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パラリンピック

2014ジャパンパラ

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【2014ジャパンパラ】先日の9月6日(土)から7日(日)の日程で、障がい者陸上競技大会の国内最高峰である「2014ジャパンパラ陸上競技大会」が、山口県において開催されました。大会には、来月開催されるアジアパラの日本代表選手をはじめ、全国から多くの選手が参加し、自己の記録に挑戦しました。

はじめに、記録について話しをすると、今大会で誕生した日本新記録は24個、大会新記録は43個でした。参考までに2012年の大会と、2013年の大会で誕生した日本新記録及び大会新記録の数は次のとおりです。

◆2012年大会/日本新記録:29個、大会新記録:53個。◆2013年大会/日本新記録:14個、大会新記録:34個。※パラリンピック及びアジアパラ実施種目以外の種目も含む。

大会のコンディションや会場等の違いがあるので、単純に比較することはできませんが、2012年はロンドンパラリンピック直前に実施された大会であり、各選手の調子やモチベーションがかなり高まっている状態でした。そして、昨年はパラリンピック後の大会となり、選手たちが一息ついた(?)状態でした。

今大会は、10月に開催されるアジアパラに向けた最後の大会となり、代表選手にとってはここまでの調整や調子を確認する絶好の機会となりました。そんな状況を加味すると、選手たちの調子やモチベーションは高まってきていると期待できます。特に、今大会はベテラン勢の頑張りと勢いを強く感じました。

いつの時代も常に、若手選手の育成、次世代選手の発掘と言っており、どのスポーツにおいても最重要課題のひとつであることに違いありません。しかし、科学的トレーニングが浸透してきた昨今では、ひと昔前なら既に引退している年齢に達していても、トップアスリートとして活躍している選手が多くなり、逆に年齢で選手生命を決める常識は無くなりつつあると感じます。

そして、どのスポーツも、若手選手の台頭はチームに勢いを与え、ベテラン選手の頑張りはチームに粘りを与えます。いつの時代もチームには、このバランスが重要と考えます…。

来月のアジアパラに向け、どの選手も最終調整に入っていきます。このブログで何度も記載しておりますが、調整の基本は「迷ったら休養」です。

そして、「風邪に注意」です。

絆・18

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【絆・18】GW中は、恒例となった日本盲人マラソン協会主催の強化合宿を、千葉県富津市において実施しました。また、女子選手の強化をスタートしてちょうど1年が経過しました。この1年間で自己記録を更新した選手、怪我や故障に悩まされた選手もいましたが、今年度も無事にスタートすることができました。

あらためて、皆様方のご支援ご協力に感謝申し上げます。

さて、盲人マラソンだけでなく、障害者陸上競技全体の最重要課題のひとつに、選手の「強化と育成」があります。盲人マラソンとして女子選手の強化をスタートしたのも、その理由のひとつです。ところが、それに該当する選手を発掘することは想像以上に難しいのが現状です。特に、選手層が極端に薄いため、選手間の年齢や競技歴のひらきがあり、強化・育成していく選手を増やすほど、そのひらきは大きくなっていきます。※「絆・16」を参照。

一般の競技においては20代が主力となり、30代あたりからベテラン選手と言われ、だんだんとフェードアウトしていくのが、一般的な競技歴になるかと思います。ところが、盲人マラソンは、この1年間で新しく強化指定に加えた選手の最年少は17歳、最年長は60歳と、親子以上のひらきがあります。

もちろん、一般選手も含めて、単に競技力を年齢や性別で判断することはできません。また、その必要もありませんが、年齢差によって日々の生活環境の違いも大きくなり、それが競技に対する意識の違いとなってくるのも事実です。そして、合宿を重ねれば重ねるほど、その意識のズレもお互いに見えてくるので、同じチームとしてベクトルを合わせていくことが、難しくなっていきます。

今後の課題として、この意識のズレを修正していく必要もあります。そのためには、ガイドランナー(伴走者)を含めたスタッフの意識改革も必要不可欠になります。しかし、この年齢差が大きなところも、逆にこの世界の特徴でもあり、様々な可能性を秘めている点であります。

道は年々険しくなっていますが、今年度も新しい選手や協力者を積極的に取り込みながら切磋琢磨していける環境を、更に向上させていきます。

引き続き、皆様方のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

絆・17

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【絆・17】4月13日(日)の富津合同マラソン練習会は、気温が10度前後と低めだったのですが、長距離を走るには絶好のコンディションとなりました。あらためて、この練習会を簡単に説明すると、1kを4分30秒と5分00秒で距離走を走るグループと、LSDの3グループがあり、私はLSDを担当しています。

そして、今回の練習会に全盲の谷口選手が単独参加。しかも私の担当する2時間LSDを走るとのことで、これまた久々に伴走をすることになりました。もちろん、今の私に谷口選手を伴走できる走力はないので、「絶対に速く走るな、LSDだから」と、念を押してのスタートでした…。

さて、谷口選手は神戸に在住しています。したがって、千葉県富津市で開催しているこの練習会に参加したいと言ったところで、簡単に参加するには難しい距離です。ところが、谷口選手はこれまでも富津練習会に何度か単独参加をしています。それも今回同様、前触れもなく単独で上京してきます。

今更ながら、それぞれの選手がどこでどんなトレーニングを実施するかは自由であり、目標どおりの記録や成績を残せているならどれも正しいトレーニング方法です。谷口選手についても同様で、日本盲人マラソン協会の強化指定選手と言いながらも、どこでどんなトレーニングを実施するかは、全て自己責任となります。

しかし、谷口選手は少しでも良い練習環境や走力のある伴走者を求めて自ら積極的に行動するタイプの選手です。悪く言えば場当たり的とも受け止められますが、全盲の谷口選手が白杖を片手に電車を乗り継いで移動する姿は、まさに「平成の山下清」です。

今回、土曜日の夜は私の自宅に泊まり、日曜日の練習後は最寄駅から無事に帰っていきました。しかし、詳しく話しを聞いてみると、実は木曜日から上京しており、その夜は東京に住む伴走者の自宅に泊まり、一緒にトレーニングを実施。翌日の金曜日は栃木の伴走者宅に泊まり、一緒にトレーニングを実施。それから東京経由で千葉入りだったのです。

谷口選手は、このスタイルで確実に力を付けてきており、その活躍はこのブログで何度も取り上げているとおりです。私もこれまで様々なランナーを見てきましたが、周りが呆れるくらいの行動力を持ったランナーは、障害の有無に関係なく自らの目標に到達する確率は圧倒的に高いと感じます。今後も今の行動力を忘れず、2016年のパラリンピックはもちろん、2020年東京パラリンピックも目指してほしいと願っております…。

つづく。

絆・16

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【絆・16】3月21日(金)から3月23日(日)の3連休を利用し、日本盲人マラソン協会主催の強化合宿を千葉県富津市で実施しました。今回は、来月開催のロンドンマラソンに出場する女子選手に絞った強化合宿でした。

ご存知のとおり、4月12日にイギリスで開催されるロンドンマラソンは、世界的にも有名なマラソン大会です。そのロンドンマラソンが今年から視覚障害者マラソンのワールドカップも兼ねることになり、日本からは4名の女子選手が招待を受けました。

まだまだ馴染みの薄い女子の視覚障害者マラソンですが、2016年のブラジルリオ・パラリンピックでの実施候補種目にもなっています。また、日本盲人マラソン協会としては、昨年4月から女子選手の強化を立ち上げていただけに、今回のロンドンマラソンは願ってもない朗報です。同時に、今回のロンドンマラソンは、いろいろな意味で重要な位置づけとなるに違いありません。

ところが、パラリンピックで実施される陸上競技は、種目毎に「3ヵ国6名以上の参加者」の条件が満たされないと、その種目が成立しないルールになっています。一般のマラソンを見ていると、そんな条件は必要ないと誰もが感じるはずです。しかし、今回のロンドンマラソンで実施される視覚障害者女子の部については、まさに3ヵ国6名だけの出場です。しかも日本から4名の選手を派遣するので、極端な見方をすると、日本選手以外に女子の視覚障害者マラソン選手は、世界にたったの2名しか存在しないことになります。もはや強化と言うより、「びっくり人間の世界」に近いのが現状なのです。

更に、オリンピックとパラリンピックの開催が公式に統合された影響もあって、パラリンピック種目の削減(メダルの価値を高める意味で)が、重要課題となっています。特に、陸上競技や水泳は障害によるクラス分けが細かいため、メダル数も多くなります。したがって、陸上競技や水泳の種目統廃合が中心に進む方向は避けられない状況でもあります。

既に、男子の視覚障害者マラソンについては、2008年の北京大会から「T12(弱視)クラス」のみとなり、「T11(全盲)クラス」の選手は、T12(弱視)クラスの単独走選手(伴走無)と同じ土俵で競うことになりました。そんな中、2012年のロンドン大会では、T11(全盲)クラスの和田選手と高橋選手が5位と7位に入賞する健闘を見せましたが、T11(全盲)クラスのみなら金メダルと銀メダルだったのです…。

そんな厳しい状況の中、逆に女子マラソンを新たに追加していこうとする朗報を何とか実現させるためにも、今回のロンドンマラソンは大きなチャンスです。そして、チームジャパンとしては上位独占を目標に、その存在を世界にアピールできることを期待しております。

皆様方の絶大なるご声援をよろしくお願いします!

絆・15

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【絆・15】今年最初の盲人マラソン強化合宿を千葉県富津市において実施しました。日程は1月11日(土)から1月13日(月・祝)にかけての2泊3日で、参加選手は男子が8名、女子が2名、選手をサポートするガイドランナー(伴走者)は10名、更にスタッフ等を含め総勢31名での強化合宿となりました。

また、今回もガイドランナーに国際武道大学陸上部の現役学生選手をはじめ、走力のある方々に参加いただいたことで、量も質も充実した強化合宿を実施することができました。まずは、今回の強化合宿にご尽力いただいた関係各位の皆様方に対し、あらためて御礼申し上げます。

はじめに、この強化合宿に初参加した新田選手を紹介します。彼は、右腕の肘から先端が先天的に欠損している障害を持っており、障害クラスで言えば「T46クラス」に該当する選手です。実は、いつもガイドランナーをお願いしている順天堂大学陸上部に所属している現役学生選手でもあり、本当に偶然知ることになった選手です。

既に皆様方も耳にしたことがあるかと思いますが、ひと口に「パラリンピックへの強化」と言っても、実はどのパラリンピック実施競技に関しても選手層が極端に薄く、新しい選手を発掘・育成していくことは最重点課題であるのと同時に、それが極めて難しい状況でもあります。

そんな中、いつもガイドランナーをお願いしている陸上競技の名門大学でもある順天堂大学陸上部にパラリンピックを目指せる新田選手が所属していたのです。まさに「灯台下暗し」です。早速、今回の強化合宿に参加を呼びかけ、初参加となりました。

と、言いつつ腕の障害は視覚障害と同じで、自身の脚で走ったり跳んだりするため、日頃は一般選手と全く同じ土俵で競技をすることも可能です。したがって、今回の合宿でも視覚障害選手と同じトレーニング内容で切磋琢磨することができます。

◆合宿1日目:午後/体幹トレーニング+調整jog+1k走。◆合宿2日目:早朝/調整jog、午前/30k走、午後/動作解析勉強会+調整jog。◆合宿3日目:早朝/調整jog、午前/1k×10本(ロードで実施)、午後/解散。

そんな新田選手も合宿初日は緊張した面持ちでしたが、パラリンピックに出場した選手たちと一緒に走り、宿舎では同室になることで、2日目からは本来の明るさも見えてきました。そして、最終日のトレーニングでは積極的に集団をリードし、力のあるところも見せてくれました。

合宿終了後、「2日目の日間走行距離は自己最高の53kを走れました」と、新田選手は初参加の強化合宿でしたが、何か自信をつかんだ様子がこちらにも伝わってきました…。

さて、冒頭にも記載したとおり、新しい選手の発掘・育成は待ったなしの状況です。しかし、今回の新田選手同様、かくれた逸材は必ず存在します。同時に、新しい選手を発掘・育成するための様々なプロジェクトや対策も必要不可欠です。

しかし、いつでも新しい選手を受け入れられる態勢をキープしていくためにも、地道な強化合宿の継続は強化全体の土台となります。今年もこのことを肝に銘じて取り組んでいきます。

つづく。

※毎週1回の更新を継続してきたこのブログも、おかげ様で「300回」となりました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

絆・14

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【絆・14】12月15日(日)、第44回防府読売マラソンが山口県防府市において開催されました。既にご存知のとおり、公務員ランナーの川内優希選手が、先日の福岡国際マラソンから連続となる「1ヶ月間で2度のサブテン(2時間10分切)」を見事に達成しました。川内優希選手は2位でしたが、優勝したモンゴルのセルオド・バトオチル選手に最後まで食い下がり、持ち前の粘り強さを発揮する素晴らしい内容でした。

レースは、川内優希選手とセルオド・バトチオル選手の一騎打ちとなりましたが、向かい風の強くなった32k過ぎに強烈なスパートで川内優希選手を引き離しました。結果的には、そのままセルオド・バトチオル選手が優勝しましたが、スパート時についた10数秒前後のタイム差をゴールまで持ち込む見ごたえのあるレースでした。

逃げるセルオド・バトチオル選手は何度も後ろを振り返り、追いかける川内優希選手は何度も離れては詰めよる粘りを繰り返し、まるで駅伝のアンカー勝負を見ているようでした。優勝したセルオド・バトチオル選手は自己記録を2分以上も短縮する「2時間9分0秒」。2位で粘り抜いた川内優希選手は「2時間9分15秒」と、2人とも見事なタイムでした。しかし、セルオド・バトチオル選手が惜しくも2時間8分台に突入できなかったのは、すぐ後ろで粘り抜いた川内優希選手が阻止したかのようにも感じました…。

さて、今大会には日本盲人マラソン協会の強化指定選手たちが、はじめて公式出場しました。それも11月後半に同大会出場を緊急決定する強行日程でしたが、大会関係各位のご理解ご尽力により、無事に出場することができました。あらためて御礼申し上げます。

今回の防府読売マラソンには、女子強化指定選手全員がエントリーし、男子強化指定選手はベテラン勢が意欲的にエントリーしました。結果は、女子の道下選手(T12/弱視)が、「3時間6分32秒」の日本新記録をマーク。男子選手はベテラン勢が奮起し、福原選手(T11/全盲)が、「2時間53分8秒」。加治佐選手(T11/全盲)が、「2時間57分42秒」。そして、57歳の新野選手(T11/全盲)が、「2時間59分2秒」と、ベテラン3選手が揃ってサブスリーでゴールしました。実は、このベテラン3選手が揃ってサブスリーでゴールするのは、2007年の京都福知山マラソン以来となります。

これらの好記録の理由として最も大きなことは、今年度から女子の強化指定選手が加わり、強化合宿の雰囲気がより明るく意欲的な空気に変わったことです。その結果、少しマンネリ化になりつつあった男子選手たちも刺激を受け、特に若手選手が意欲的になりました。そして、肩身の狭くなっていたベテラン3選手たちが、強化合宿においても久々に積極的な走り込みを積み重ねるようになりました。

そんな意欲的な取組姿勢が実を結び、今回の結果につながったことは言うまでもありません。そして同時に、今回出場しなかった他の強化指定選手たちへの熱いメッセージとなったに違いありません。来年1月に再び強化合宿を実施し、今回出場しなかった強化指定選手の多くは、2月の別大マラソン、3月のびわ湖毎日マラソンと、ビッグレースへの本格参戦も待っています。

引き続き、皆様方の絶大なるご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

絆・13

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【絆・13】盲人マラソン協会主催の強化合宿を千葉県富津市において実施しました。今回は、11月2日(土)から11月4日(月・祝)までと、2泊3日の日程です。しかし、これまでは諸事情によりほとんどの強化合宿は1泊2泊と、週末を活用した慌ただしい日程が多かったので、久々に2泊3日の強化合宿でした。

と、言いながら1泊が2泊へ増えただけですが、時間的にはかなりゆとりが出てきます。そして、捻出できた時間をトレーニング以外の目的に活用することが可能となります。今回の具体的な合宿内容を記載すると、次のようになります。

◆11月2日(土):午後/集合、競技規則講習会(外部講師)、60分ジョグ+1k走。◆11月3日(日):早朝/各自調整ジョグ。午前/40k走。午後/トレーニング方法の意見交換会(現役学生ランナーと)、体幹トレーニング(外部講師)、各自調整ジョグ。◆11月4日(月・祝):早朝/各自調整ジョグ。午前/3k × 3本。午後/解散。

以上のように単に走り込むだけの強化合宿ではなく、様々な視点に立ったプログラムを組み込むことが可能となります。至極当然のことですが、これは極めて重要なことです。

特に、今回はガイドランナー(伴走者)として、国際武道大学陸上部から4名、帝京大学駅伝競走部から5名、計9名の現役学生ランナーをお招きすることができました。そして、彼らを交えての意見交換会は、選手たちはもちろん、私自身にとっても参考になる意見が多く、たいへん有意義な時間でした。

同時に、トレーニングにおいても、単に全盲選手のガイドランナーのみならず、単独走となっている弱視選手のペースメーカーも担っていただきました。特に、全日本インカレで入賞実績のある学生ランナーにも参加いただいたことで、かつてない質の高いトレーニングを実施することができました。

さて、今月23日に開催予定でした「京都福知山マラソン」が、先日の台風被害により中止となりました。この大会は盲人マラソンの日本選手権も兼ねており、今回参加した強化選手の多くがエントリーしていました。そこで急遽、大会申込が間に合った12月の防府マラソンを選手に紹介することになりました。※但し、日本選手権としては実施しない。

どの選手も調整計画を大幅に変更し、モチベーションを維持させることに苦労していました。しかし、今回の強化合宿において、現役学生ランナーたちの積極的なサポートのおかげで、気持ちと身体をもう一度スイッチすることができました。

最後になりしましたが、大切な選手を快く強化合宿に派遣いただいた国際武道大学の前河先生、帝京大学の中野監督、講習会にご足労いただいた講師の先生方、そして、毎度お世話になっている富津岬荘の皆様方に、あらためて感謝申し上げます。

つづく。

絆・12

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【絆・12】盲人マラソン協会主催の強化合宿を10月5日(土)から1泊2日の日程で、千葉県富津市富津公園にて実施しました。今回の強化合宿は、選手と伴走者及びスタッフの合計が38名と、過去最大の参加人数となりました。

また、今回は医科学サポートのご協力により、トレーニング中の乳酸値測定とハートレートモニターを着装して心拍数を記録しました。至極当然のことですが、医科学的な測定や解析を実施したからと言って直ちにトレーニングやパフォーマンスに反映できるものではありません。日々のトレーニング同様、今後も定期的にデータを積み重ねていくことが重要です。

同時に、測定した数値に異常があったからと言って、その選手の記録が悪くなるとも言えません。私の経験談になりますが、私も現役時代、月に1回以上は必ず血液検査を受けていました。当時の走行距離は、多い月は千キロに達していたので、貧血と常に隣り合わせの状況でした。もちろん、食生活や睡眠時間等にも注意していましたが、血液検査の数値が良い方に改善された場合、当時のお世話になった先生に必ず言われたのは、「今月は練習をかなり落としているね(サボっているね)」でした。

つまり、激しいトレーニングをしている選手の各種数値が改善されることは、逆にトレーニングを落としている(サボっている)疑いもあり、必要以上に練習を休めば必ず数値は改善されます。その証拠に、先生から強豪チームの血液データを見せていただいたことが何度かありましたが、力のない選手ほど各種数値が良い傾向にあったのです。つまり、力のない選手は練習量や質が足りていないのと、自分自身を追い込めない証拠でもあると教えていただきました。※参考までに今現在の私はジョギング程度なので、貧血とは全く無縁の健康的な数値となっております。

そして、医科学的なデータや栄養学的なサポートを取り入れることは、トレーニング量を減らして効率を上げることではありません。医科学的なデータや栄養学的なサポートが後押しすることで、トレーニング量や質を更に上げるためにあると考えます。即ち、これまで以上に苦しく厳しいトレーニングを可能にしていくためのサポートであるとも考えます。

今回、はじめて各種測定を受ける選手も多かったのですが、データ的に見ても強い選手は自分自身をキッチリと追い込みきれており、やはりデータは嘘をつかないとも感じました。もちろん、今後も定期的に医科学サポートを受けながら、世界と勝負できるトレーニングを目指していきます。同時に、選手たちの意識レベル向上にもつなげていきます。

つづく。

絆・11

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【絆・11】先日の9月7日(土)から2日間の日程で、障害者陸上の国内最高峰大会である「2013ジャパンパラ陸上競技大会」が、山口県で開催されました。2日間とも残暑の厳しいコンディションでしたが、どの種目も熱戦でした。

特に、日本盲人マラソン協会として立ち上げた強化指定女子選手たちが、長距離種目に初参戦しました。実は、視覚障害者女子マラソンは2016年ブラジルで開催されるパラリンピックの候補種目にもなっており、強化としては待ったなしの状況です。

しかし、今年度から選考した強化指定女子選手のほとんどは、市民ランナーです。したがって、マラソンを走った経験は豊富ですが、トラックレースや10k以下のロードレースへの出場は多くありません。

もちろん、単にマラソンを走り続けるだけなら、トラックレースや短いロードレースを走る必要はないかもしれません。しかし、目標を世界に切り替え、今の記録を大きく更新していくには、強化の一環としてもトラックレースを避ける訳にはいきません…。

今回、5名の強化指定女子選手がトラックの5000mに挑戦しました。5選手とも伴走者と息の合った走りで、苦戦しながらも最後まで走り切り、記録的にも想定内でした。

ところが、公式発表に目を疑いました。何と1位と2位でゴールした選手が失格だったのです。しかもその理由は、フィニッシュラインを伴走者が選手より先にこえたのです。これには驚きましたが、このようなトラブルは国際大会でも目にします。

そして、レース中のトラブルは原則として選手の責任です。厳しい言い方ですが、最初に伴走者へルールを教えるのは、他でもない一緒に走っている選手自身だからです。もちろん、次回の強化合宿で、国際ルールの勉強会を実施し、同じ失敗をしないよう徹底していきたいと思います。

さて、2020年のオリンピック・パラリンピックが東京に決定しました。今回のジャパンパラ陸上競技大会に出場した選手たちはもちろん、誰にでも平等にチャンスがあります。ひとりでも多くの選手に、そのチャンスを与えられるよう、これまで以上に選手たちの後押しをしていきます。

あらためて、皆様方のご声援をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

ロンドンパラリンピック・3

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【ロンドンパラリンピック・3】多くの勇気と感動を与えてくれたロンドンパラリンピックも終盤です。ここまで多くの世界記録やパラリンピック記録誕生の瞬間を目にし、世界の驚異的なレベルアップに驚くばかりです。一方、日本チームの苦戦を目の当たりにすることは逆に多く、既に多くのメディアで報道されているとおりです。

しかし、それぞれの敗因を分析すると、単なる強化の遅れとも言えない側面も見えてきます。特に陸上競技の視覚障害クラス(T11~T12&F11~F13)や手足障害クラス(T42~T46)では、多くの種目が日本の一般選手と同等以上のレベルに到達しています。

つまり、単なる強化費や強化方法より、選手(タレント)の発掘方法をどのように構築していくかは、これからの最重要課題ではと強く感じます。特に今大会は、ホスト国であるイギリス、前回の開催国の中国、そして、次回開催のブラジルの圧倒的な強さばかり目についたのと、どの種目もそつなく多くの選手をエントリーしており、その選手層の厚さにただ単に驚くばかりでした。

さて、そんな中、立位長距離マラソンチームの選手たちは、ここまで目標どおりの力を出し切れています。

◆結果1).T11(全盲)クラス1500m:和田伸也(伴走者・中田崇志)/予選落ち(あと1人で決勝)/4分18秒71(日本新記録)。◆結果2).T12(弱視)クラス5000m:堀越信司/5位入賞/14分48秒89(日本新記録)、岡村正広/8位入賞/15分45秒98。◆結果3).T11(全盲)クラス5000m:和田伸也(伴走者・中田崇志)/銅メダル/15分55秒23(日本新記録)。

4年前の北京パラリンピックの惨敗を糧に地道な強化を積み重ねてきた選手の努力と、それを支えてきた多くの伴走者たちの成果であります。特に、どこまでの記録を狙え、どこまでの順位を狙えるかを選手と伴走者が共によく分析していました。そして、単なる憧れや理想論に陥らないよう、常に現状を直視し、強化の方向性がブレなかった点は大きかったと感じます…。

残すは、最大の目標であるマラソンです。

この4年間の集大成をしっかりと出し切れるよう、最後まで集中します。

皆様方の絶大なるご声援をよろしくお願い申し上げます。

つづく。

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