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IPC世界陸上競技選手権大会・4

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熱戦の続いた「IPC世界陸上競技選手権大会」も1月30日のマラソンを最後に閉幕しました。そして、その最終日のマラソンで日本勢は、素晴らしい走りを披露してくれました。

車椅子マラソン女子の部に出場した土田選手は、ラストの競り合いを制し、見事に金メダルを獲得。同じく車椅子マラソン男子の部は、ゴール直前まで大混戦となりましたが、その激戦の中、副島選手が銅メダルを獲得しました。

また、弱視のマラソンでは、岡村選手が銅メダルを獲得。そして、全盲のマラソンでは、和田選手が銅メダルと、まさに有終の美を飾るに相応しい活躍を見せてくれました。

その和田選手については、前回のブログでも紹介しましたが、目標どおりの見事なメダル獲得でした。しかも1万メートルに続いての自己新記録達成です。至極当然のことですが、国際大会で自己記録を更新することは並大抵のことではありません。それは、異国の地でコンディションを整えることや、周囲からのプレッシャー等が、他の大会とは比較にならないほど、大きく難しくなってくるからです。

さて、一般のオリンピックや世界選手権に出場した選手たちが残すコメントで、「自己記録ならメダル獲得だった・・・」の言葉を、意外と多く耳にします。しかし、それは大きな舞台で自分自身の力を出し切ることが如何に難しいことかを、逆に物語っているとも言えます。

今回の大会で日本選手がエントリーし、出場した種目数は26選手(ID選手を除く)で、延59種目です。しかし、この中で自己新記録をマークしたのは、たったの3種目で2選手です。そして、そのひとりが和田選手であり、1万メートルとマラソンなのです。

ところが、オリンピックやパラリンピックをはじめ世界規模の大会は、記録よりメダル獲得を重視します。しかし、上記にも記載したとおり、「自己記録だったなら・・・」と、悔やむ選手の方が圧倒的に多く、「世界の大舞台では自己の力を出し切ることこそが、メダル獲得へつながる道である」と、国際大会へ帯同する度に強く感じることです。

そして、いよいよ来年はロンドンオリンピック&パラリンピックです。今大会の貴重な経験と実績を活かすべく、選手と共に更なる精進をして参ります。

最後になりましたが、今大会の出場に対し、たくさんの方々からのご理解とご支援を賜りました。この場をおかりし、厚く御礼を申し上げます。

おわり。

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