

もちろん、マラソンの場合、最も重要な要素は長い距離を走り続ける持久力であるのは言うまでもありません。すなわち、まずはマラソンを完走できる持久力を身に付けることが第一になります。しかし、市民ランナーの方も上記したように完走からタイム短縮へ目標がシフトしていくと、目標タイムを達成するためには、速く走る要素が加わって行きます。

つまり、実業団選手や学生選手たちのように最初からスピードを高めていなかったとしても、マラソンの記録短縮を目指していく以上、市民ランナーの方も必ずどこかでスピードを高める要素が不可欠になって行くと考えます。

マラソンのスピードについて・2

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【マラソンのスピードについて・2】前回、5千メートルと1万メートル、更にマラソンの記録についての関係を確認しました。今回もその続きになります。

マラソンの記録を短縮するには、1万メートルの記録を短縮することが、ひとつのカギとなります。そして、1万メートルの記録を短縮するには、5千メートルのスピードを強化することが、必須となります。

もちろん、単純にそのことが当てはまらないケースもありますが、マラソンの記録を短縮するのに、5千メートルの記録短縮がひとつのポイントになるに違いありません。

つまり、マラソンに向けたスピード強化についても5千メートルの記録短縮が大きなカギになります。そして、そのためのトレーニング方法がひとつのポイントになります。

次回から5千メートルの記録を短縮するための具体的なトレーニング方法等について考えていきます。

期分け・97

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【期分け・97】実業団選手や箱根駅伝選手たちとの相違点である、3つ目について考えていきます。まずは、3つ目の相違点を振り返ってみます。

◆相違点3).いつもと同じ環境の中で暑さ対策を考えていく必要がある。

少し、ネガティブな感じですが、多くの市民ランナーは、実際に涼しい高原等での長期合宿(短期も)を実施することは難しい環境です。したがって、今ある環境の中で何か対策を考えていく必要があります。もちろん、気温が35度をこえるような猛暑の中で走り込むことは、健康的ではありません。

しかし、暑いので何もしないでは、マラソンを目指すと言う意味では逆に「走力の衰え」にもつながっていきます。まさにこの矛盾との戦いが、暑さを克服していくポイントとも言えます。

そこで、具体的な暑さ対策をいくつかあげてみます。

◆対策1).涼しい時間帯を有効活用。

特に、涼しい早朝に走ることを強くおすすめします。なぜなら、早朝練習を実施するには起床時間を決める必要があります。同時に夜更かしができなくなります。そのため、ランナー的生活の基本である「規則正しい生活習慣」を身につけることにもつながります。実は、「規則正しい生活習慣(早朝練習)」を定着させる季節としては、逆に夏が最適なのです。

◆対策2).距離より時間で管理。

気温の高い中において、長距離を走ることは様々なリスクがあります。特に、暑い中において30kとか40kと、走る距離を決めてスタートすることはとても危険です。なぜなら、距離を決めるとペースが気になり、結果的には涼しい季節との比較になってしまい、肉体的にも精神的にもリスクが高くなるからです。そこで「何分走る」と、暑い夏は時間管理にシフトし、ゆっくり動き続けることを意識しながらマラソンに必要不可欠なスタミナの土台をつくることに主眼を置くようにします。もちろん、途中でウォーキングを取り入れ、ランニングと交互に繰り返すことも暑さ対策としては効果的です。

◆対策3).給水の確保。

何と言ってもこれが最重要ですね。特に、多くの市民ランナーは単独で走り込むことが多いので、給水対策も自分自身で考える必要があります。具体的な対策例として、予め給水を準備し、ランニングコース上に置いたり、人目につかない場所に置いたりしますが、肝心な時に準備していた給水が紛失していた話しは良く聞きます。そこで、夏は予めランニングコース上を下見し、自動販売機やコンビニがどこにあるかを確認しておき、小銭を持って走ることをおすすめします。これは、万が一体調不良になった時、助けを求める意味で予防対策にもつながります。

以上、駆け足で暑さ対策について話しをしてきましたが、年々暑さが厳しくなってきているようにも感じます。とてもランニングどころでは無いと言うのが本音ですね。しかし、夏は秋からのマラソンシーズンに向けた基礎体力(スタミナ)を養成する大切な時期でもあります。したがって、上記したことにこだわらず、水泳や山登り等、夏に相応しいスポーツを積極的に取り入れていくことも暑さ対策としては正解です。暑い夏だからこそ、ランニング以外のスポーツにも視野を広げてみることは大切かもしれませんね。

期分け・96

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【期分け・96】引き続き、夏の走り込みについてです。前回は、「夏の走り込み」と言っても実業団選手や箱根駅伝選手たちとは相違点があり、具体例を3つあげました。今回もこの点についてもう少し考えていきます。

◆相違点1).長期合宿のために休日取得が難しい。

一般的な見方になりますが、ほとんどの方は有給休暇と言え、勝手気ままに取得することは難しいと思います。したがって、夏季でも週末を活用した短期合宿や練習会が、走り込みのメインとなります。そして、重要なポイントのひとつとして、短期合宿の場合、合宿地までの移動時間をしっかりと計算しておく必要があります。具体的には、早朝に自宅を出発しても午前中には余裕を持って到着できる移動距離が短期合宿地への移動範囲と考えます。もちろん、夏休みを活用し、2泊以上の合宿を実施する方もいるでしょうが…。

◆相違点2).合宿をサポートしてくれる仲間や環境を確保することが難しい。

合宿地を決めたら、次に宿泊先や現地までの移動手段を確保する必要があります。同時に、うまく確保できた場合、現地に移動してからの動きが重要になります。具体的には仲間から合宿の話しだけ聞き、現地での土地勘が薄い方々だけでいくと、「どこをどのように走るのか」、「聞いていたクロカンコースまで遠すぎて移動できない」等々のトラブルが必ず発生します。同時に、現地練習での給水や備品等の段取りも意外と大変です。

以上の2点については、走り込み以前の話しになります。しかし、物事は何でもそうですが、段取りが大切です。実は、実業団チームや箱根駅伝を目指す大学チームには、優秀なマネジャや主務と言われる専門の裏方が必ず常駐しています。そして、合宿はもちろん、ありとあらゆる段取りやサポートを仕切っています。

したがって、選手たちは、常に「走ること」だけに没頭できます。コーチは、常に「選手を観察」することに没頭できます。このように、強くて安定しているチームには、必ず優秀な裏方がいるのです。

ところが、一般的な市民ランナーの短期合宿や練習会に、このようなサポートできる方を常駐させることは相当難しいと思います。そのため、短期合宿を企画する際はこの点を十分に吟味し、合宿地に精通した仲間の確保や現地での移動手段に必要な車や自転車、練習に必要な給水等の備品をどのように準備するかを、まずはじっくりと吟味することが短期合宿への第一歩となります。

つづく。

期分け・63

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【期分け・63】前回は、「脚つくり」に適したペースと強度について考えてみました。今回は、そのペースでどの程度の距離や時間を走り続けていくのが効果的かを考えていきます。

実は、「脚つくり」の中で「設定ペース」と比較した場合、距離や時間については最も意見の相違があるところでもあり、各コーチや各チームのノウハウが色濃く出てくる部分でもあります。これから私が記載していくことも、これが絶対とは言えず、私自身も現役時代に実施していた考えと、少しずつ変化しているのも事実です。はじめに、この点についてはご理解いただき、これが絶対と言ったことではなく、参考にしていただければと思います…。

では、早速ですが、どの程度の距離、もしくは時間を走り続ければマラソンに必要なスタミナが養成されるのでしょうか?

この答えこそが上記したとおり、百人いたら百とおりの答えが出てくる部分です。私も現役時代を含め、20年以上マラソンに関わってきた中で、様々な実例を見聞きしてきました。

例えば、かつて私のライバルだったランナーたちの中には、30kまでの距離走だけで常にマラソンの記録が安定していたランナーがいました。逆に、マラソンより長い60k走を取り入れることで、マラソンを攻略したランナーもいました。もちろん、運動生理学を専門にしている先生方でもそれらの見解は様々です。しかし、どれも納得できる理論ばかりなので、どの見解も信用できました。

何でもそうですが、難しく考えていくと堂々巡りとなります。その結果、答えが見つからず、走れなくなっていきます。もちろん、正しい答えを導き出すことが目的ではありませんが、自分自身に最も適した方法やノウハウを身につけていくことが重要です。

そこで、ヒントになることのひとつに、過去のマラソン経験者たちがマラソン後によく話していたことです。いくつかの実例をあげると、次のような話しが思い出されます。

◆実例1).マラソンは、どんなランナーでも35kの壁がある。◆実例2).初マラソンでも30kまでなら誰でも走れる。◆実例3).どんなランナーでも実力に見合った設定タイムで刻んでいくと、2時間前後でスタミナは枯渇してくる。

いかがでしょうか?皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?実は、これらの話しはこれまでにマラソンを走ってきたランナーたちの実体験から導き出された見解です。しかも、実際にマラソンを経験すると、見事に当てはまります。すなわち、これらの話しの中にマラソン攻略の重要なヒントが隠されているとは言えないでしょうか?

次回は、これらの話しを軸に、更に掘り下げていきます。

つづく。

第29回富里スイカロードレース大会

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6月24日、千葉県富里市において「第29回富里スイカロードレース大会」が、開催されました。この大会は、富里市の名産であるスイカを給水にするユニークなアイディアで、1万人以上のランナーが参加する大きな大会となりました。

また、この時期は気温や湿度も一気に高くなりますが、安全面も考慮してかメイン種目は10kまでとしてあるのも特徴です。同時にマラソンブームが高まり、ハーフマラソンをメインにする大会が増えている中、10kまでの距離で1万人以上のランナーが参加する大会は国内屈指ではないでしょうか。

さて、私がコーチする選手(市民ランナー)たちも毎年参加しておりますが、今年は参加申込が抽選となったため、涙をのんだ選手もいました。そんな中、なぜか、私の女子選手はほぼ全員が抽選に当たっていました(笑)。

このブログでも記載しておりますが、この時期は「スピード養成期」と位置付け、積極的にトラックや10k以下の短い距離のロードレースを走る期です。もちろん、私がコーチする選手(市民ランナー)たちもこの流れに沿って日々のトレーニングに励んでおります。

今回の富里スイカロードレース大会は、スピード養成期の後半にあたり、積極的に短い距離を走ってきたこれまでの成果を見極める意味でも重要視していました。

結果は下記のとおり、参加した選手全員がほぼ予定どおりの内容でした。また、ロンドンパラリンピック代表候補選手である弱視の岡村選手も40歳以上男子10kの部で大会新をマークし、断トツの優勝でした。

◆一般女子10kの部:優勝/H・Y選手/36分23秒(大会新)、2位/M・S選手/38分16秒、3位/M・S選手/38分56秒、5位/A・K選手/39分14秒、6位/M・K選手/39分33秒。◆40歳以上女子10kの部:優勝/M・Y選手/38分10秒(大会新)、2位/A・K選手/39分32秒。

この大会は毎年、気温や湿度が高くなるのも特徴で、今回もかなり厳しいコンディションとなりました。実は、スピード養成期と言って、インターバル系のトレーニングばかりでは、逆に思うような成果はでません。

それは、今回のような過酷なコンディション下では、スピードと同様にスタミナも要求されるからです。そのため、スピード養成期のトレーニングにおいても、ある程度の距離走やペース走を取り入れておかないと、実はスピードも効率よくアップしていかないのです。※この点の詳細については、あらためて、このブログにもアップしていく予定です。

今回、この点のバランスを見極めることができたことは、大きな収穫でした。そして、秋からのマラソンシーズンに向け、これから本格的な走り込みに入っていけそうです。

横浜駅伝大会

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先日の4月30日に横浜駅伝大会が開催されました。この駅伝大会は今回で24回目と、ランニングブーム以前から開催されている市民駅伝大会です。しかも区間数や距離は高校駅伝と同じ7区間42.195kと本格的です。したがって、ランニング経験の浅いランナーたちが、軽い気持ちで出場するには少しハードルが高い駅伝大会と感じます。

ところが、ここ数年のランニングブームは全国各地で開催されている各種駅伝大会にも波及し、この大会も今年は650チーム以上のエントリー数となりました。

大会は鶴見川にある河川敷のランニングコースで開催されます。具体的にはスタート及びゴール地点と各区間の中継点は全て同じ地点にし、その中継点をさかいに上流と下流に設置してあるそれぞれの折り返し地点を往復するコースです。そのため、応援する側にとっては、常に同じ場所で全区間を応援できるため、とても盛り上がります。

そして、私がコーチするチームも男女混合の部(奇数区間が男子、偶数区間が女子)に3チーム出場しました。結果は、3チームとも6位入賞をはたし、AC・KITAチームは7連覇を達成することができました。

もちろん公式な大会ではないので、特に何がある訳でもありません。しかし、同じ大会で連続して勝ち続けることは、選手(市民ランナー)やチームにとっても大きな自信につながります。特にこの駅伝大会は区間数が多く、区間毎の距離も長いので、チーム全員がそれぞれの区間をキッチリと走ることが必要不可欠となります。また、メンバーに起用した選手は7区間中4名が初出場と、来年以降につながる内容でした。

さて、この駅伝大会を毎年応援していると、様々なことを感じます。特に、チーム数が増加し、トップ争いのチームと楽しみながら走る下位チームとの差が年々大きくなってきている点です。その結果、同じコースを繰り返し走るため、コース上に区間違いのランナーが多数混在し、上位チームは常に下位チームを追い抜く展開となります。

そして、この展開こそがこの駅伝大会を攻略していく上で最も難しい点のひとつと感じます。それは、後ろからゴボウ抜きをしている展開なら誰でもスピードに乗っていけるように見えます。ところが、この駅伝大会ではゴボウ抜きに近い状況となる後半の区間に配置している選手ほど、設定タイムどおりに走れません。少なくとも7連覇の経験からそう感じます。

もちろん、いくつかの要因はありますが、大きな要因のひとつとしてゴボウ抜きをしているチームが、自チームより前を走るチームではなく、下位を走るチームである点です。その結果、本来のスピード感覚より遅い方に感覚がずれ、ゴボウ抜きをしているにも関わらずスピードは上がらない負の連鎖にはまるのです。

実は、正月の箱根駅伝やニューイヤー駅伝でも似たような展開があります。例として、1区からトップでタスキを受けた選手が2チームに抜かれて3位で次の3区につないだとします。一方、下位の方でタスキを受け、10チームを抜いて7位まで引き上げた選手がいたとします。

この2選手の区間順位を比較したとき、2チームに抜かれて3位に後退したにも関わらず区間順位も3位。ところが、10チームを抜いて7位に躍進したが区間順位は6位と、見た目の走りと実際の区間順位が違うケースは意外と多く、区間順位はタスキを受け取った順位に影響を受け易いのです。それだけに、後方からタスキを受け取って、区間上位に食い込むことは相当な走力と共に、自分自身を追い込める強い精神力も要求されるのです。

以上のように、横浜駅伝の後半区間の選手は、常に後方からタスキを受け取るような展開になり、自分自身の力を出し切ることが難しいと感じます。しかし、逆にそのことが選手のメンタル面を強化することにもつながり、目標のマラソンにも生きてくると…。

GWを走る

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今年もいよいよGWになりますが、旅行をはじめ様々な計画を立てていることと思います。また、ランニング愛好家の皆様にとっては、恒例のランニング三昧になる連休と思いますが、いかがでしょうか。そこで今回は、この連休を活用したトレーニングについて考えてみます。

はじめに、今月のマラソンまでしっかりと走り、連戦が続いてきたランナーについてです。

特に、マラソンを何本も走り疲労の自覚症状がある場合や既に故障や怪我をしているランナーです。もちろん、もっと以前から故障のためトレーニングを中断しているランナーも対象となります。

至極当然のことですが、痛みや疾患等がある場合は完全休養となり、絶対に無理をしてはいけません。しかし、そうでない場合、このGW期間は期分けで言うところの「移行期(回復期)」となります。すなわち、軽めのジョギングや水泳、あるいは長めのウォーキング等を軸に回復を優先したトレーニングが有効的になります。

次に、マラソンの疲労もある程度抜けて気持ちもリフレッシュできているランナーです。

このようなランナーはGWを活用したスピードトレーニングをおすすめします。また、せっかくの連休です。いつも一緒に切磋琢磨している仲間たちとのミニ合宿は更にトレーニング効果を高めます。もちろん、宿泊が難しいのならいつもトレーニング会場にしている近くの競技場や河川敷等を活用し、午前と午後の2回実施する2部トレーニングがおすすめです。

また、この時期は初夏を思わせるような気温に上がる日もありますが、身体は暑さに順化していません。したがって、秋から冬のように長い距離を走り込むより、距離を短くしてスピードを上げるインターバルのようなスピードトレーニングの方が逆に安全で効果的ともいえます。

では、実施するにあたり具体的なポイントをあげてみます。

◆ポイント1).インターバルのトータル距離を3000m~5000m程度におさめる。例として、200m×15本~20本、400m×8本~12本、1000m×3本~5本程度の本数が効果的。◆ポイント2).リカバリー(休息)は距離でなく時間で管理し、疾走時間と同じ時間(1対1)で実施する。◆ポイント3).トレーニング強度の調整は、疾走時間ではなくリカバリー時間で調整する。つまり、強度が楽に感じるならリカバリー時間を短くし、苦しく感じるなら長くする。

そして、全てのトレーニングに共通しますが、特にスピードトレーニングについては、ラストまで確実に走り切れる本数と強度で実施していくことが重要です。すなわち、まずは余裕を持った設定ペースで後半まで走り、ラスト数本をペースアップできるような流れにできれば精神的にもゆとりが持て、スピードトレーニングも意欲的に取り組めると考えます。

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