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2010-05-20

再びトレーニング計画・6

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引き続き「スピード養成期」のレース選択についてです。さて、前回は「短い距離のレースを敬遠傾向にある人が意外に多い」と、話しをしました。では、10kより短いレースに出場することが、スピード養成につながるのでしょうか?

その前に、そもそもスピード養成とは、単に短い距離を速く走れるようにするためのことなのでしょうか?

話しは前後しますが、スピードとスタミナについてのイメージをあらためて簡単にまとめてみます。最初に、自分自身の身体を自動車に例えて、次のようにイメージしてみます。◆1).スピードが出せる=エンジンの排気量が大きい(心肺機能)。◆2).長く走れる=燃料タンクが大きい(脚力)。

もちろん専門的な見解とは違っている部分もありますが、上記のように大きく二つをイメージして下さい。そして、自分自身の身体を軽自動車に例えるとしたなら、排気量は660ccと小さいのですが、近所を走りまわるには、とても燃費が良く効率的です。

ところが、高速道路を使って遠い場所へ移動したとします。このとき、近所を走っていたときには感じなかったことを幾つか感じるはずです。◆3).遠くに速く到着しようと、スピードを上げて走行すると、排気量が小さいこともあり車体の安定性に欠け、長時間の運転は疲れやすい。◆4).燃費そのものは良いのだが、燃料タンクが小さいので、遠くへ移動する場合、途中で何度か給油する必要があり、結果的には到着時間も遅くなる。

以上の点については、誰もが感じることと思います。そして、これらの問題を解消する方法は至極当然のことながら、排気量と燃料タンクの大きな自動車に乗り換えることですね。

では、上記の例を再び人の身体に戻して考えたとき、実は同じようなことになります。つまり、遠くに移動することをマラソンとし、そのマラソンを速く走りきるためには次の要素が必要不可欠になります。◆5).エンジンの排気量をアップする=心肺機能をアップする。◆6).燃料タンクを大きくする=脚力(スタミナ)をアップする。

実は市民ランナーの多くは、上記◆6を目的としたトレーニングに終始しているケースが一般的な傾向なのです。具体的な例として、日々のトレーニングは仲間たちと常にゆっくり長く走ることがメインとなり、レースについては年間を通じてハーフマラソン以上の距離が中心になっているケースです。

その結果、一年間にマラソンを何度も完走したり、マラソン以上のウルトラマラソンに挑戦したりと、驚異的なスタミナを身につける人も見受けられます。ところが、マラソンの記録については、ある記録で頭打ちとなり、たくさん走るほど停滞してしまう人も意外と多いのです。

その原因のひとつとして上記の自動車に例えるなら、燃料タンクを大きくすることが中心となり、もうひとつの排気量をアップするトレーニングが圧倒的に不足しているからなのです。

さて、皆さんはいかがでしょうか?

つづく。

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