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2024秋を走る・2

【2024秋を走る・2】9月も後半に入りましたが、厳しい記録的猛暑が続いています。また、11月以降のマラソンに備え、本格的な走り込みを開始する季節ですが、ジョギングすることも厳しい状況でしょうか。そんな過酷なコンディションが続く中、日本ブラインドマラソン協会主催の伴走者養成研修会を実施しました。

今回の研修会は千葉県富津市富津公園で行いました。もちろん、同地で研修会を開催するのは初めてですが、強化合宿においては拠点にしている場所でもあります。また、今回の研修会には、アテネ五輪女子マラソン金メダリストで、当協会理事でもある野口みずき氏も駆けつけてくれました。

研修会の内容は、伴走に関する講義や実技指導など多岐にわたり、1泊2日の日程で実施されました。講義では伴走に関するルールはもちろん、視覚障がいに関することなど、かなり深掘りした内容もありました。

私は当協会においては、パラリンピックを目指す強化指定選手をサポートする担当なので、国際ルールは常に意識しています。ところが、国内ルールと国際ルールは似ていますが同じではありません。(詳細は割愛しますが、ダブルスタンダードになっている)。

したがって、いわゆる伴走ロープ(絆)と呼ばれているものも、国内ではロープを輪にしたものが一般的ですが、国際基準ではテザーと呼ばれている手錠型のものが指定されています。しかし、一般的にはほとんど認知されていないことを再確認することができました(国内ルールは伴走ロープでも可)。

続く実技講習においては、伴走の基本的なことからになりました。もちろん、伴走歴の長い方も多く、伴走ロープを持って走ることに対する抵抗感を持っている参加者はほとんどいませんでした。ところが、視覚障がいランナーのフォームや歩調に合わせて走ることが、できていない方が多いことにも少し驚きました。

さて、どんなスポーツもトップを極める「強化」と、底辺を広げていく「普及」の両輪が回らないと、発展していくことはできません。今回のような講習会は普及の意味ではとても重要です。また、各地で普及している伴走クラブなどは、さらに重要で大切な活動になります。

ところが、公式の国際ルールや伴走技術など、一般ランナーの方々は意外と知らない(普及側に情報が伝わっていない)。一方、一般の視覚障がいランナーが「もっと速くなりたい」と、強く思っていても何をどのようにしたら良いかの情報や方法を知ることや、対応できる人材を確保することが意外と難しい(強化側に思いが伝わっていない)。

日本のブラインドマラソンは歴史もあり、強化と普及もそれぞれ発展していますが、両輪をつなぐ軸がとても細いことを、再認識しました。そして、今回のような伴走者養成研修会は強化と普及をつなぐ機会として「もっと力を注いでいかなくては」と、強く感じた次第です。

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