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ロンドンパラリンピックへの道・10

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6月2日(土)から6月3日(日)の日程で、ジャパンパラ陸上競技大会が大阪長居陸上競技場で開催されました。そして、この大会が、ロンドンパラリンピック日本代表選手決定前、最後の大会となります。そのため、たくさんのマスコミ関係者も駆けつけ、各種目で多くの好記録が誕生しました。

日本盲人マラソン協会の強化指定選手たちも5000mと1500mに出場。特に、最終日の1500mはどの選手も力を出し切り、内容のある素晴らしいレースを披露してくれました。

◆全盲1500m(T11クラス):和田選手/4分19秒94(◎日本新記録)、谷口選手/4分28秒31(◎自己新記録)、加治佐選手/4分37秒34(◎自己新記録)。◆弱視1500m(T12クラス):堀越選手/4分7秒38(◎大会新記録)、熊谷選手/4分19秒74(〇自己新記録)。※注).◎=ロンドンパラリンピック参加A標準記録突破、〇=ロンドンパラリンピック参加B標準記録突破。

しかし、今大会での個人記録はロンドンパラリンピックの代表選考会議に反映されないと、通達されていました。したがって、この大会で初めてA標準記録に到達した選手たちが、日本代表選手に選出される可能性はほとんどありません。※詳細については割愛します。

4年に1回開催されるオリンピックやパラリンピックでは、調子のピークを4年間の中でどのような大会に合わせていくのかはとても重要になります。このブログでも記載している「期分け」シリーズのように、1年間を期分けするのでなく、4年間をどのように過ごしていくかの長期的な期分けが必要になるからです。

具体例として、オリンピックイヤーの年は必ず不調だが、その翌年は物凄い記録をマークする選手は意外に多いと感じます。ところが、オリンピックイヤー以外の年は故障や怪我を繰り返しているにも関わらず、オリンピックイヤーの年にキッチリと調子を上げて代表の座を射止める選手は少ないのです。

このように4年間をひとつの期としてとらえると、4年スパンのピーキングをうまく合わせられる選手とそうでない選手が必ずでてきます。それは、単に記録を持っているとか、単に勝負強いと言った単純な話しではないと考えます。

今回快走した視覚障害者選手たちの中にも、調子のピークをあと3ヵ月早くつくっていれば、日本代表に手の届いた選手もいたと思います。この点については、強化を担当している立場として責任を感じております。

しかし、4年後に再びパラリンピックは開催されます。ロンドンパラリンピック日本代表に選考されなかった選手たちにとっては、これからの4年間をどのようにトレーニングを積み上げていくのかを考えることが、今現在の重要な課題のひとつとなります。

ここまでの4年間を振り返ったとき、単にトレーニング内容だけでなく、もっと大きな視点に立ったトレーニングの流れがどうだったのかを振り返り、4年後のパラリンピックを目指してほしいと願っています。

つづく。

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