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2014-09-03

絆・23

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【絆・23】夏マラソンの国内最高峰である北海道マラソンが、札幌市で開催されました。今回、同大会に日本盲人マラソン協会・強化指定選手が初めて公式参加しました。まずは、大会参加にご尽力いただいた関係各位に対し、心より御礼申し上げます。

さて、至極当然のことながら夏季オリンピック&パラリンピックのほとんどは真夏に開催されます。そして、実施される競技は夏の開催に相応しい盛り上がりを見せます。ところが、世界一タフな男女を決めるマラソン競技に関しては、少し状況が違ってきます。なぜなら、一般的にマラソンは、秋から冬にかけて実施される競技だからです。つまり、選手のパフォーマンスが「気温と湿度」に大きく左右される競技でもあるからです。

そのため、気温や湿度の高い夏マラソンに関しては、秋や冬のマラソンと同じようなトレーニングや調整方法とは違いが出てきます。もちろん、マラソンのレース展開やゴールタイムも大きく異なってきます。

もう少し別な言い方をするなら単にスピードではなく、暑さや湿度に対する精神面と肉体面を総合したスタミナが要求されます。ある意味、根性とか我慢と言った非科学的なことを競い合うようなイメージが強くなります。

しかし、上記したようにどの選手も最大の目標であり、全世界の人々が認める大会は、パラリンピック&オリンピックです。そのため、夏マラソンをどのように攻略していくかは、最初の一歩でもあり、全てになります。したがって、2016年リオ、2020年東京ともに暑さをどのように克服していくかが、マラソンで勝負を挑む上で最重要課題のひとつと考えます。

同時に、気温が30度以上となり、湿度も50%をこえるような厳しいコンディション下での夏マラソンをどのように攻略していくのか、逆に科学的な裏付けを取りながらノウハウを蓄積していく必要が急務となります…。

あらためて、今回の北海道マラソンには、日本盲人マラソン協会から男女12名の強化指定選手が出場しました。既に夏マラソンを経験している選手や初めての選手もいましたが、まずは実際に夏の北海道マラソンを走り、夏マラソンを経験することが最初の一歩です。

更に、今回は出場選手のスタート前と直後に採血を実施しました。もうひとつは、スタート前に各選手が自らの調子やコンディションを加味した上での目標タイムを具体的に「〇時間〇〇分〇〇秒」と、自身で設定し、ゴールタイムとの比較分析することも実施しました。

大会当日は、予想以上の厳しいコンディションとなりましたが、出場した12選手全員が無事に完走することができました。同時に、貴重なデータを残すこともできました。しかし、日々の地道な走り込みこそが、重要である点は今後も揺るぎません。引き続き、地道な走り込みをベースに強化を継続していきます。

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