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2012-03-14

2012名古屋ウィメンズマラソン

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女性ランナーだけに限定した「2012名古屋ウィメンズマラソン」が、盛大に開催されました。また、この大会は、昨年までの名古屋国際女子マラソンを引き継ぐ大会です。そのため、今回はロンドンオリンピックの国内最後の選考レースでもありました。

その結果は既にご存知のとおり、尾崎選手が日本人トップでゴールし、ロンドンオリンピックの代表切符を見事につかみました。また、ロンドンオリンピックに向けた代表選考レースはかつてない注目を集め、何かと話題の多い選考だったと思います。

そして、その中心だったのが、川内優希選手であることは誰もが認めるところです。しかし、残念ながら川内選手は代表入りを果たせませんでしたが、その果敢な走りと自己の結果に対する厳しいコメントは、これまでの常識だった壁をいくつも突き崩したと感じます。

そのひとつは、代表選考レースに複数回挑戦したことです。これにより、実業団選手や代表有力候補とされる選手までもが、再挑戦する姿が数多くありました。その結果、今回の名古屋で快走した尾崎選手は再挑戦での代表入りとなりました。一方で、堀端選手や赤羽選手は裏目に出てしまった感も残りました。いずれにしろ、これまでの代表選考に比べ、透明感は格段に増したように思います。

そして、川内選手が残した最も大きな功績は、マラソンで日本代表になれる可能性は誰にでも平等にあることを示した点ではないでしょうか。具体的には、どんな生活スタイルやトレーニング環境であろうと、記録と結果が伴えば、必ず道はひらけることを証明したことです。

実は、どのスポーツもチャンスは平等にあると思いがちですが、よく分析していくと多くのスポーツが必ずしもそうではありません。しかし、マラソンは過去の実績や経験に関係なく誰でも選考レースに出場できるチャンスがあります。そして、たとえ無名のランナーであってたとしても記録と結果を残せば日本代表入りは実現します。これは、他のスポーツではほとんどあり得ないことです。そして、この極めてシンプルな仕組みを川内選手があらためて示したのです。

さて、今回の名古屋では1万人以上の女性市民ランナーが参加しました。これだけでも画期的なことだと思いますが、サブスリーを達成したランナーも90名をこえていました。もちろん、全体から見た割合は少ないですが、女性市民ランナーのレベルは確実にアップしています。

また、私の個人的な意見になりますが、女性ランナーは子供を出産した後、30代から力を発揮しているケースがとても多いと感じます。また、学生時代に陸上競技経験の有無がマラソンのパフォーマンスに直結しない点も女性ランナーの大きな特徴でもあります。残念ながらこの点は、男性ランナーにはあまり当てはまりません。

このことから川内優希選手のようなランナーは、実は女性市民ランナーから現れてくる可能性の方が高いのではないでしょうか。あくまでも個人的な意見ですが、次回のオリンピックあたりから、子育てをしている専業主婦から日本代表に名乗りをあげる女性市民ランナーが出現してくるかもしれません。

大いに期待したいと思います・・・。

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