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2009-01-27

大阪国際女子マラソン

最初に国際マラソンのサポート(コーチ)として選手に帯同すると、大会当日に必ず実施する大切な仕事があります。それは、各選手がレース中に補給するスペシャルドリンクの提出です。大阪国際女子マラソンの場合、大会当日の朝8時30分から9時30分の間に長居陸上競技場に提出します。

スタート時間は12時10分なので、選手自らが提出すると、競技場で相当な時間を待つことになります。それでも大きな陸上競技場を発着点とする大会なら競技場内で待機することも可能です。しかし、雨風をしのげる場所の少ない大会の場合、防寒対策等を考慮する必要が不可欠になります。実際に25日8時30分時点の長居陸上競技場は雪が降っていました。もしも、陸上競技場での待機が不可だった場合、スタートまでの時間を寒い雪の中で待機することになり、レースへの影響が懸念されます。

・・・と、これ以外でも様々なケースや雑務が想定できるので、選手の応援を兼ねたサポートは、一人でも多くの仲間にお願いしたいところです。もちろん、サポートする方が一足先にスペシャルドリンクも提出し、選手は後からゆっくりと自分のペースで競技場に到着できるようにします。

そして12時10分、号砲と共に選手達はそれぞれのペースでそれぞれの目標に向かってスタート。同時にサポート隊の珍道中スタートでもあります(笑)。

大阪国際女子マラソンは、JR大阪環状線や地下鉄等を駆使することで、ほとんどの通過ポイントでの応援が可能です。実際にはじめてこの大会をサポートした時、地元大阪の知人の後に付いてまわり、ほぼ全ての5k毎ポイントで声援を送ることができました。但し、ポイント地点と最寄駅間のダッシュ、分刻みで乗り継いでいく地下鉄、最後は走っている選手以上に私の方がバテてしまい、ゴールする選手に間に合わない・・・苦い経験をしました(涙)。

この経験からその後、応援もマラソン練習同様、欲を出し過ぎないことが重要?と、勝手に思い込み、今回はJR森ノ宮駅で下車し、15k地点と25k地点で確実に応援。更に間に合うなら30k地点も応援し、ゴール地点である長居陸上競技場に戻る作戦をとりました。

実際に国際マラソンを目の当りにすると、選手達の気迫と迫力に圧倒されるのと同時に、選手達の懸命な姿に感動して涙が出てきます。今回のレースも世界を目指す渋井選手達の先頭集団、自己の限界に挑戦する市民ランナー達の姿に心を打たれました・・・。そして、途切れ目のない沿道からの大声援。この中で走れる選手達を羨ましくも感じました。

また、ほとんどの大会で公式発表される気温や風力等については、実際に沿道で応援してみると、それ以上に厳しいコンディションの場合が多々あります。今回の大会も沿道に立つと公式発表以上に北よりの風をかなり強く感じ、ほとんどの地点で選手達にとっては冷たい向い風になっていたようです。

そんな厳しい道中を乗り越えゴール地点の長居陸上競技場に戻ってくる選手達は、精根尽きた身体と心に最後の力を振り絞ります。同時に動かなくなった手足を懸命に動かし、目の前にせまったゴールを目指します。その姿は誰もが持っている、生き抜こうとする本当の姿なのかもしれません・・・。そしてゴールした瞬間、どのランナー達もこれまでの苦難から解き放たれ、最高の笑顔をみせるのです・・・。

これから全国各地で開催される様々なマラソン大会でも数多くの感動シーンを必ず目の当りにします。それは私達の心に深い感動と勇気をもたらすことでしょう。

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