- 2011-08-24 (水) 21:35
- トレーニング計画 | マラソントレーニング | マラソン練習会 | 夏を走る
今回から「ゆっくり長く走る」について考えていきます。
はじめに、「ゆっくり」とは、どの程度のスピードなのでしょうか?
また、「長く」とは、どの程度の時間なのでしょうか?
実は、この2点の明確な定義については、少なくとも私自身はこれまで見たことも聞いたこともありません。したがって、具体的な数値を示し、必ずこのペースでこの時間を走り続けなさいと、言い切ることもできません。
・・・と、最初から無責任な言い方になりましたが、実は速く走るより、ゆっくり長く走る方が難しい面もあります。そのため、マラソンに向いてるかの判断をする材料として、単独でゆっくり長く走れるか否かを判断基準にしている指導者は意外と多く、もちろん私もその点は目安のひとつにしています。
では、話しを元に戻し、「ゆっくり」のペースについてですが、上記したとおり、明確な定義はありません。また、心拍数で管理する方法もありますが、今回は私の経験から数値で表してみます。
◆ゆっくりペースの目安 ≒ マラソンペース×1.5倍以上
具体例として、マラソンをサブスリーで走れるランナーの場合、1kペースは4分15秒になります。そのペースを1.5倍すると6分22秒となり、このペースより遅いペースが「ゆっくり」の目安になります。そして、このペースはサブスリーランナーにとって、仲間と会話をしながら走れるペースとなります。つまり、ゆっくりの目安は、「楽しく会話ができるペース」とも言えます。
更に、もう少し初心者レベルのランナーを例にとり、マラソンのタイムが6時間をこえる場合で考えてみます。この場合、1kのペースは8分30秒前後になります。そして、そのペースを1.5倍すると、12分40秒以上となります・・・。お気付きになったと思いますが、このペースはウォーキングのペースと変わらなくなります。即ち、マラソンのタイムが6時間をこえるようなランナーがゆっくり長く走ることは、長く歩くことと同じであるとも言えます。
このように、各自のゆっくりペースを計算していくと、ランニングペースがウォーキングペースと交錯するランナーもいます。いずれにしろ「ゆっくり」とは「楽しく会話ができるペース」であることを、ひとつの目安にしてほしいと思います。
次回は、「長く」について考えていきます。
つづく。
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