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2017-06-22

スピード養成期・12

【スピード養成期・12】さて、あらためて「正確なスピード感覚の体得」についてですが、単にロードレースのような「ペース感覚」とは少し捉え方が違う感じがします。

具体的には、400m毎にラップタイムを確認できるが故に、目標タイムに対しても1秒以下の誤差を確認することが可能です。そのため、その1秒以下の誤差がレース後半に、どのような影響をもたらすかを個々に考えておく必要があります。

同様に、スタートから他の選手が速いペースで前を引っ張り、先頭から離されていく展開になった時、自身の目からは遅れていく情報となります。しかし、実際は目標タイムより速いタイムで通過するケースはよくあります。

この時、先頭から離されながらも自分自身のペースをコントロールしていく能力が必須となります。実は、このようなレース展開に対応するのは最も難しい走法のひとつであり、逆にトラックレースではよくあるレース展開でもあります。

このように考えていくと、逆にトラックレースは避けた方が良いようにも感じますが、ロードのマラソンでは経験できないスピード感やそれに伴う苦しさを体感することは不可欠です。

一方で、このように話しを進めてくると、単にトラックレースだけでは正確なスピード感覚を体得することは難しいことにも気が付きます。そこで、あらためて重視する点としてトラックでのスピード練習になります。

具体的には、インターバルトレーニング時の設定タイムやリカバリーの時間に相当します。多くの市民ランナー方もインターバルトレーニングを実施していますが、多くの方がその設定タイムを正確に維持せず、単に一生懸命走っているだけの姿を多く目にします。

例として200mを疾走する際、設定タイムを40秒と決めているにも関わらず、最初は37秒とかでスタートし、最後は40秒すらキープできなくなるパターンです。このように、実際のタイムとスピード感覚が一致しないままトラックレースを走ることで、せっかくのトラックレースを台無しにしているのです。

定期的に実施しているインターバルトレーニングについては、設定タイムに対し、1秒以内の誤差で疾走することが基本です。まずはこのスピード感覚を身に付け、更にトラックレースでそれを実戦していくことで、「正確なスピード感覚の体得」につながると考えます。

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