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日本ブラインドマラソン協会

新年度スタート

【新年度スタート】いよいよ2018年度がスタートしました。そして、毎年のことですが、新入生や新入社員が入ってきます。気持ちを新たに、新たな目標に向かってスタートするには最適な時期です。

また、職場が変わったり、引っ越しをしたりと自分自身を取り巻く環境が変わった方もいると思いますが、いかがでしょうか。さて、今更ながら「人は環境の変化に弱い」とも言います。

それは、単に職場や住んでいる場所が変わったと言うことだけでなく、自分自身を取り巻く人たちも変わるからだと思います。

例として、「以前の職場ではランニングをしている方もいたが、新しい職場ではランニングどころかスポーツをしている方もいない」と、言った環境に変わってしまう方もいるかもしれません。

そうなった場合、走っていること自体を「奇異の目」で見られ、いつの間にか自分自身もランニングから脚が遠のいて…、何てこともあるかもしれません。

しかし、環境が変わることは悪ではありませんが、何かにつけ「きっかけ」になり易いのは間違いありません。特に、ランニングにとって環境の変化は、得てしてマンネリ化に陥ってしまいがちだったトレーニング環境を変えるきっかけにもなります。

トレーニング環境が変われば、トレーニング内容も変わり、自分自身の新しい可能性を見つけ出すきっかけをつかむ可能性もあります。このように、積極的に新しいことを取り入れていくにも良い時期だと思います。

一方で、何事も一気にやり過ぎて、一気に燃え尽きてしまう可能性が高いのも、残念ながらこの時期です。やはり、「人は環境の変化に弱い」ことを自覚し、心と身体にゆとりを持つこと、それを意識することは必要です。

新しい環境に変わった方は、いろいろな意味で前向きな姿勢と気持ちになっていると思いますが、4月はランニングを日課にするため、「一日一汗」あたりを目標に。そして、疲れを感じたら積極的に休養するようにしましょう。

第71回福岡国際マラソン

【第71回福岡国際マラソン】12月3日に開催された福岡国際マラソン選手権大会は、国内の期待される選手たちが多数参戦し、久々に活気あるレースとなりました。そして、結果も期待どおりに大迫選手が日本歴代5位の好記録をマークしました。

さて、その伝統ある大会に今年も日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手が3名エントリーしました。しかし、その内2名の選手が体調不良のため、無念の欠場と途中リタイヤする厳しい状況となりました。

平和台陸上競技場で選手のゴールを待っている身としては、とても不安な気持ちに包まれていましたが、コーチとしてレース中は何もできません。そんな中、予定どおりのラップをキッチリと刻んでいた、弱視の熊谷選手(伴走無)の快走を祈る思いでした。

果たして、競技場の時計が2時間25分を過ぎたころ、続々と競技場に戻ってくる選手たちの中で唯一ラストスパートを利かせた選手が目に入ってきました。何とそれが熊谷選手でした。残り300mから更に猛スパートをかけ、前を走る選手を次々にゴボウ抜きし、まるで短距離選手のようなフィニッシュでゴール。

記録は、自己記録を大幅に更新する「2時間27分35秒」。もちろん、熊谷選手自身にとっても初の2時間30分突破です。また、この記録は今年のIPC世界ランキング1位に輝く好記録でもありました。

ようやく強化合宿をはじめ日々の走り込みが成果となった瞬間でもありました。コーチの私が言うことではありませんが、熊谷選手ほど走り込んでいる選手をあまり目にしたことがありません。特に強化合宿においては、1日の走行距離が50kから70kになるのは普通で、量も質も確実に消化できる選手です。

今大会は、悲願の2時間30分突破を目標にスタートしましたが、練習量に裏打ちされた安定した走りが光りました。実は、当日のコンディションとしては、後半の気温がかなり上がり、暑さも厳しかったようにも感じました。特に、2時間30分前後の記録を目標に走っていた市民ランナーの多くは30k以降失速していました。

そんな中、熊谷選手は最初から設定タイムをキープし、30k付近で一旦落ちた5kラップを35kからもう一度立て直して粘りました。更に中間点からは誰にも抜かれず、逆に70名以上のランナーをゴボウ抜きする激走。

これまで、練習の成果を実戦で発揮できず苦しんでいましたが、今回のマラソンで良い流れを自らの力で呼び寄せたと、納得できる内容の走りでした。更なる飛躍を期待したいと思います。

ジャパンパラ

【ジャパンパラ】9月23日から2日間の日程で、障がい者陸上競技の国内最高峰大会のひとつであるジャパンパラ陸上競技大会が福島県で開催されました。今大会には、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手たちも多数参戦し、自己記録更新に挑みました。

特に、今年度はスピード強化を重点強化のひとつとして取組んできたので、今大会はその成果を試す最後の公式大会となります。

果たして結果は、女子選手を中心に多くの自己新記録が誕生しました。もちろん、記録更新に届かなった選手もいましたが、ここまで怪我や故障もなく、順調に走り込めていることを確認できた点は大きな収穫になりました。

さて、マラソンと比較するとトラック競技は距離が短く、何度も記録に挑戦できるような感じを受けますが、実際はマラソン以上に難しい面が多いのも事実です。これは、オリンピックや世界選手権を目指す、実業団選手や学生選手の挑戦を拝見していても明らかです。

「トラック競技の新記録達成は簡単にできません!」

スピードが課題となれば、誰もがスピード強化するのは至極当然の流れですが、上記したように、簡単に記録更新はできないのです。その大きな要因が大会当日のコンディションにあります。今回も厳しい残暑の中、気温が30度近くまで達するレースもありました。更に、ライバルの走りやレース展開にも大きく左右されるので、狙った記録を達成するには様々な条件が合致しなくてはいけないのです。

もちろん、それに打ち勝つため、選手自身がこれまでのトレーニングで培った肉体と精神が最重要なのは言うまでもありませんが、逆に目先の成績や記録に一喜一憂する必要もないと考えます。つまり、スピード強化を課題にし、それに見合った計画的なトレーニングを消化できたなら、「マラソンに必要なスピード強化は十分に達成できた」と考えることは、更に重要です。

また、トラック競技はマラソンとは違う苦しみやレース展開があるので、それを経験できたことは、必ずマラソンの苦しい局面で活かされます。

10月から本格的なマラソントレーニングに突入します。日本ブラインドマラソン協会としては、10月の千葉県富津合宿から本格的な走り込みを開始します。ここまで強化してきた「スピード」を自信に、どの選手も大きな飛躍を期待したいと思います。

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