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2026-03-17

2026春を走る・3

【2026春を走る・3】今回は、2017年に登場したいわゆるカーボン入りシューズ(スパイクも)で、長距離種目の記録がどのように短縮されたかを確認してみます。もちろん、その影響を正確に検証するのでなく、2015年末時点の男子1万メートルの日本歴代20位までの記録と、2025年末時点との比較をしました。

2015年は、男子1万メートルで村山紘太選手が、27分29秒69の日本記録を達成しました(この時、同レースで2位だった鎧坂哲哉選手の27分29秒74も日本記録でした)。また、その記録は2001年に高岡寿成選手がマークした27分35秒09の日本記録を、14年振りに更新しました。

同様に、日本歴代20位の記録は、1998年に渡辺康幸選手がマークした27分46秒39。さらに、日本歴代20位以内の記録には、1980年代に活躍した瀬古利彦選手たちの記録も多数残っていました。参考までに2015年末時点の日本歴代20位以内の記録達成年の平均は、「2003年(2015年とは12年の差)」です。

一方、2025年は、鈴木芽吹選手が、27分05秒92の日本記録を達成しました。同様に、日本歴代20位の記録は、上記した高岡寿成選手の27分35秒09。2025年末時点の日本歴代20位以内の記録達成年の平均は、「2021年(2025年とは4年の差)」。また、2020年以前の記録として残っているのは、上記した2015年末時点の日本歴代上位3選手だけとなりました。やはり、カーボン入りシューズ(スパイク)が、記録に与えた影響は大きいと言えるのでしょう。

そこで、2025年末時点の男子マラソンの歴代20位も調べてみました。

2025年は、大迫傑選手が2時間4分55秒の日本記録を達成しました。そして、日本歴代20位の記録は、柏優吾選手の2時間6分28秒。また、上記した男子1万メートルの記録同様、日本歴代20位以内の記録達成年の平均は、「2023年(2025年とは2年差)」。そして、2020年以前の記録で残っているのは、高岡寿成選手が2002年にマークした当時の日本記録でもあった2時間6分16秒と、2018年にその記録を更新した設楽悠太選手の2時間6分11秒の二つのみ。つまり、男子マラソンは、1万メートル以上にシューズの恩恵がありそうです。

あらためて、2017年に登場したカーボン入りシューズ(スパイクも)は年々進化し、各メーカーから選手の走法に合わせた様々なタイプも登場しています。また、そのシューズを履きこなすための「ドリル(動きつくり)や補強運動(筋トレ)」も進化しており、逆にこちらからのアプローチ定着が、記録短縮に貢献していることも確かです。

さて、かくいう私がカーボン入りシューズを履くことはありません。しかし、ひとつ言えるのは、一足数万円もするカーボン入りシューズ(スパイクも)が飛ぶように売れる今の時代、自分が現役選手でなくて良かった……かな?

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