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9月を走る・5

【9月を走る・5】次の目標に向け、強化合宿を再開しました。場所は千葉県富津市富津公園です。来年3月末まではこの富津で走り込んでいきます。また、毎年恒例となっていますが、箱根駅伝を目指す大学やニューイヤー駅伝を目指す実業団チームの選手たちが走り込む姿も、この富津に戻ってきました。

一方、東京オリパラに出場し、活躍した選手たちの多くは体と心を休め、これまでの緊張感から少しは開放されている時期でしょうか。あるいは、そろそろ次の目標に動き出している選手もいることでしょう。

さて、惜しくも地元開催のオリパラに出場できなかった選手や同大会において目標を達成できなかった選手たちにとっては、逆にチャンス到来でもあります。なぜなら、前述したように東京オリパラで活躍した選手たちの多くが、本来の姿(調子)から離れた状況にいるからです。

国の代表を目標にしているような選手たちは、黙っていても猛練習を自分自身に課します。したがって、自分より実力が上位の選手たちも常に猛練習をしていることになり、自分自身がどんなに努力してもその差を縮めていくことは容易ではありません。

また、スポーツの多くは強化合宿などを通じて、ライバルたちと切磋琢磨しながら自らの実力も高めていきます。そのため、ライバルに対して、常に勝ちづづけることは相当難しい。しかし、一方的に負け続けることも少ない。まさに切磋琢磨であり、その実力差は紙一重の世界になっていきます。

ところが、東京オリパラ後のこの時期は特別な状況になっているともいえます。日ごろ切磋琢磨することで、お互いに実力を高めることができますが、そのライバルが何らかの理由で手を抜いている状況だとしたなら、まさにチャンス到来といえるでしょう。

少し不謹慎な言い回しになりますが、ライバルが動きを止めているとき(ケガや故障も含め)、いかにしてそのライバルに対し、更なる追い打ちをかけられるか否かは、勝負事においてはとても重要なことのひとつといえます。つまり、そのスキに自分自身がどれだけ練習を積めるか否か。

2016年リオパラのT12男子マラソンで銅メダルを獲得した岡村選手は、2012年ロンドンパラでは4位でした。今回、東京パラのT12男子マラソンで銅メダルを獲得した堀越選手は、2016年リオパラでは4位でした。実は両選手とも、相当悔しい思いを一度は経験し、その気持ちをその後の練習に反映させた結果が、悲願のメダル獲得につながったのです。

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