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期分け・54

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【期分け・54】前回は週末集中型トレーニングパターンを大きく3つに分け、それぞれを評価しました。今回はそれぞれのパターンを詳しく考えていきます。

はじめに、パターン1の「土曜日:スピード系トレーニング+日曜日:スピード系トレーニング」についてです。このパターンは、おすすめできない「X」と判定しましたが、具体的なトレーニング実施例を記載します。

実施例1).土曜日:400m×10本+日曜日:300m×15本。実施例2).土曜日:200m×15本+日曜日:1000m×5本。実施例3).土曜日:1000m×5本+日曜日:400m×10本。

以上のように2日間連続で、「ゼーゼーハーハー」と、かなり苦しむトレーニングですが、意外と多くの人が実施しているパターンです。もちろん、内容的には上記したパターンと異なるケースもありますが、全力失速に近いスピードで頑張るトレーニングです。

実は、マラソンを目指して走り込みをしていく段階で、各種ロードレース大会や駅伝大会に参加するようになります。そのとき一緒に参加した仲間たちから指摘されることが、「スピードがないとマラソンのタイムも悪くなる」、「長い距離ばかり走るからスピードが出なくなる」等々のスピードが出ないことに対する注釈です。ある意味、指摘されたことは間違いではありませんが、それを鵜呑みにした結果、上記のようなトレーニングパターンに…。

ではなぜ、このパターンを「X」と判定したかです。その理由はいくつかありますが、1つ目の理由は、「怪我や故障のリスクが大幅に上がる」。既に皆さんも経験していることですが、スピードを上げて走ることで、心拍数が上がり、呼吸もかなり苦しくなります。しかし、それ以上に筋肉へのダメージは相当なものになります。特に、スピードに苦手意識の強い人が更に翌日も同様なスピードトレーニングを実施することは、怪我や故障を誘発させる自殺行為とも言えます。

2つ目は、「精神的に燃え尽きる(バーンアウト)」。これについては、個人差もありますが、スピードトレーニングはどちらかと言えば即効性があります。しかし、頭打ちになる時期も意外と早く、逆に苦しい割には効果が見え難くなっていきます。そのため、更に負荷のある内容にシフトしていくのですが、ほとんどの人は苦しいことに耐え続けることが難しくなり、気が付けば走ることからも遠ざかっているケースは意外と多いのです。

3つ目は、「スピードを上げる適切な距離や本数、設定タイムを導くことが難しい」。まさに記載したとおりで、それぞれの走力に合った適切なスピードを導き、どんな距離をどんな設定タイムで走るかを判断できるようになるには相応の経験と知識も必要です。かといって、単に自分自身より速い人と一緒に走ることは、上記した1つ目と2つ目のリスクだけが大きくなる可能性もあります。

以上、大きく3つの理由から2日間連続でのスピード系トレーニングは避けた方が賢明と考えます。

つづく。

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