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2011-10-27

期分け・25

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今回から「スピード持久力養成期」のソフト面にあたるペース走の距離と設定タイムについて考えていきますが、この期はゆっくり長く走り込むことではなく、ある距離を正確なペースで走り込んでいくことが最大の目的となります。この点はとても重要なポイントになるので、常に意識しながら走り込んでいきましょう。

では早速ですが、どんな距離でペース走を実施すればマラソンの攻略につながるのでしょうか?

最初からとても無責任な言い方になりますが、この点については様々な考え方や理論がある部分であり、判断や決断に最も迷う部分でもあります。実際に私が指導している選手たち(市民ランナー)の中には、30kまでのペース走でマラソンを攻略できたケースや、マラソンとほぼ同じ距離である40k走を取り入れることでマラソンの自己新記録を大幅に更新した選手もいます。

しかし、今回はマラソンを攻略していく上で多くのランナーに当てはあるトレーニング方法と言う意味で、40k走を取り入れる前提で話しをすすめていきます。

では次に、40k走の実施頻度として毎週1回は40k走を取り入れていく必要はあるのでしょうか?

実は、この40k走の本数や実施タイミングについても、経験や走力によって大きく異なります。例としてオリンピックを目指すような実業団選手(プロ)は、1回のマラソンを目指していく過程で40k走を10回前後は実施します。つまり、初マラソンと言ってもトレーニングの段階で既にマラソンの距離を10回以上は経験していることになります。

ところが、一般の市民ランナーが同じような回数を実施できたとしても、平日はしっかりと仕事や家事をしているが故に、計画的な身体の手入れや休養を取り入れることは思うようにいかないのが現実です。そのため、慢性的な疲労が蓄積して故障をしたり体調を崩す可能性が大幅に高まります。したがって、一般の市民ランナーが、毎週末毎に40k走を実施していく流れは逆に効率的とは言えません。

一方で、人の身体は一度スタミナ切れ等の壁を経験すると、身体の中でスタミナを蓄えようとする働きが大きくなります。そして、次に同じような壁に再びぶつかった場合、意外と簡単に乗り越えるケースを実際に多く見てきました。そのため、40k走を10回も実施することは負担が大き過ぎるとしても、何度か適正なスピードで実施することは、マラソンに必要な「スピード持久力」を向上させるための有効的な手段であると考えられます。

次回はどのタイミングで40k走を実施するかについてです。

つづく。

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