Home > トレーニング計画 | マラソン | マラソントレーニング | ランニング雑感 | 夏を走る > 期分け・46

期分け・46

h24-7-8-0221h24-7-8-028h24-7-8-030

今回も前回の続きですが、少し脱線した話しをしていきます…。

何度も話していますが、マラソンを攻略していく方法や考え方はたくさんあり、どれが正解とか間違っているとは簡単に言えません。むしろ、目指している記録や各選手の走力によって様々な攻略方法があって当然です。

ところが2000年以降、アフリカ勢の台頭により5000m以上の長距離種目は驚異的な記録に飛躍していきます。そして、その波はマラソンにも押し寄せ、もはや2時間の壁も夢ではなくなりつつあります。

かつて、2000年以前は「短距離は素質が全てであり、長距離は努力である」と、聞かされることが多かったと感じます。しかし、2000年以降、むしろ長距離の方が素質的な部分に影響されているのではと強く感じます。そして同時に、長距離種目でも盛んにスピードを重視する傾向が強くなり、20代前半からマラソンに挑戦する選手は少なくなりました。

ところが、2000年以降、短い距離から徐々に長い距離へ移行し、マラソンランナーとして活躍したランナーは、国内では逆にそれほど多くありあせん。男子選手では高岡選手、女子選手では弘山選手と、この2選手以外で目立った実績を残した選手は直ぐに思い浮かびません。※一発屋ではなく、安定した記録を残した選手として。

さて、高岡選手と弘山選手に共通している点は、20代はトラック種目で日本記録を連発し、少しずつ距離をのばしてマラソンランナーに成長していった点です。2人とも選手生命が長く、毎年安定したパフォーマンスを残していました。しかし、2人ともマラソンではオリンピックに出場することはできませんでした。

何度も言いますが、これが絶対と言うマラソンの攻略方法はありません。しかし、短い距離でスピードを磨き、そこから徐々に距離をのばしていってマラソンランナーとして成長していく方法は、とても理にかなっており理想的です。ところが一方で、とても長い年月と手間がかかり、多くの選手や指導者にとっては単なる夢を語っているだけで、あてのない目標にむかっている現実逃避のようにも感じます。

様々なトレーニング方法や考え方が確立してきた現在ですが、今一度、歴史をひもとき、1990年代まで主流だったトラックとマラソンを年間の中で同時に目指していく流れを見直してみることも必要な時代なのかもしれません…。

つづく。

Comments:0

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
http://blog-yasuda.main.jp/wp-trackback.php?p=3210
Listed below are links to weblogs that reference
期分け・46 from 安田享平のランニングライフ

Home > トレーニング計画 | マラソン | マラソントレーニング | ランニング雑感 | 夏を走る > 期分け・46

Search
Feeds

ページの先頭へ