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福知山マラソン
福知山マラソン
【福知山マラソン】京都・福知山マラソンが11月23日に開催されました。さて、この大会は、2000年から2015年の間、全日本盲人マラソン選手権大会も兼務頂き、盲人マラソンの発展と普及に多大な貢献を頂いた大会でもあります。
もちろん、今も同大会は視覚障がいの部を設置頂いており、毎年多くの視覚障がいランナーが参加しております。そして、今年も参加者の中に、1996年アトランタパラリンピックにおいて、視覚障がいマラソンで日本人初の金メダルを獲得した柳川氏の姿もありました。
柳川氏は既に60歳を過ぎ、かつてのような快走は難しい年齢になっていますが、マラソンを純粋に楽しむ姿勢と心は当時のままで、今年も完走第一を目標に伴走者と元気にスタートして行きました。
さて、同大会の制限時間は6時間です。スタートが10時30分なので、夕方の16時30分までにゴールすれば公式な完走となります。果たして柳川氏は、どんな走りを見せてくれるのでしょうか?
私は、ゴール地点で待機しながら、柳川氏の通過タイムを逐次確認しています。最初の10kは、1時間20分24秒です。これは、1kあたり8分のペースとなり、このペースをキープすると、ゴールは5時間30分前後になる計算です。
その後、30k通過までは見事にこのペースを刻んでいるのを確認しました。ところが、40k通過の記録がなかなか確認できません。かなり心配しましたが、5時間29分41秒で40kを通過したのを確認。30kからは、まさかのペースダウンです。また、このペースでいくと、6時間以内の完走が微妙な状況です。
更に、この時点で、視覚障がいの部でゴールしていない選手は、柳川氏を含めて3名でしたが、全員完走をゴール地点で祈るように待ちました。5時間40分から50分の間に柳川氏以外の2選手は無事にゴールし、残るは柳川氏のみです。
時計が5時間55分を過ぎると、ゴールアナウンサーからの応援もラストスパートに入りますが、心の焦りも私の中でピークを迎えました。もうダメかと思ったその時、ほとんど歩いているような走りをする柳川氏と伴走者の姿が目に飛び込んできました。
2人でバンザイをしながらゴールしたタイムは、「5時間57分26秒!」。
こんなにドキドキしながらマラソンを見たのは、1996年のアトランタパラリンピック以来かもしれません。まさに、柳川氏に相応しい見事な「42.195k」でした。
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福知山&つくばマラソン大会
【福知山&つくばマラソン大会】先日の3連休は全国各地で数多くのマラソン大会が開催されました。私も京都で開催された「福知山マラソン大会」と茨城で開催された「つくばマラソン大会」の2大会に足を運び、現地にて直接応援してきました。
今回、23日(金・祝)に開催された福知山マラソン大会、2日後の25日(日)に開催されたつくばマラソン大会ともにコンディションは良好でした。特に、2大会ともほぼ無風状態と、前週に開催された横浜国際女子マラソン大会とは正反対のコンディションとなり、どちらも好記録への期待が高まりました。
福知山マラソン大会では、視覚障害者マラソンの日本選手権も兼ねており、狙いどおりの好記録が誕生しました。特に、ロンドンパラリンピック日本代表の和田選手(全盲クラス)が、2時間36分32秒のアジア新記録&日本新記録をマークしたのをはじめ、期待の若手もキッチリと記録を残してくれました。
一方、つくばマラソン大会では、私がコーチする選手も6名出走しました。女子の部では、M・Sさんが堂々の3位入賞を果たしました。また、男子の部では、41歳のM・Kさんが、2時間52分27秒の大幅自己新記録。更に52歳のK・Kさんが、3時間4分44秒のこれまた自己新記録。同じく、51歳のK・Yさんも3時間6分32秒と目標を達成し、地元で一緒に走り込みを積んできた同世代のランナーたちへの熱いメッセージとなりました。
さて、前回もこのブログで取り上げましたが、マラソンはその日の天候に大きく影響を受け、天候の良し悪しが記録に直結するスポーツです。更に、レース中は常に暑さや寒さ等々、様々な状況に遭遇しますが、なかでも風による影響は記録に最もダメージを与える要因のひとつです。
また、私の経験上の話しになりますが、好調に仕上がった選手ほど当日の天候に左右される確率が高いと感じます。その理由はいくつかありますが、物を切る刃物に例えると理解し易くなります。すなわち、好調に仕上がった状態をカミソリとし、やや重い状態に仕上がった状態をナタとします。カミソリの場合、鋭い切れ味で物をきれいに素早く切ることが可能ですが、刃こぼれをし易く、切れる物が限定されます。一方、ナタの場合、鋭い切れ味と言うより、切りにくい物に対しても威力を発揮し、刃こぼれも少なく丈夫なつくりになっています。
これをマラソンに置きかえた場合、カミソリのように仕上がりが良かった場合、天候が少しでも悪い方に傾くと、一気に切れ味が悪くなり、失速していきます。逆に身体にキレのないナタのような仕上がりは、天候が悪い方に傾いても切れ味への影響は少なく、更にその状態を長くキープして後半に入っても粘れるケースが多いと感じます。
実は、先週の横浜国際女子マラソン大会では、好調に仕上がり期待していた3選手は強風にあおられ見事に失速し、逆に最後まで調整に苦しんだ他の3選手が目標どおりの走りを見せました。今回の2大会に出場したランナーたちの記録が当日の天候にどの程度影響を受けていたかは、もう少し解析する必要はありますが、絶好の天候により全員が良い方向に影響したことは間違いありません。
私が現役の頃からもトラックはカミソリのような仕上がり、マラソンはナタのような仕上がりが良いと言われてきました。今後は、この点をより具体的なデータとして実際の調整期に落とし込んでいくことが重要なポイントになると考えます。
しかし、これが最も難しい…。
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福知山マラソン
京都・福知山マラソン大会が、23日(月・祝)に開催されました。ランニングブームの波は今や全国展開となり、この福知山にもたくさんのランナーたちが集まりました。また、この大会は全日本盲人マラソン選手権大会も兼ねており、視覚障害者ランナーやそれをサポートする伴走者たちの姿もすっかり定着しています。
私は、今年も全日本盲人マラソン選手権大会のスタッフとして今大会に参加しました。
さて、大会当日のコンディションですが、曇空でかなり冷え込んでいました。スタート時間となる10時30分頃の気温は、体感的には10度以下に感じました。しかし、ほぼ無風でこれからマラソンを走るランナーにとっては、逆に良かったようです。
10時30分、号砲と共に1万人近くのランナーたちが一斉にスタート!
と、言っても先頭がスタートしてから最後尾のランナーが通過するのに、やはり20分近い時間を要していました。しかし、特に大きな混乱もなく、視覚障害者ランナーたちも元気よく飛び出していきました。その後、途中の8k地点へ移動しての応援でしたが、ランナーたちの波が途切れることはなく、その様子はまさに川のようでした。
そして、今回もゴール地点は様々なドラマがあり、女性ランナーたちの頑張りが目を引きました。特に、大きな盛り上がりを見せたのは、3時間13分から15分あたりでしょうか。その記録はご存知のとおり、女性ランナーたちにとって憧れの国際女子マラソン大会参加標準記録(3時間15分以内)でもあるからです。
ちょうどそんなとき、ゴールしてくるランナーたちを出迎えていたボランティアスタッフの高校生10数名が「お疲れ様でした!」と、大きな声にとびきりの笑顔をそれて、ハイタッチをはじめたのです。ゴール地点はいちだんと笑顔に包まれ、その出迎えを受けたランナーたちは「また、マラソンに挑戦しよう!」と、大きな感動を受けたに違いありません。
私は、表彰式を手伝うため一旦その場を離れました。そして、再びゴール地点に向かったのは、ゴール地点を閉鎖(6時間が制限時間)する直前でした。すると、「お疲れ様でした!」と更に大きくなったあの声が・・・。
空前のマラソンブームと言われてからもう数年が経ちますが、もはやブームではなく、確実に定着してきたように感じます。それは、各種マラソン大会を支えているボランティアスタッフ方の熱い思いが、ゴールを目指すランナーたちの心まで届いているからではないでしょうか。そして、沿道の声援やボランティアスタッフの支えは、確実にランナーたちの後押しとなり、これからも自分自身との戦いに挑む全てのランナーたちに、勇気と感動を与え続けることでしょう・・・。
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