- 2025-04-18 (金) 8:18
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【2025春を走る・7】今週末の4月20日(日)は、「かすみがうらマラソン大会」が、茨城県土浦市で開催されます。同大会は、1991年に第1回大会が開催されたので、今年で35回目の開催となります。
また、1995年の第5回大会から「国際盲人マラソン(当時の名称)」を兼ねて頂くなど、視覚障がいマラソンの普及と発展にも大きく寄与してきた大会です。もちろん、今現在もIPC公認のマラソン大会としては、国内で最も歴史のある大会でもあります。
ここで少し補足をしておくと、実は同日に長野県で「長野マラソン大会」が開催されます。この大会においても「視覚障がいの部」を実施頂いております。しかし、こちらは「IPC公認大会」ではないので、特にパラリンピックなどを目標にしている視覚障がいランナーの皆さんが、同大会で視覚障がいマラソンの日本記録などを達成しても未公認記録扱いになります(パラ競技としては)。
したがって、ロスパラリンピックをはじめ、将来パラリンピックなどを目標にしている視覚障がいランナーの皆さんは、今後もかすみがうらマラソン大会への出場が必須になっていきます(長野マラソン大会はIPC公認条件をクリアしていないため)。
同様に、マラソン以外のパラ選手が一般の日本陸連公認記録会や競技会に出場し、世界記録を達成したとしても、その記録がパラ競技の公認記録にはつながりません。つまり、障がいの種類や程度によって、パラ陸上競技独自の国際ルールがあり、その判定ができるパラ陸上競技専門の資格を持つ公認審判員の有無など、上記した「IPC公認」を満たしているか否かの大きなハードルがあるからです。
さて、最近は視覚障がいマラソンの競技人口は減ってきています。特に、パラリンピックを目指すブラインドランナーが減少傾向にあり、いろいろな意味で危惧しております。もちろん、今も昔もパラリンピックを目標にしているブラインドランナーは少数ですが、逆に今は視覚障がいマラソンと言うジャンルがしっかりと確立され、日本国民のほとんどがその存在を知っている時代です。
また、何事も成功させる要因のひとつに「ライバルの少ない土俵を探し、その土俵で最大限の努力をする」が、あります。特に、ブラインドランナーの皆さんが、パラリンピックを目標にすることは、まさにその土俵のひとつに該当すると考えます。
もちろん、パラリンピックに出場することは簡単ではありませんが、一般のオリンピックや箱根駅伝を目指しているランナーの人数と比較すると、圧倒的に少数であるのは確かです。したがって、上記した「ライバルの少ない土俵」なのも間違いなく、パラリンピックに出場できる可能性は、一般競技者のそれよりもかなり高い確率とも言えるでしょうか。
そして、今週末に開催される「かすみがうらマラソン大会」からパラリンピックを志すブラインドランナーがひとりでも多く現れることを心より願っております。
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