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2021-02-01

冬を走る・11

【冬を走る・11】昨日開催された大阪国際女子マラソン大会は、まるで地元の中学校駅伝大会のような雰囲気でのスタートでした。いつもならスタンドから大声援を受けながら盛大にスタートする姿が定番ですが、今年は周回コースに変更され、更に外部からの応援や進入も遮断するバリケードまで設置しての開催だったからです。

幸い、私はバリケード内から選手を応援することができましたが、選手は約2.8kの周回コースを15周走りました。応援する側からすれば、間近に何度も選手に声をかけられるので、願ったりかなったりでした。まさにいつものマラソン練習会と同じです。

もちろん、周回コースが走り易いか否かは選手個々の感覚になりますが、間近で応援した印象としては、どの選手も速いペースで刻んでいたと感じました。一方、一旦リズムを崩すと、周回コースは景色などの変化が乏しいこともあり、立て直して盛返す走りは難しかったようにも感じました。

さて、先頭集団と第2集団には男子の実業団選手がペースメーカーをつとめ、寸分の狂いなく目標のラップタイムをたんたんと刻んでいきました。その先頭集団は日本記録更新を目標にしていましたが、後半やや失速し、日本記録には届きませんでした。

しかし、最後まで日本記録更新に食い下がった一山選手の力走は本当に見事でした。同様に、その力走をサポートした川内選手と岩田選手のペースメークも見事でした。後半微妙にペースダウンしてきたスピードを持ちこたえさせながら、もう一度ペースを立て直した35k以降などはお見事でした。

今大会は、コロナの影響を大きく受けましたが、大会関係者のご尽力により無事に開催されました。あらためて感謝申し上げます。同時に、各種対策を施した結果、逆に記録を狙える条件が整ったとも言えます。

平坦な周回コース、男子実業団選手によるペースメーカー、約2.8k毎に設置した給水地点、一般応援を遮断したバリケード(風よけ?)など、結果的には記録を狙いやすい条件につながったのではないでしょうか。更に、シューズの進化など、「かなりの確率で日本記録が更新される」と多くのマラソンファンは期待していたと思います。

結果は惜しくも届きませんでしたが、一山選手や前田選手の走力が足りないとかを指摘しているのではありません。もう10数年以上前の時代に2時間20分を突破した3名の日本人女性たちがいかに凄い選手だったかを、逆に知らしめる結果になったとも、個人的には感じました。

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