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2008-07-22

夏を走る

いよいよ本格的な夏に突入です。ご存知のとおり、実業団選手や箱根駅伝を目指す学生選手達も秋の駅伝やマラソンに向け、夏場の走りこみを精力的に実施しています。もちろん市民ランナーの皆さんにとっても秋の各種レースに向け、走りこみの重要な時期であることは全く同じです。暑さに負けず頑張ってほしいところです。

と、言いながら実業団選手や学生選手達は、涼しい高原や北海道等に移動し、なおかつ長期滞在することが可能なため、彼らと同じような走りこみを市民ランナーの方々が実施していくことは・・・。やはり、自宅周辺の暑い環境下でどのような走りこみをしていくかの工夫が必要不可欠になります。

長距離走の練習として正確な距離を正確なラップで刻んでいくことが、基本となることは今更言うまでもありません。日々の練習も可能な限り正確な距離を正確なラップで刻んでいく練習を実施してほしいと思います。ところが、夏場の練習に関してはこのことが例外になります。実は、この点が重要なポイントとなります。

暑さや湿度の高い中でのランニングは様々な危険を伴う場合があり、積極的におすすめできない部分もあります(専門的な話は割愛します)。しかし、暑いからと言って何もしない訳にはいきません。この矛盾と戦いつつ最効率な練習を模索し、実施していくのが、夏の練習です。

そこで、夏におすすめしたい練習は「時間走(1時間走とか時間で走る練習)」です。なんだぁと、思う方がほとんどかもしれませんが、夏の練習で走りこめない最大の原因は意外にも距離走(30k走とか距離で走る練習)だったりするのです。失敗例として、比較的涼しい早朝に30k走を実施しようとしたとします。当然、暑さを考慮し設定タイムをいつもより落としてスタートします。出足は余裕を持って走れていたのですが、途中からペースを保てなくなり・・・、更に暑さにバテ・・・、22k地点で打ち切り・・・。また、最後まで走りきれたとしても後半は大幅なペースダウン。如何でしょうか?実は、私が指導している選手の中にも毎年数名の選手が、このようなことになります。

このケースで問題なのは、単に走りきれなかったことだけでなく、秋のマラソンに向けて脚つくりを実施し、距離に対する不安を払拭させることが目的なのに、逆に距離や暑さに対する不安を残す結果となることです。実は、このことを簡単に考えてはいけません。意外と秋以降も不安を引きずっていくタイプの方は多く、うまくマラソンを走りきれない大きな原因のひとつとなっているのです。そして、マラソンは技術的なことより、メンタル的な部分が大きいと言われる大きなゆえんでもあるのです(メンタル的な部分が全てと言っても良いくらい)。

では、暑い環境下でどのように時間走を実施していくのか?次回は具体的な方法を考えていきます。

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