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絆・19

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【絆・19】5月に入り、全国各地で学生や実業団をはじめとする陸上競技大会が最盛期となりました。伝統の東日本実業団陸上競技選手権大会も福島県において、5月17日(土)から2日間の日程で開催されました。そして、今年も視覚障害者1500mを実施していただき、日本盲人マラソン協会からも3年連続の参加となりました。あらためて、大会関係の皆様方に感謝申し上げます。

初めて参加した2012年大会は8名の出場、昨年は4名、そして今大会は7名の出場と、参加人数的には低迷しており、来年以降の課題でもあります。特に、オリンピックを視野に入れた国内トップ選手たちや関係者が集う前で走る機会は貴重であり、視覚障害者ランナーたちの走る姿を直接披露することは、強化と普及の大きな一歩につながるからです。

さて、昨年優勝した和田選手や今年4位に入った谷口選手をはじめとする全盲選手にとって、伴走者の確保は常に課題となります。特に、パラリンピックを目指す高いレベルの全盲選手は、日々のトレーニングにおいても走力のある伴走者が不足しているため、質の高いトレーニングも不足気味になっております。

一方、実業団選手として活躍している選手たちの多くは、5千メートルを常に13分台で走る走力をキープしています。同時に、その走力をキープできなくなると、走ることを簡単に断念してしまう選手も多く見受けます。もちろん、仕事として走っているので至極当然なのですが…。

盲人マラソン協会が主催する強化合宿や国際大会に帯同していただく伴走者の多くは一般の市民ランナーたちで、5千メートルの走力も15分前後となります。しかし、パラリンピックを目指す全盲選手たちの5千メートルは、既に15分台に突入しており、伴走者との差も急激に縮まりつつあるのが現状です。そのため、もう一段上の走力を兼ね備えた伴走者の確保が急務となってきております。

そんな状況の中、実業団の大会に参加させていただくことで、まずは実業団選手や関係者の方々が視覚障害者選手に興味と関心を持っていただくきっかけになればと願っております。また、世の中ではスポーツ選手たちが引退した後のセカンドキャリアについても真剣に考える時代になってきました。何かのきっかけにつながればとも考えます…。

単に、毎年恒例の参加ではなく、東日本実業団陸上競技選手権大会に視覚障害者選手が参加できる意味をよく考え、お互いが更に踏み込んだ関係を構築できるよう、選手と共に切磋琢磨していければ…。

つづく。

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