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トレーニング計画

富津合同マラソン練習会・8

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今回から「ポイント3」について考えていきます。

◆ポイント3).富津合同マラソン練習会では、面識のないランナーたちも一緒に走るので、モチベーションを高めながら良い刺激を受けることができる。

これについては至極当然のことですが、どんな練習会でも感じることのできる最も一般的なことです。同時に、このことを感じるからこそ、わざわざ練習会に参加する意味があるとも言えます。

ところで皆さんは、30k以上の距離走やペース走を単独練習で走りきることができるでしょうか?同じく、2時間以上のLSDをたったひとりで淡々と走り続けることができるでしょうか?

実は、マラソンに向いているタイプか否かを判断するひとつの目安として、たったひとりの練習でも淡々と長い距離を走れるかを見たりします。もちろんマラソンに対する考え方は様々なので、全ての人に当てはまるとは言えませんが、少なくとも私の経験上からは、大きなウェートを占める判断材料となります。ところが、その中には練習に対する意欲や情熱は人一倍で、長い距離の練習に対しても意欲的なのですが、一緒にスタートしても途中で止めてばかりの人もいます。

このように意欲や情熱があっても、長い距離の練習に結び付かない人も意外と多く、見極めの難しい点でもあります。また、たったひとりでの長い距離を走れるタイプとしても、毎週末コンスタントに継続していくことは、簡単なことではありません。なぜなら、日々の生活は、仕事や家庭、その日の天候等、取り巻く環境や状況は常に変化しており、その日の体調やモチベーションにも大きく影響を与えるからです。

しかし、どんな正当な理由でもトレーニングが継続できないのなら、それはストレートに記録やパフォーマンスの低下に直結していくスポーツが、マラソンです。つまり、マラソンは誰にでもチャンスがあり、誰でも気楽にはじめられる半面、ランニング以外のトレーニングだけで、ある一定以上の走力を維持していくことは、かなり難しいのです。それはある意味、とても残酷なスポーツとも言えます・・・。

だが、富津合同マラソン練習会や各種練習会をうまく活用していくことで、少なくともトレーニングの継続は可能となります。同時に、面識のない人たちと一緒に走ることにもなり、適度な緊張感を保つことも可能です。それは、日々単調な走り込みが中心となるマラソンにとって、大きな課題のひとつとなる、「マンネリ化の防止」にもつながっていくと考えます。

つづく。

富津合同マラソン練習会・7

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前回に引き続き、「ポイント2」についてですが、今回はランナー側から考えていきます。

さて、皆さんは正確なペースを刻んでくれるペースメーカーの後ろについてペース走や距離走、あるいはレースを経験したことはあるでしょうか?また、ペースメーカーと一緒に走ったことのある人は、どのように感じたでしょうか?更に、ペース走や距離走の途中やレース中の給水は確実にとれているでしょうか?

そこで、富津合同マラソン練習会に参加したランナーたちにその感想を聞いてみると、ほどんどの人が、「走り易かった」、「ペースが逆に遅く感じた」と、話してくれます。同じく給水についても、「走りながらでも確実に給水がとれた」、「確実に給水がとれたので最後までゆとりを持って走れた」、等々の話しを多く耳にします。

その理由として、次の2点があげられます。◆理由1).ペースメーカーは、最初の100mから設定ペースを確認できるので、スタート直後から正確なペースで先導できる。◆理由2).給水は専用ボトルに入れ、手渡しでランナーに渡すので、給水を取り損なう心配がほとんどない。

実はほとんどの練習会では、スタートして最初にラップを確認できるのは、1k地点以上の場合が多く、その地点では既にオーバーペースになっているパターンが意外と多いのです。そのためペースメーカーは、慌ててペースダウンしながら設定ペースに修正します。

ところが、次のポイント地点では逆にペースを落とし過ぎていて、再びペースアップすることになったりします。その結果、ペースのアップダウンを繰り返しながら何とか設定ペースをキープする走りになり、そのペースの変化に対応できない多くのランナー(参加者)は、途中で力尽きてしまうのです。

給水についても、実際のマラソン大会同様に小さな紙コップで給水している練習会が多く、慣れないコップでの給水を取り損なったり、中身のほとんどをこぼしたりします。特に、集団で走っている場合、他の給水トラブルにもつながります。また、気温が高い悪コンディションになった時、給水トラブルはランナー(参加者)の安全や健康に直結する、重大トラブルに発展する確率が高くなります。

そんな中、富津合同マラソン練習会ではシンプルに、「設定ペースのキープ」と「給水の手渡し」を確実に継続してきました。そのことは逆に、練習会に参加するランナーたちの安全と健康を確保してきたのと同時に、走力アップにも結び付いてきたと強く感じます。

つづく。

富津合同マラソン練習会・6

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今回から「ポイント2」について考えていきます。

◆ポイント2).富津合同マラソン練習会の距離走は、正確なペースメーカーがグループ別にペースメークしながら集団で走っていく。

これは、全国どこの練習会でも実施する最も一般的なトレーニング方法です。また、この方法が最も効率的で効果的なトレーニング方法のひとつであることも間違いありません。同時に、ペースメーカーが可能なコーチが一人いれば、少なくともそのコーチが先導するグループは、ほぼ間違いなくトレーニングの目的を達成できる、はずですが・・・。

実は、「ポイント2」については、ペースメーカーを実施するコーチ側と、それについていくランナー側とにわけ、それぞれについて考える必要があります。まずは、ペースメーカーを実施するコーチ側から取り上げていきます。

はじめに、ある一定の走力が備わったランナーなら誰でもできそうなペースメーカーと思いがちですが・・・。このペースメーカーを最初から最後までキッチリとペースを乱さずに全うできるランナーは、意外と少ないのです(私の経験上)。

富津合同マラソン練習会では、原則として1kあたり「4分30秒、5分00秒ペース」と、二つのグループで実施しています。このペースは、多くの市民ランナーにとっては、速いと感じる方のペースに該当します。しかし、実業団や学生時代に活躍したランナーにとっては、ジョギング以下の超スローペースとなります。そのため、現役を引退したばかりのランナーがペースメーカーを実施すると、そのグループのペースが設定より速くなる傾向になり、前半でグループが崩壊するケースも多々あります。

しかし逆に、設定を下げて1kあたり「6分00秒、7分00秒ペース」と、落としていった場合も、今度は遅過ぎて更にうまく走れないと言った珍現象がおこったりします。そこで、同じ目線の市民ランナーがペースメーカーを実施して、30k以上の距離走を実施するとします。ところが、今度はペースが遅い分、長時間走り続ける必要がでてきます。その結果、ペースメーカーの方がスタミナ切れをおこし、最後まで走りきれないケースもありました。

この他にも、後ろについている市民ランナーからペースを乱され、いつの間にかグループ全体が競争になっていくパターンも良くあります。更に、横についているランナーの質問に答えながら走ることで、ペースが大幅に乱されたりと、ペースメーカーに起因する練習会のトラブルは意外と多いのです。

皆さんの練習会は大丈夫でしょうか?

さて、富津合同マラソン練習会では、あえて二つのグループに特化することで、逆にペースメーカーを担当するコーチたちのペース感覚をより高めることにもなり、安定した練習会の継続につながっております。もちろん、ペース感覚の優れたコーチを更に育成し、練習会でのグループを増やしていくことは、最重要課題のひとつです。

しかし、上記のとおり、単に走力だけでペースメーカーとしての適正を判断することは難しく、どの練習会でもペースメーカーのできるコーチを育成していくことは、難しい課題のひとつかもしれませんね。

つづく。

富津合同マラソン練習会・5

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今回も富津合同マラソン練習会の「ポイント1」について考えていきます。前回は、富津合同マラソン練習会を実施しているトレーニングコースについて考えましたが、今回はその練習会場までのアクセスについて取り上げます。

さて、ランニングブームに伴い、ランナーが殺到している場所が都内を中心にいくつかあります。その最も代表的な場所としては、何と言っても皇居があげられます。その理由は様々ですが、主な理由のひとつに「アクセスの良さ」があげられます。

休日はもちろん、平日の仕事帰りでも、地下鉄やJR等を利用することで、どこからでも容易に立ち寄ることが可能です。また、皇居周辺には着替えや荷物を預かる施設も充実していることもランナーたちを後押ししています。しかし、富津合同マラソン練習会を実施している千葉県富津市富津公園は、都内からのアクセスは良いとは言えません。

一方、都内から日帰り可能で、人気のある主なマラソン大会としては、「つくばマラソン大会」、「大田原マラソン大会」、「河口湖マラソン大会」・・・等が、あげられます。もちろん、都内から近いのですが、皇居のようなアクセスではなく、富津公園に行く感覚に近くなります。

そのため大会当日は、◆1).何時に起床して何時の電車やバスにのるのか?◆2).最寄駅から大会会場までのアクセスは?◆3).車で行くなら駐車場はあるのか?◆4).車の渋滞はないのか?◆5).駐車場は会場から近いのか?◆6).大会会場のレイアウトは?◆7).受付場所や受付方法は?◆8).大会会場でのトイレは?◆9).大会会場での着替えや荷物の管理は?◆10).雨天時は大丈夫か?・・・等々の問題を想定しておく必要があります。もちろん、それ以外でもスタート前の食事内容や食事時間など、他にも想定しておく事項はたくさんあります。

ところが更に追い打ちをかけるように、人気大会の当日は、出場ランナーだけでなく、その家族や友人も大会に同行してくるので、会場はたいへんな状況となります。同時に、最寄駅から大会会場への道も人の渋滞が発生し、受付すら間に合わないランナーも最近は目にすることもあります。

近年、大会申込はほとんどIT化され、日々のトレーニングコースもアクセスの良さを最優先し、実施するトレーニング内容も効率を意識しているランナーが増えています。しかし、肝心なマラソン大会は、ある意味どんどん非効率的になってきており、そのギャップのせいで狙った記録や成績を逃がしているランナーも多くなってきていると感じます。

さて、富津合同マラソン練習会にわざわざ参加する意味として、上記のように想定できる様々な問題を予め疑似体験できることにあります。それにより、大会当日の行動パターンの確立や想定外のトラブルにも対応できるようになっていきます。そして前回同様、その積み重ねが調整能力の向上となり、ピーキングの向上にもつながるのです。

つづく。

富津合同マラソン練習会・4

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前回、富津合同マラソン練習会のポイントを大きく3つに絞りました。今回からは、それぞれについて更に詳しく考えていきます。

◆ポイント1).富津合同マラソン練習会の練習会場は交通量も少なく、100m毎にポイントした正確で平坦なコースを使用する。

最初に、マラソンを攻略していく上で、絶対に押さえておく重要なポイントがあります。それは、正確な距離(コース)を走り、正確な記録で競い合う競技が、マラソンであることです。

具体的には、マラソンは「42.195k」と、中途半端な距離のようですが、40kくらいではありません。また、43kくらいでもなく、「42.195k」と正確な距離で競い合う競技です。同じく記録についても、2時間くらいとは言いません。マラソンの記録は、「○時間○○分○○秒」と、正確な時間で記録を残し、その記録で競い合う競技です。

また、マラソントレーニングの効果的な方法として、ペース走やインターバルトレーニングがあります。それは、マラソンに必要なスタミナをつけたり、心肺機能を強化するのに、とても効果的だからです。そして、それらのトレーニングを実施する上で重要な前提条件となるのが、正確な距離を正確なペースで刻んでいけるトレーニングコースとなります。

即ち、マラソンに必要不可欠な「ペース感覚」を養成するには、正確な距離表示があり、可能な限り平坦なコースが、有効的なトレーニングコースとも言えます。実は、その究極のトレーニングコースは、トラックとなるのです。

逆に起伏のあるコースについては、様々なトレーニング効果を期待できますが、一定のペースでアップダウンのあるコースを正確に刻んでいくことは、ベテランランナーでもかなり難しいと言えます。そのため、ペース感覚を養成していくトレーニングコースとしては、おすすめできません。

しかし、富津合同マラソン練習会を開催しているトレーニングコースは、正確な距離表示と、ほぼフラットな周回コースで実施しております。それは、淡々と同じトレーニングをただ繰り返している単調な練習会のように感じます。

ところが、平坦で正確なコースでのトレーニングを継続していくからこそ、逆にその日の調子や体調も正確に把握し易くなります。それは、狙ったマラソン大会に調子を合わせるピーキングの向上にもつながっていきます。

つづく。

富津合同マラソン練習会・3

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今回から富津合同マラソン練習会のメリットとデメリットについてを考えていきますが、メリットやデメリットと言っても、主宰している側が勝手に判断することではありません。至極当然のことながら練習会に参加した各ランナーが判断することです。

同時に、あるランナーにとってはメリットと感じても、別のランナーにとってはそう感じないこともあります。それは、メリットと感じることと、デメリットと感じることは、表裏一体でもあるからです。

そこで、富津合同マラソン練習会のポイント別にそのメリットと、デメリットの両面から考えていきます。※ポイント、デメリット、メリットの順に記載していきます。

◆ポイント1).富津合同マラソン練習会の練習会場は、交通量が少なく、100m毎にポイントした正確で平坦なコースを使用する。◆デメリット1).フラットコースのため、同じ距離でも起伏のあるコースに比べて負荷が軽すぎる。都内から練習会場へのアクセスが悪く、参加しにくい。◆メリット1).正確な距離を、正確なペースを確認しながら走ることができる。練習会に参加するためには、予め起床時間を決めることからはじまり、練習会場に移動するための交通手段を確認したりと、それなりの準備が必要となる。それは、マラソン大会当日と同様な流れとなるので、マラソン大会に参加するための貴重な予行にもなる。

◆ポイント2).距離走は、正確なペースを刻むペースメーカーが、グループ別にペースメークしながら集団で走っていく。◆デメリット2).設定ペース別で走るグループ数が限られているので、そのペースに該当しないランナーは参加しにくい。ペースメーカーの後ろについて走るだけなので、本当のペース感覚を自分自身でつかみにくい。◆メリット2).設定ペースが予め明確なので、目的意識を持って参加できる。現状の走力では難しいと思っているペースでも集団に引っ張られることで、ワンランク上の走りが可能となる。自分にとって速いと感じるペースを正確に体感できる。

◆ポイント3).面識のないランナーたちとも一緒に走るので、モチベーションを高めながら良い刺激を受けることができる。◆デメリット3).ペースメーカーがいるので、他のランナーたちと競い合うことが難しくなる。◆メリット3).ペースメーカーがいるので、集団のペースやリズムを他のランナーに乱される心配が少ない。正確なペースを刻んでいくので、ランナー同士の過当競争も少なくなり、練習のポイントや目的となる範囲を逸脱しない。

以上のように、大きく3つのポイントに絞ることができます。次回は、更に詳しく考えていきます。

つづく。

※写真は、新しい「チャンピオン・ランニングシューズ」です!

富津合同マラソン練習会・2

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今回から練習会について、私が主宰する富津合同マラソン練習会を実例に考えていきます。最初に、私が主宰している主な練習会はふたつありますので、それぞれを簡単に説明します。

ひとつは、毎週水曜日に開催している「水曜練習会」です。これについては、トラックでの練習会となり、内容もインターバルトレーニングが中心となります。即ち、スピード系の練習会と位置付けています。一方、もうひとつの週末に開催している「富津合同マラソン練習会」は、ロードやクロカンでのペース走やLSDが中心となり、持久系の練習会として開催しています。

また、水曜練習会については、年間を通じてトレーニング内容に大きな変化はなく、淡々と継続しているのが特徴です。しかし、富津合同マラソン練習会については、年間の四季に応じて、同じ持久系の練習会でもトレーニング内容や強度に変化を付けています。特に国内の場合、秋から冬にかけてが、主なフルマラソンシーズンとなります。そのため、富津合同マラソン練習会に関しても春から夏より、秋から冬にかけての季節がメインとなります。つまり、今月から開始した富津合同マラソン練習会をより重視することになります。

具体的には、今月からの富津合同マラソン練習会は「秋季シリーズ」と位置付け、11月中旬までのほぼ毎週末に連続して開催して行きます。そして、その秋季シリーズのターゲットは、11月下旬から12月上旬に開催されるフルマラソンの大会となります。

更に、年明けの1月からは「冬季シリーズ」として、3月中旬までのほぼ毎週末も同様に開催していきます。このシリーズでは、2月末から3月末にかけて開催されるフルマラソンの大会が主なターゲットになります。

このように、富津合同マラソン練習会の大きな特徴として、目指していくフルマラソンの大会時期を明確にした上で、計画的かつ連続で開催していくことです。そのことは至極当然のことですが、マラソン経験の少ない人たちにとっても、この練習会を活用することで、計画的な走り込みが可能になります。

もちろん、10kやハーフマラソン等を目標にしている人や、10月や12月下旬以降に開催されるフルマラソンの大会を目指している人たちにとっても、ちょうど良い練習会になっています。

次回は更に、練習会のメリットやデメリットについて考えていきます。

つづく。

富津合同マラソン練習会・1

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連日、厳しい残暑が続いていますが、夏も終わり9月に突入しました。そして、今月からは秋の本格的なマラソンシーズンに向け、とても重要な走り込み期となります。また、全国各地でマラソンに向けた講習会やイベント、更には各種練習会も数多く開催されるようになり、ランナーなら誰でもマラソンを意識する時期になっていきます。

かくいう私も千葉県富津市富津公園を拠点に、「富津合同マラソン練習会」を主宰しており、先日の日曜日から秋季シリーズを開始したところでもあります。もちろん誰でも気楽に参加できる練習会ですが、そのメリットやデメリットについて、よく吟味した上で参加している人は意外と少ないように感じます。

さて、皆さんは練習会に参加する目的や自分自身の走力等を熟慮した上で、それぞれの練習会に参加しているでしょうか?

また、様々な練習会に手当たり次第参加した結果、逆に自分自身の調子を崩したり、自分自身の身の丈に合った目標タイムが見えなくなったことはないでしょうか?

一般的に練習会は、各種講習会やイベントとは違い、目標のマラソン大会や目標の記録を目指すためにトレーニング計画を作成し、それに沿って走り込んでいきます。そのため、せっかく練習会に参加してもトレーニング内容やレベルが、自分自身の目的や走力とアンマッチしている人を見かけることもあります。

更に、ほとんどの人は週末の休日をメインにし、マラソントレーニングを実施しています。そして、そのトレーニングをより効果的に積重ねていくために各種練習会に参加します。ところが、自家用車や電車を乗り継いで遠くから参加したにも関わらず、その練習会をうまく活用できない人や、たった一回の練習会だけに満足し、トレーニングを継続できない人も過去にいました。

そこでもう一度原点にかえり、「富津合同マラソン練習会」を実例にし、次回から練習会について考えていきます。

つづく。

再びトレーニング計画・15

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「再びトレーニング計画」として、スピード養成期のインターバルトレーニングについて考えてきましたが、今回はこれまでのポイントをまとめてみます。

◆Q1).インターバルトレーニング(ショート)の基準となる記録は?◆A1).5kの自己記録(又はその時点の走力)を基準とします。5kの記録が不明の人は、10kの記録から1分をマイナスし、それを2で割った記録を目安にします。※5kの記録=(10kの記録-1分)÷2。

◆Q2).インターバルトレーニングの疾走する本数(トータル距離)は?◆A2).疾走する合計距離が3kになるようにします。具体的には、200mなら3000m÷200m=15本、300mなら3000m÷300m=10本、400mなら3000m÷400m≒8本。

◆Q3).各疾走する距離に対する設定タイムの目安は?◆A3).A1で参考にした5kの記録を1割速くし、それを各疾走する距離に換算した時間を設定タイムとします。具体例として、5kを20分で走れる人の場合、1割速い記録は18分です。それを各疾走距離に換算すると、200mなら43.2秒、300mなら64.8秒、400mなら86.4秒。

◆Q4).1本目を疾走し、次の2本目を疾走するまでのリカバリー(休息)は?◆A4).リカバリーは原則として距離ではなく時間で管理します。即ち、A3で導いた各設定タイムと同じ時間だけ休息することが、基準となります。そして、疾走する時間とリカバリー時間を合わせて1サイクルとし、トータル時間で管理していきます。具体的には、200mは43.2秒×2=86.4秒≒90秒/本、300mは64.8秒×2=129.6秒≒130秒/本、400mは86.4秒×2=172.8秒≒180秒/本。

以上のように大きなポイントは、4つとなります。

更に、それを実施した結果、楽に感じるようなら、A3で導いた設定タイムを速くするのではなく、リカバリーを短くしていくようにします。具体的には、A4で計算した1サイクルの時間を10秒ずつ短縮していくようにします。また、逆に苦しく感じるなら設定タイムを遅くしていくのですが・・・、それよりもA1で基準とした5kの記録をひとランク遅くし、設定タイムを再計算した方がより効果的と言えるでしょう。

さて、ここまでスピード養成期のインターバルトレーニングについて考えてきました。もちろん、疾走本数や設定タイムの導き方については、指導するコーチや各ランナーによって様々です。また、他にも心拍計の付いた腕時計を活用し、適正強度を導き出す方法もありますが、そのどれもが絶対でもなく、間違いでもありません。

しかし大切なことは、最後まで余裕を持って計画どおりにやり遂げる(継続する)ことではないでしょうか。そして、このシリーズでも記載した「速くなりたいから、常に速く走る」から「速くなりたいなら、ゆとりを持ちながら継続して走る」へと、考え方をシフトしていくことは、マラソンを攻略していく上で、重要なポイントのひとつであると考えます。

再びトレーニング計画・14

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前回は疾走する距離(時間)とリカバリー(休息)を、1サイクルとして考えていく話しをしました。今回は、疾走する距離を200mから400mのショートインターバルに絞って考えていきます。

では、何を基準にして、どんな設定タイムで疾走すれば良いのでしょうか?

もちろん様々な考え方がありますが、その基準となる距離を5kとします。そして、その5kの記録から1割速い記録を、ショートインターバルで疾走する設定タイムとしていきます。

具体例として、5kを20分で走る人の場合、1割速い記録は18分です。18分を各距離に換算すると、200mなら43.2秒、300mなら64.8秒、400mなら86.4秒、これらが設定タイムとなります。更に、リカバリーについては、疾走するタイムと同じ時間で設定します。

1本毎のサイクルタイムとしてまとめると、◆1).200mの場合、43.2秒×2=86.4秒≒90秒/本。◆2).300mの場合、64.8秒×2=129.6秒≒130秒/本。◆3).400mの場合、86.4秒×2=172.8秒≒180秒/本。・・・以上が、5kを20分で走る人の目安となります。

そして実際に、上記のサイクルタイムを基準に疾走すると、苦しく感じたり、楽に感じたりします。その場合の調整方法は次のように考えていきます。

はじめに、楽に感じた場合です。この場合、1サイクルタイムを10秒短くし、疾走するタイムは同じにします。即ち、休息時間であるリカバリーを短縮します。それでも余裕がある場合は、更に10秒ずつ短縮していくのです。

ここで重要なポイントは、疾走するタイムを速くするのではなく、リカバリーを短くしていくことで、トレーニング強度をアップしていくことです。

次に、苦しく感じた場合ですが、疾走する設定タイムを2秒から4秒遅くし、トータルの1サイクルタイムについては同じとします。つまり、疾走するタイムにゆとりをもたせ、リカバリーを少し短くします。

ところが、それでも苦しく感じる場合は、基準とした5kのタイムに走力が、到達していない可能性が高くなります。この場合は、基準となる5kの記録をもう少し引き下げ、そこから各設定タイムを再計算するようにします。

つづく。

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