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IPC世界陸上競技選手権・2

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【IPC世界陸上競技選手権・2】競技がはじまって4日目が終了しました。ここまでの日本チームは、メダル4個(金1個、銀1個、銅2個)を獲得です。監督の立場として、メダル獲得数の目標(予想)は6個と考えているので、選手たちは健闘しています。もちろん、スタッフたちの支えがあってのことです。また、メダル獲得以上に自己記録更新が既に7個もでており、現地入りしてからどの選手も調子を崩さず、ピーキングがうまくいっていることが何よりです。後半戦に向け、更に気を引き締めていきます。

さて、あらためてリヨンのコンディションですが、当初の予想に反して連日猛暑です。気温は35度前後まで上昇し、夜の22時頃まで明るいため、競技が進行している時間帯は全て暑さとの戦いでもあります。選手はもちろんですが、選手のため早朝から深夜まで動き回っているスタッフたちの体調も心配なところです…。

今回、私は監督なので、原則として競技中はスタンドで全ての競技を観察しながら全体を把握するようにしています。同時に、国際大会への帯同はそれなりに経験していますが、競技を最初から最後までスタンドで観る機会は意外と経験しておりません。ご存知のとおり、障害者の陸上競技は、車イスをはじめ手足の切断(機能障害等)、視覚障害、脳性まひ、知的障害等、それぞれの障害と程度によってクラスが分かれています。そのため、同じ100mと言ってもその記録や競技スタイルは様々で、同じように評価することはできません。

しかし、一般の陸上競技同様、障害者の陸上競技も強豪国はアメリカを軸に形成されており、その記録も驚異的なスピードで更新され続けています。特に、視覚障害や切断クラスの短距離種目については、日本の一般競技者と遜色ないレベルまで到達している種目も多く、障害者の域を超えている感もあります。

具体例として、T11クラス(全盲)の男子200mは、伴走者と走って22秒台の記録が当たり前です。そして、程度の軽いT13クラス(弱視)の男子200mは、21秒06と驚異的な速さです。更に、T43クラス(両脚下腿切断)の男子200mは20秒66と、もはやオリンピックレベルにまで到達しており、これまでのような障害者陸上の関係者だけでの強化や選手発掘は困難な状況になりつつあります。

そんな厳しい状況の中ですが、冒頭に記載したとおり、日本チームはここまで4個のメダルを獲得するなど、健闘しています。

後半戦に向け、引き続き選手とスタッフがひとつになり、各選手が最高の調子でスタートに立つためのピーキングをしっかりとしていきます。

つづく。

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