前回は、40k走を実施するタイミングについて考えましたが、今回はその40k走を、「どんなペース(設定ペース)で走るのか?」を考えていきます。
実はこの設定ペースについては、「スピード持久力養成期」の核心に迫る部分です。そして、ほとんどのランナーが「最も知りたいこと」の上位にランクされていると考えますが、いかがでしょうか?
では、さっそく設定ペースについてですが、はじめに、その反対に位置する効果的ではない設定ペースについて記載しておきます。もちろん、これから記載することが絶対とは言えませんので、あらかじめご了承願います。
◆さけたい設定ペース1).目標のマラソンペース(A)より速い設定ペース(S)=A<S。◆さけたい設定ペース2).ゆっくり長くのペース(B)より遅い設定ペース(S)=B>S。
以上をまとめると、設定ペース(S)は、「ゆっくり長くのペース(B)より速く、目標のマラソンペース(A)より遅いペースの範囲=B<S<A」となります。
このように記載すると、「そんなことは誰でも知っている」とほとんどのランナーが言います。しかし、多くのランナーが実践できていない部分でもあります。そして、走り込みの量を増加させてもマラソンの記録が思ったほど短縮できないランナーの大きな原因でもあります。
具体例として、目標のマラソンペースを攻略しようと、そのペースより速い設定ペースで40k走を実施し、怪我や故障をしてしまった・・・。また、ゆとりを持ったペースで40k以上の距離を走り続けてみたが、結局はLSDのようになってしまった・・・。
皆さんは、いかがでしょうか?
特に、マラソンで3時間から4時間前後の記録を狙える走力が身についてきたランナーの多くがぶつかる壁となります。実例としては、4時間突破(サブフォー)や3時間突破(サブスリー)を、もう少しで達成できないランナーの多くが、上記した「さけたい設定ペース」に当てはまっているケースが多いと感じます。つまり、この設定ペースについては、ある程度の体力や走力が身につき、マラソンを本気で攻略したいと考えだしたときに必ず悩んでぶつかる壁とも言えます。
つづく。
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