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期分け・45

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マラソンの設定ペースを10kの持久係数から導いたにも関わらず、30k以降失速してしまうケースについてです。もちろん、単にスタミナ不足と言ってしまえばそれまでですが・・・。

実は、ここで取り上げている10kの記録についてですが、その記録を狙うためのトレーニング方法やその記録のとらえ方として大きく2つあります。◆その1).トラックや駅伝を年間の目標とし、10kの記録更新を最大の目標にスピード系のトレーニングを軸にしている。◆その2).マラソンを最大の目標に年間を期分けし、マラソンの記録更新を目標に、10kはそのためのスピードトレーニングと位置付けている。

至極当然のことですが、マラソンをメインにしているランナーのトレーニング方法は「その2」となります。すなわち、年間を期分けする際、マラソンを走るための10kと位置付けておかないと、持久係数がうまくあてはまらなくなるのです。※このブログの「期分け」シリーズです。

少し古い話になりますが、1990年代までのマラソンランナーの多くは、「その2」のトレーニングで確実に成果を上げてきたと感じます。そして、その代表的な選手として、1980年代のマラソン界を席巻していた瀬古利彦選手や中山竹通選手です。

2人に共通していたのは、春から夏にかけては、海外を転戦しながら積極的にトラックを走り、秋から冬は国内のマラソンを走るスタイルを貫いていた点です。※2人とも当時の1万mとマラソンで日本記録を樹立し、専門種目はマラソンと発言していた。

ここで重要なことは、毎年少しずつ距離をのばしてマラソンに到達したのではなく、年間をトラックシーズンとマラソンシーズンに期分けし、それを毎年繰り返しながらマラソンを極めていった点です。これを年間の流れにすると下記のとおりになります。

◆10kの記録を更新する(スピードアップ)→ ◆マラソンのペースが楽に感じる(以前より速いペースにも対応できる)→ ◆マラソンの記録を更新する(スタミナアップ)→ ◆10kの距離が短く感じる(スタートから全力で走っても最後までつぶれない)→ ◆10kの記録を更新する(スピードアップ)・・・。

このように、ある年齢まではトラックを軸にスピードを追及し、それからマラソンに移行する流れではありません。1年間を大きくトラックでスピードを高める時期と、マラソンでスタミナを高める時期とに期分けし、それを交互に繰り返しながらスピードもスタミナも少しずつスパイラルアップしていく流れです。

つづく。

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