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2024秋を走る・1

【2024秋を走る・1】パリパラは無事に閉幕し、昨日帰国しました。まずは、同大会に関係された様々な方に厚く御礼申し上げます。また、我々のマラソンは大会最終日でしたが、出場した男女4選手全員が無事にゴールすることができました。

男子は、堀越信司選手が7位入賞。女子は、道下美里選手が銅メダル。結果の詳細については割愛しますが、選手たちは力を出し切ってくれました。あらためて、選手たちへのご支援ご協力を惜しみなく注いで頂いた関係者の皆様に重ねて御礼申し上げます。

さて、銅メダルを獲得した道下選手のガイドライナーに対するメダル授与はありません。ルール上、スタートからゴールまで完全に単独伴走をした場合のみ、そのガイドランナーにもメダルが授与されます。

特に、女子選手の場合、男子選手よりも相対的に走力が低くなるので、単独伴走を選択する選手(国)が多い。しかし、各国のガイドランナーを拝見していると「単独伴走で本当に大丈夫かな?」と、思われるガイドランナーが見受けられるのも確かです。

しかし、ガイドランナーは、どんな過酷な状況下に陥っても選手をゴールまで確実に安全に導く役割があります。至極当然のことながら他国選手との駆け引きやペース配分、給水などなど、その役割は多岐にわたります。もちろん、ガイドランナーにかかるプレッシャーや重圧は想像に難くありません(だからこそ選手以上の圧倒的な走力が必須)。

それらを鑑みて、日本チームとしては選手のパフォーマンスを最大限に引き出すため、必ず2人体制を選択しています。つまり、ガイドランナーへのメダル授与は最初から放棄することになるので、その点はガイドランナーも納得した上でのことになります(個人的には2人伴走選択にもメダル授与することを強く望んでいます)。

今回、道下選手のガイドランナーの1人(前半予定)が、体調不良のため本来の調子に届いていませんでした。最終エントリー変更の締切日まで回復を待ちましたが、そのガイドランナーを外し、好調なガイドランナーと入れ替えました。まさに苦渋の選択でした。

果たしてパリパラマラソン当日、道下選手はスタートから4位を独走する苦しい流れに……。しかし、エントリー変更した前半のガイドランナーが、道下選手を好アシスト(4位の単独走になったが、道下選手を設定タイムどおりにキッチリと伴走)。実は、道下選手の後ろを走っていた中国選手は実力者でしたが、この選手の追撃を見事にかわしていたのです。

案の定、後半のガイドランナーにチェンジしたあと、中国チームは焦りからか一気にペースを上げ、道下選手を猛追してきました。しかし、30k以降は選手の方が力尽き、最後はフラフラの状態でゴール(5位でゴール後に失格)。さらに、3位でゴールしたスペイン選手は、そのガイドランナーが後半苦しくなり、最後はガイドランナー自ら潰れて選手が失格に……。その結果、道下選手は銅メダルを獲得。もちろん、道下選手のたゆまぬ努力が引き寄せた「銅メダル」でした。

一方、結果的にはレースの流れを読み間違えた中国のガイドランナー。そもそもの走力が不足していたスペインのガイドランナー。そして、ガイドランナーの人選や走力強化にも力を入れ、盤石の状態で挑んだ日本。ガイドランナーの実力と経験の差が、今大会の銅メダル争いを決着したとも言えるでしょう。

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