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2013-08-28

夏合宿・4

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【夏合宿・4】前回から「良いトレーニング」と、「凄い(無謀な)トレーニング」について考えています。はじめに、「凄い(無謀な)トレーニング」について考えましたが、今回は「良いトレーニング」についてです。

はじめに、「良いトレーニング」と、聞くと直ぐに記録が短縮できるとか、前回記載した「凄い(無謀な)トレーニング」をイメージし、実行するランナーが多いものです。確かに記録を短縮するには、ハードトレーニングが必要不可欠な時期もあります。しかし、短期間の夏合宿に関しては、それらのイメージを変える必要があります。

なぜなら、この夏合宿の目的は、9月以降から開始するマラソンに向けた本格的な走り込みを実施していくための「脚つくり」と、モチベーションを高めることが最大の目的だからです。つまり、本格的な走り込みに移行するための「心身の土台つくり(基礎)」となる走り込みです。

そのためには、次の3つのポイントが重要となります。◆ポイント1).余裕を持ったゆっくり目の設定タイムにする。◆ポイント2).日頃の走り込みより距離や本数を少し多めにする。◆ポイント3).所属クラブチームや友人たちと一緒に合宿する場合、走力のあるランナーがリーダーとなり、遅いランナーに合わせてペースメークする(走力別にグループを分ける)。

要約すると、「ゆっくり長く」がベースとなり、合宿計画を最後まで確実にやり遂げることが重要なポイントとなります。また、走力のあるランナーが遅いランナーに合わせたペースメークをすることは、走力のあるランナーにとっては無駄のように感じます。しかし、遅いと感じるペースを最初から最後までキッチリと刻んでいくためには、逆にしっかりとしたペース感覚が身に付いていないと務まりません。

実際に夏合宿や練習会等で現役学生ランナーに、1kあたり5分や4分30秒でペースメーカーをお願いすることが多々あります。ほとんどの学生ランナーにとっては、日々のジョギングより遅いペースになるので、気を抜いて走ると瞬く間にペースアップしてしまいます。ところが、走力のある学生は、どんなに遅いペースをお願いしても、キッチリと刻んで最後までペースがブレません。逆に、走力の安定していない学生ランナーは、出足が速くなったり、遅くなったりして、練習そのものが崩壊するケースは意外と多いのです。

このように、走力のあるランナーにペースメーカーをお願いすることで、彼らにとってもペース感覚を養成する絶好の機会にもなります。もちろん、後ろに付いて走るランナーにとっても一定のペースで走れるので、最後までしっかりと走り抜くことが容易になります。

そして何より、合宿に参加した仲間全員と一緒に最後までやり遂げることで、チームとしての達成感や一体感を味わうことができ、モチベーションも高まるに違いありません。

つづく。

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