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2012-05-15

期分け・42

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前回同様、マラソンの走り方についてですが、今回も「後半ペースダウン型(スローダウン)」について考えていきます。前回は、同じ後半ペースダウン型でも中間点をさかいに大きく失速する「前半突っ込み型(後半失速)」について記載しました。

実は、実業団選手(プロ)をもってしてもこの走法になってしまうランナーは実に多く、決しておすすめできる走法ではありません。もちろん、様々な走法もありますが、やはり30k前後までは目標タイムを狙ったラップタイムを刻めないと次回以降のマラソンにもつながりません。特に、これから初マラソンやマラソン経験が極端に少ない市民ランナーの場合、マラソンの目標タイムを自ら予測し、自ら設定することは相当難しいと言えます。

では、マラソンの目標タイムはどのように決めればよいのでしょうか?

そのヒントは、「持久係数」にあります。このブログでも何度か取り上げていますが、10kやハーフマラソンの記録を基準にその何倍でマラソンを走れるかの係数です。個人的には10kの記録を基準にした持久係数の方が、マラソンの回数を重ねていくほどより精度が増してくると感じます。したがって、今回も10kのタイムを基準に話しをすすめます。

はじめに、ある程度マラソン経験を積んで、トレーニングも確立しているランナーのケースです。この場合、10kの記録に対し、持久係数は概ね4.5倍から4.8倍程度の範囲にマラソンの記録も到達していきます。

具体例として、10kを40分で走れる市民ランナーのケースを計算してみます。◆計算1).持久係数4.5の場合=40分×4.5=3時間00分00秒。◆計算2).持久係数4.8の場合=40分×4.8=3時間12分00秒。

この市民ランナーの場合、3時間00分から3時間12分の間がマラソンの目標タイムとなります。余談になりますが、サブスリーを目指すには、10kのタイムは最低でも40分を突破しておくことが重要な要素であるとも言えそうですね。

次に、初マラソンも含め、マラソン経験の少ない市民ランナーの場合です。これについても10kの記録を基準に計算していきますが、持久係数は若干変わります。もちろん個人差もありますが、持久係数は4.9から5.0程度に修正して考えます。その主な理由として、初めてでも30k前後までは確実に目標タイムを狙ったラップタイムを刻んでいけるようにするためです。

では、上記した例と同じく10kを40分で走れる市民ランナーを例に計算してみます。◆計算3).持久係数4.9の場合=40分×4.9=3時間16分00秒。◆計算4).持久係数5.0の場合=40分×5.0=3時間20分00秒。

このように同じ40分で走れる市民ランナーでも初マラソンやそれに準ずる場合、持久係数を少し大きくして目標タイムも下方修正した方が賢明です。もちろん、中間点前で失速するような「前半突っ込み型(後半失速)」を回避する狙いもありますが、場当たり的で雑なレース展開になり難いので、次回以降のマラソンに向け、課題や対策もより具体的に振りかえることが可能となります。

つづく。

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