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2017-11-24

福知山マラソン

【福知山マラソン】京都・福知山マラソンが11月23日に開催されました。さて、この大会は、2000年から2015年の間、全日本盲人マラソン選手権大会も兼務頂き、盲人マラソンの発展と普及に多大な貢献を頂いた大会でもあります。

もちろん、今も同大会は視覚障がいの部を設置頂いており、毎年多くの視覚障がいランナーが参加しております。そして、今年も参加者の中に、1996年アトランタパラリンピックにおいて、視覚障がいマラソンで日本人初の金メダルを獲得した柳川氏の姿もありました。

柳川氏は既に60歳を過ぎ、かつてのような快走は難しい年齢になっていますが、マラソンを純粋に楽しむ姿勢と心は当時のままで、今年も完走第一を目標に伴走者と元気にスタートして行きました。

さて、同大会の制限時間は6時間です。スタートが10時30分なので、夕方の16時30分までにゴールすれば公式な完走となります。果たして柳川氏は、どんな走りを見せてくれるのでしょうか?

私は、ゴール地点で待機しながら、柳川氏の通過タイムを逐次確認しています。最初の10kは、1時間20分24秒です。これは、1kあたり8分のペースとなり、このペースをキープすると、ゴールは5時間30分前後になる計算です。

その後、30k通過までは見事にこのペースを刻んでいるのを確認しました。ところが、40k通過の記録がなかなか確認できません。かなり心配しましたが、5時間29分41秒で40kを通過したのを確認。30kからは、まさかのペースダウンです。また、このペースでいくと、6時間以内の完走が微妙な状況です。

更に、この時点で、視覚障がいの部でゴールしていない選手は、柳川氏を含めて3名でしたが、全員完走をゴール地点で祈るように待ちました。5時間40分から50分の間に柳川氏以外の2選手は無事にゴールし、残るは柳川氏のみです。

時計が5時間55分を過ぎると、ゴールアナウンサーからの応援もラストスパートに入りますが、心の焦りも私の中でピークを迎えました。もうダメかと思ったその時、ほとんど歩いているような走りをする柳川氏と伴走者の姿が目に飛び込んできました。

2人でバンザイをしながらゴールしたタイムは、「5時間57分26秒!」。

こんなにドキドキしながらマラソンを見たのは、1996年のアトランタパラリンピック以来かもしれません。まさに、柳川氏に相応しい見事な「42.195k」でした。

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