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スピード養成期・2

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【スピード養成期・2】前回も記載したとおり、マラソンにとっての土台は持久力(スタミナ)です。スピードはその土台である持久力の上にのせていくイメージと考えます。

したがって、マラソンの記録短縮を目指していくには持久力とスピードの均衡を考えながらトレーニングを積み上げていく必要があります。ところが、一般的には持久力とスピードを同時に養成していくことは難しく、持久力が上がるとスピードが鈍り、スピードが上がると持久力が落ちる関係にあると言われています。この点は私の経験からもそう感じます。

そのため、まずは持久力である長く走る力をいかに身体にしみ込ませていくかが最初のポイントになります。持久力が高いと言うことは、有酸素能力を高めることでもあります。まさに土台つくりです。

そして、その身に付けた持久力の上にスピードをのせるイメージになります。ところが、スピードは無酸素能力と言われており、スピードを上げていくと乳酸が発生し、筋肉が疲労していきます。

つまり、マラソンも単に完走目的から記録短縮が目標になっていくと、スピード的な要素が加わり、極端に言えば無酸素運動の要素も加味されるようになっていきます。実際のマラソンレースにおいても、前半でスピードを上げ過ぎると、乳酸と言う借金が身体に蓄積されていくことになります。

よくマラソンレースで前半のハーフを予定より速く走ることを「貯金する」と言っているランナーがいますが、実際は借金になります。そして、後半は更に疲労して借金を重ねることになるので、前半の借金が大きいランナーは、30k以降にいわゆる破産状態(※)に陥る可能性が高いとも言えます。※大失速や途中棄権

と、言いながら自分自身が借金できる範囲を把握し、うまく借金しながらゴールできれば逆に記録短縮にもつながります。つまり、土台である持久力と言う貯金と、スピードと言う借金をうまくやり繰りしていけるか否かが、記録短縮のポイントであるとも言えます。

この点の考え方については、このブログでも何度か取り上げておりますが、スピード養成に入る前に再確認してほしいと思います。

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