ホーム > タグ > 日本製鉄

日本製鉄

5月は暑い?

【5月は暑い?】この1週間も全国各地で記録的な暑さとなりましたが、5月は身体が暑熱順化されていないので、この時期の各種マラソン大会も暑さとの戦いになります。

そして、一般的な陸上競技として捉えたとき、この5月はロードよりトラックに主戦場が移り、大学や実業団の各種記録会や競技会の多くがこの時期に開催されます。また、最近は市民ランナーの方々もトラックで実施される各種記録会に積極的に参加している姿も増えてきました。

さて、いわゆる陸上競技場といわれているトラックは1周が400mで、走路の素材はウレタン系や合成ゴム系になっているのが一般的です。そのため、走路は反発があって走り易く、100m毎のラップタイムを確認しながら正確に走れる点がロードレースと大きく異なる点でもあります。

一方で気温が30度をこえてくるこれからの季節は、トラックの表面温度が60度をこえることもあり、とても記録を狙えるコンディションではなくなったりもします。まさに先日の日曜日は30度をこえた地域が多く、その中で実施されたトラックでの各種競技会や記録会は過酷を極めたと思います。

特に、市民ランナーの方々は屋内で冷房の効いた場所で仕事をしている方も多く、日々のランニングも早朝や日が沈んだ夜に走る方が多いので、暑くなるこれからの季節は要注意です。

しかし、トラックは上記したように正確な距離を正確なラップで走ることが可能なので、スピード強化など各種トレーニングには最適な環境です。ところが、気温が高くなってくるこれからの季節、長距離種目のトラックレースは逆に危険が伴う点も忘れないようにすることが大切です。

トラックの記録会で5000mを走る場合も、「マラソンと比較するとたいした距離ではない」と思ってスタートすると、3000m以降はマラソンでも経験したことのないほどの苦しみを味わうことになり、完走することすら難しくなったりもします。

これからトラックでの記録会や競技会に出場を予定している市民ランナーの皆様は、当日の天候や気温・湿度、更にスタート時間を必ず確認し、ときには勇気ある撤退(DNS)も決断するようにしましょう。

調整・2

【調整・2】4月上旬は寒暖の差が大きかったのですが、中旬に入ってくると日中の気温は20度をこえるようになってきました。10k以下の短いロードレースやトラックでの記録会などを積極的に走るには、適した季節とも言えます。

また、トレーニングもスタミナ系からスピード系に軸が移っていきます。そして、スピードトレーニングの代名詞であるインターバルトレーニングを積極的に取り入れ、短い距離のレースに挑む方も多く見受ける季節でもあります。

ところが、スピードトレーニングをより多く取り入れた割には、記録が思うように出せない方も意外と多いのです。実は、マラソンの調整ではしっかりと練習量を落として疲労を抜いてからマラソンに挑んでいた方も、この時期の短い距離のレースになると、それがうまくできていないのです。

あらためて、マラソントレーニングの場合は長い距離を走り込んでいるので、調整段階で練習量を落として疲労を抜いていくことがそのまま走行距離を落とすことに直結します。つまり、調整方法もわかり易い面があります。

一方、トラックレースなどに向けたトレーニングは距離も多く走り込みません。インターバルトレーニングの場合、400mを10本走っても4k程度の走行距離にしかなりません。そのため、マラソンと比較すると、走行距離は圧倒的に少なくなります。

つまり、最後の調整もトラックレースなどの場合、距離を落とすことなくレースに挑むケースは珍しくありません。ところが、調整段階に実施する場合も含め、インターバルトレーニングなどは心拍数を上げて走る分、逆に強度は高くなります。

走行距離を落として調整するマラソンの場合、距離が目安になるので調整も比較的わかり易くなります。逆に、トラックレースなどの調整で実施するインターバルトレーニングは、強度が適しているか否かの判断をタイムに換算することが意外と難しく、トレックレースなどの調整の方が難しいのかもしれません。

トラックレースなどの短い距離のレースは、スタートからスピードを出して走るので、調整段階においても強度を落とし過ぎないように注意します。しかし、調整段階で高強度を保ち過ぎて、筋肉に相当なダメージを残したままレースに挑むことになり、逆に失速するケースは意外と多いのです。

そのサジ加減は、本当に難しい…。

新年度スタート!

【新年度スタート!】新年度がスタートし、職場環境や生活環境が大きく変わった方もいると思います。人は環境の変化に弱い動物といわれているので、環境が変わると何かと苦労する点も多くなります。

また、季節も春となり、夏に向かって暑さも増してくるターニングポイントでもあります。そのため、マラソンや長距離で記録を狙うには厳しい季節にも入っていきます。

既にこのブログでも何度か記載してきたように、これから夏までの季節は短い距離のレースを積極的に走り、スピード養成する期間にすることを推奨してきました。と、言いながら3月までマラソンを走ってきた方々にとっては、疲労が蓄積している点も間違いありません。

これは、肉体的な面ばかりでなく、長い距離や時間を走ってきたことによる精神的な疲労も含まれます。そのため、その状態で質の高いインターバルトレーニングなどを一気に取り入れると、怪我や故障の原因になったりもします。

同時に、4月に入るとトラックでの各種記録会が目白押しとなるので、どうしても周りにあおられたりもします。更に、前述したように気温も上がってくるので、その暑さに身体を順化させていく必要も出てきます。

そのため、3月一杯までマラソンを連戦してきた方々は、逆にGWあたりまではのんびりし、意図的にスロースタートにした方が良いかもしれません。

何れにしろ、マラソンがひと段落ついた方は、特に怪我や故障に注意し、次の目標をよく吟味しながら心身ともにリフレッシュする点も忘れないようにしましょう。

寒暖の差

【寒暖の差】3月21日から3月25日の日程で、日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿を千葉県富津公園において実施しました。今回の合宿は、今年度最後の合宿となりましたが、この1年間は約120日間(土日、祝日込)を強化合宿に費やしました。

ちょうど1年間の3分の1程度になり、新年度も同様の流れとなります。そして、来年の東京パラリンピックに向け、更に強化を加速させていく予定です。

さて、年度末の3月に入ると気温が上がってくるのと、いわゆる寒の戻りを繰り返す季節となります。今回の合宿はまさにそんな天候でした。

合宿初日と2日目の天候は晴れて、気温は20度をこえる暑さとなりました。ところが、合宿3日目の23日は朝から冷雨となり、気温は8度弱と、今度は真冬に逆戻り。

そして、翌日は再び晴れて、気温も15度をこえる暑さとなり、日替わりで寒暖の差が10度以上と、選手にとっては厳しいコンディションとなりました。

また、来月はイギリスで開催されるロンドンマラソンにおいて、WPAマラソン世界選手権が実施されます。出場する選手たちは、概ね順調に合宿メニューを消化し、寒暖の差にも全く動じないメンタル面も良い状態に仕上がってきた様子でした。

今回の強化合宿のポイント練習は「40k走→5kトライアル×2本→40k走」と、3日連続で追い込みました。ちょうど2回の40k走は晴れて気温が高くなり、5kトライアルの日が冷雨となりました。

実は、4月のロンドンはマラソンにちょうどよいコンディションなのですが、昨年の同大会は気温が25度をこえ、大会史上最も過酷なコンディションとなりました。

今回の合宿は、どのようなコンディションになっても体調管理をコントロールできることを確認することができた点は、どの選手も自信になったと思います。もちろん、最後まで気を抜くことなく、体調重視で調整していきます。

MGCへ

【MGCへ】3月10日は、名古屋ウィメンズマラソン、びわ湖毎日マラソンと国内最高峰相当の大会が同日開催されました。これで、東京五輪マラソン最終選考大会となるMGCの出場権を獲得できる国内の主な大会はひと段落つきました。

既にマスコミ関係で報道されているとおり、低迷していた日本マラソン界の底上げに大きな成果を残し、東京五輪での活躍も期待できる選手たちが多数登場してきたと思います。

そして、何よりもマラソン出場に対する考え方が相当変わったと感じました。具体的には、実業団選手をはじめエリートと呼ばれている選手たちが、短期間で複数のマラソンに挑戦する姿が当たり前になり、そのことに異を唱える専門家も少なくなったことです。

短期間で何本もレースを走り、そのスタイルを確立した選手としては、川内優輝選手が圧倒的な存在感を示しています。もちろん、週末ごとに実績を積み重ねることで実力も屈指の存在となっているのは言うまでもありません。

また、いつの時代もトレーニングの質と量については議論されていますが、最も質の高いトレーニングはレース(実戦)です。つまり、レースに出場することは、最も質の高いトレーニングを実施していることになります。

ところが、レースを短期間で連戦すると、多くの選手は肉体的な疲労より、精神面のストレスやプレッシャーにギブアップし、まともにレースを走れなくなってしまうケースが圧倒的に多いのも事実です。だからこそ、トレーニングではレース(質)に見合う量を求めるのかもしれません。

しかし、このMGCが発表されてからは、実業団選手の中にもなりふり構わず何度でもマラソンに挑戦する選手が多数見られるようになったと感じます。それは単にMGC出場権にチャレンジしているというより、あえて苦しい状況に追い込まれても、何度でも挑戦していくマラソン選手としての意識改革も浸透してきたのかもしれません。

そんな洗練された選手たちが集結する9月のMGCは…。

マラソン後半戦

【マラソン後半戦】3月3日(日)は、東京マラソンが開催されます。今更いうまでもなく、マラソンブームの火付け役となった大会です。そして、更に翌週の3月10日(日)は、名古屋ウィメンズマラソンとびわ湖毎日マラソンが同日開催されます。

年間を通じて週末毎、全国各地で必ず各種マラソン大会が開催されています。したがって、必ずどこかの大会とバッティングします。しかし、国内を代表するような大会同士が同日開催された話は記憶にありません。

また、どんな裏事情があったかを知る由もありませんが、マラソンファンとすれば目の離せない2週間になるのは間違いないでしょう。特に、3日に開催される東京マラソンの男子エリート選手はすごいことになっています。

そのエントリーリストを拝見すると、マラソンで2時間20分を突破している選手が何と100名以上も集結しており、これ自体が「世界初の快挙(?)」かもしれません。つまり、単に注目を集めている選手だけでなく、どんな選手が快走するかも知れない状態です。

日本の男子マラソンは、来年の東京五輪に向けた代表選手選考のMGC方式が完全にはまり、マラソンブームがエリート層にも飛び火した状態といえるのかもしれません。何れにしろ目の離せないレースが期待できるのは間違いありません。

そして、その東京マラソンには富津合同マラソン練習会で切磋琢磨してきた仲間たちも多数出場します。あと数日ですが、最後まで体調管理に注意し、それぞれの目標タイムに到達することを祈念しております。

もちろん、残り数日も「迷ったら休養」です。

見極め

【見皺め】先日の2月15日(金)から2月18日(月)の日程で、日本ブライドマラソン協会主催の強化合宿を実施しました。場所は拠点にしている千葉県富津市富津公園です。

前回、このブログで紹介したとおり、富津公園内の道路は工事を実施していますが、何とか往復コースをつくって距離走やスピードトレーニングを実施しました。

さて、今年の4月にロンドンマラソンが開催されますが、同大会においてWPAマラソン世界選手権も実施されることが決定しました。また、今月3日に開催された別大マラソンが最終代表選考大会となっていたので、既に代表派遣選手も決定しました。

今回の合宿は、その別大マラソンで優勝し、代表選手に選出された堀越選手(男子)と道下選手(女子)も参加しました。別大マラソンから2週間後の強化合宿でしたが、特に問題なく元気に走り込んでいました。

あらためて、あるマラソンを完走した後、次のマラソンまでの期間はどの程度必要なのかについてですが、専門的な見解から選手ごとの経験則までと、実に様々な考え方が存在します。特に、専門的な見解の多くは、回復期間を要するので、短期間でのマラソン出場は否定的な意見が支配的です。

一方、経験則は、まさに個々の経験や走力によって様々であり、翌週に次のマラソンを走る強者から経験則が専門的な見解に近くなっている方までと、実に幅広い考え方や実績があります。

しかし、近年はランナーを取り巻く環境も大きく変化しており、身体のメンテ方法(治療や補強など)、更には栄養面やシューズなどは大きく進化しています。つまり、ひと昔前の常識が通用しにくい面があるのも事実なのです。

また、いつの時代も常識を打ち破って活躍するランナーは存在するので、様々な情報や意見に翻弄される必要はありません。大切な点は、次のマラソンに挑むための目的やモチベーションをいかに高められるか否かです。

つまり、次のマラソンに向け、自ら高いモチベーションを再構築できる期間が短い方は、何度でもマラソンに挑戦できる可能性が高まります。それが苦手な方は、一定のリフレッシュ期間が必要になります。特に、この時期は自分自身がどのタイプなのかを見極めておくことは大切です。

もちろん、いつの時代も怪我や故障防止は何よりも優先されます。

別大マラソン

【別大マラソン】第68回別大マラソン大会が2月3日に開催されましたが、今年の大会ほど天気予報が外れたケースは記憶にありません。

数日前からの天気予報は、南寄りの風が強く、気温も17度前後と、マラソンにとっては厳しいものでした。更に、当日の朝の天気予報も、厳しいコンディションになるのは間違いない予報でした。

大会当日、スタート地点のうみたまごに到着したのは9時30分。この時点では天気予報と違い、曇りで肌寒く感じました。果たして、12時00分スタート時の天気は、「晴れ、気温12度、湿度62%、北北東の風1.5m」と見事に天気予報は外れ、逆に絶好のコンディションとなったのです。

レース結果は、日本男子3選手が2時間10分を突破し、MGCの切符を手にしていました。また、同時開催いただいた「第19回日本視覚障がい男子マラソン選手権大会」においても、自己記録達成者が多数でました。

一方で、目標タイムを達成できなかった選手もおり、コーチとして反省する点も多かった大会でした。特に、昨年の11月から12月にマラソンを走り、この別大マラソンを目指してきた選手たちの調整については、しっかりと振り返ります。

また、日本人トップでゴールしたのは二岡選手でしたが、閉会式後にたまたま話す機会がありました。日々のトレーニングについて伺うと、誰もが実施しているインターバルトレーニングや距離走は至ってシンプルで特別なものはなく、自らの強い意志で、愚直に継続している印象を強く受けました。

同時に、そのことを話す姿は悲壮感がなく爽やかで、モノのとらえ方や考え方はとても好感がもてました。二岡選手とは短い会話でしたが、何か忘れていたことを考えさせられる時間でした。

さて、来年の東京パラリンピックに向け、最重要大会のひとつである世界選手権マラソン大会が、4月のロンドンマラソンで開催されることが決定しました。視覚障がい選手たちにとって、次の目標はその大会になります。

引き続き、日々のトレーニングを愚直に継続していきます。

大阪国際女子マラソン

【大阪国際女子マラソン】先日の1月27日に大阪国際女子マラソンが開催されました。結果については既にご存知のとおりです。また、記録的な評価も既に報道されているとおりです。

さて、今年は私も現地入りし、沿道で選手たちを応援しました。やはりテレビ観戦と違い、激走する選手たちの姿に感動しました。また、今年は風が冷たく、ゴール後に「後半の寒風に失速した」とコメントしている選手が多かったように感じました。

そこで何気なく、今年の大会も含めた過去5年間の上位50位までの記録を調べてみました。具体的な項目は上位50位までの「1.中間地点の平均記録、2.ゴールの平均記録、3.後半の失速率(%)」です。

更に、「4.ネガティブスプリット(後半ペースアップ)、5.ポジティブスプリット(後半の落差が5%未満)、6.失速(後半の落差が5%以上)」の各割合(%)です。

過去5年間の上記した1から6までの項目順に並べて記載すると次のようになりました。

2019年:1時間18分57秒、2時間41分47秒、4.91%、10%、54%、36%。
2018年:1時間19分22秒、2時間42分36秒、4.89%、16%、42%、42%。
2017年:1時間18分02秒、2時間39分37秒、4.56%、10%、46%、44%。
2016年:1時間20分18秒、2時間44分56秒、5.39%、10%、42%、48%。
2015年:1時間21分16秒、2時間46分56秒、5.42%、12%、44%、44%。

以上のようになりましたが、どのように考察するかは、もちろん自由です。しかし、今年の大会は過去の大会と比較しても失速を最小限に抑えながらゴールできていたのは間違いありません。これは、ゴール後に完走した選手たちのコメントとは若干違います。

また、上記データの元になったリザルトからは、女性市民ランナーの走力が確実にアップしていることがよくわかります。更に、自分の走力に見合ったペース配分で最後まで走り切る能力も年々高くなっているように感じました。

女子マラソンもそろそろ新しいヒロインが登場するのかもしれません。

再びマラソンへ

【再びマラソンへ】正月のニューイヤー駅伝、箱根駅伝からはじまり、都道府県対抗の男女駅伝と、全国規模の駅伝大会がひと段落したでしょうか。

そして、いよいよ今年度後半のマラソンシーズンに入っていきます。口火を切るのは、大阪国際女子マラソンとなりますが、来年の東京五輪を目指したレベルの高い戦いになるのは必至でしょうか。

同大会には、富津合同マラソン練習会で一緒に切磋琢磨している仲間からも多数出場します。そして、毎年のことですが、今年度も猛暑の夏から本格的な走り込みを開始し、切磋琢磨しながらここまで積み上げてきました。

先日の富津合同マラソン練習会においても、大阪国際女子マラソンを走る方々は最後のペース走をそれぞれの設定タイムでしっかりと走り切っていました。皆さんの快走を期待します。

また、その翌週は伝統の別大マラソンが開催されます。こちらにも多数出場予定ですが、同様に仕上がりも順調です。好調なときほど、風邪や体調不良に注意し、最後まで気を引き締めて調整してほしいと思います。

もちろん、1月末から2月にかけては、各地でマラソン大会が目白押しになるので、出走するどのランナーも目標の記録を目指し、走り込みの成果を出し切ってほしいと願っております。

さて、3月開催にスライドとなった今年の東京マラソンに出場する男女のエリートランナーが発表されました。特に、男子は今年も世界から記録を狙うトップランナーたちが集結していますが、実は国内のエリート枠で出場する男子選手の参加数が年々増加しています。

つまり、日本トップクラスの男子長距離選手たちの目標や意識もマラソンに移ってきており、男子トップ選手たちの間にも一種の「マラソンブーム」が到来している感じさえします。と、いったらいい過ぎでしょうか。個人的には、そんな感じを受けます。

今年度後半のマラソンシーズンでどんな選手が抜け出し、どんな記録を叩き出すのか?

いちマラソンファンとして大いに期待したいと思います。

Home > Tags > 日本製鉄

Search
Feeds

ページの先頭へ