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2017-06-06

スピード養成期・10

【スピード養成期・10】年間を通じてハーフマラソンやマラソンに絞ったレース出場を繰り返していくと、短期間で記録の頭打ちに陥る市民ランナーが多いと話しをしました。

その理由は常にゆとりあるスピードを維持し、長時間走り続けることを繰り返しているからに他なりません。つまり、スピードを上げて走ることを実施していないからでもあり、「スピードを出せるランニングフォームが出来ない」からでもあります。

この点を解決する代表的なトレーニングとしては、インターバルトレーニングがあります。そして、トラックレースになります。インターバルトレーニングは言うまでもなく、心肺機能を高めますが、実は神経系のトレーニングも兼ねています。

速く走るためには、手足を速く動かす必要がありますが、脳から速く走れと指令を出しても手足が反応しなければ速く走ることはできません。つまり、脳からの指令どおりに手足を動かす能力を高める必要があります。

専門的な説明は割愛しますが、美しく走ると言うより、手足を脳からの指示どおりに動かし、目標どおりのスピードをコントロールする能力とも言えます。もちろん、これが出来れば誰もが世界記録や日本記録を達成することが可能になるので、簡単に出来ることではありません。

特に、トラックレースではコンパクトにまとまったランニングフォームを一旦切り離し、とにかく1秒でも速く前へ進むことを第一に、手足をダイナミックに動かすことが求められます。同時に、ハーフマラソンやマラソンばかり走ってきた市民ランナーの皆様にとっては、トラックレースは過去に経験のない苦しみも伴うと思います。

具体的には、トラックレースはスタート直後から速いペースになる傾向が強く、そのため前半から苦しくなります。その結果、ランニングフォームは乱れ、速く走ろうとしても手足は固まって動かなくなっていきます。

しかし、この手足を懸命に動かして前へ進もうとする意識が重要で、トラックレースを繰り返すことで神経系も発達し、速い動きに対応できるようになっていきます。つまり、速い動きに対応できるランニングフォームの体得にもつながるのです。

神経系のトレーニングは、いわゆるドリル、ラダー等の補助的な運動が代表的ですが、上記したように、市民ランナーの方々はトラックレースを積極的に走ることでも十分に代用できると考えます。

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