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2026-01

2026冬を走る・4

【2026冬を走る・4】先日は、大阪国際女子マラソン大会をはじめ、各地で多くのマラソン大会が開催されました。そして、ここから3月上旬あたりまでの間、大きなマラソン大会が全国で続きます。

いつも富津合同マラソン練習会で切磋琢磨している市民ランナーの皆様も、それらのマラソン大会に出走し、自己の記録に挑戦します。もちろん、毎年のことですが、同練習会で切磋琢磨している全員が自己記録を更新できるとは限りません。確率的には、自己記録(目標記録)に到達できなかった人の方が、むしろ多いのかもしれません……。

事実上のプロランナーとしてマラソンに挑んでいる実業団選手や学生選手(箱根駅伝常連大学など)をもってしても、常に日本新記録や自己新記録を達成することは相当難しいのが現実です。したがって、マラソンを走ったあとの振り返り(反省)において、不必要に落ち込むことはないとも言えます。

特に、マラソンの記録は、当日のコンディション(天候)とコース(起伏など)に最も影響を受ける特性があるので、まずはそこをしっかりと振り返ることが不可欠になります。ところが、レース後に市民ランナーの方と振り返りをすると、「とにかくダメだった」に終始する人が本当に多いと感じます。

よくよく話を聞くと、「小雪が舞って、北風が5メートル以上あった」など、実はまともに走れる天候ではなかった……。同様に、「何としてもサブフォーを」と意気込んで参加したにもかかわらず、申し込んだ大会は起伏に富んだ山岳コースなど、実は攻略することが難しいコースだった……。このように、自分自身でコントロールできない問題(※)に該当する振り返りが、意外と多いのです。※そもそも自己記録を狙える大会ではない。

次に、振り返りでよく聞く内容が、練習が途中で途切れてしまった話です。具体的には、概ね3ヶ月前あたりから走り込みを開始しますが、途中で1週間以上もそれが途切れてしまったことが複数回あることです。もちろん、市民ランナーの皆様は上記したプロランナーとは違うので、仕事や家庭をはじめ、付き合い(飲み会)などが、走り込みと同時進行です。

ところが、どんな理由(仕事の残業や家族サービスなど)であろうと、走り込みが1週間以上も途切れると、プロランナーを持ってしても記録達成は難しい状況に陥っていきます。もちろん、市民ランナーの皆様が、マラソンを最優先にした生活を送ることは相当難しいのは事実です。しかし、そこをどのように工夫していくかが、マラソン攻略のポイントだと考えます(走れない日を回避する工夫など)。

また、ランニング経験の浅い市民ランナーの方ほど、ランニングの継続よりもランニングフォームやトレーニング計画などにこだわる傾向が強いと感じます。つまり、目標記録を達成するためのポイント(原因)は、実は自分自身のもっと日常にあることかもしれません……。

2026冬を走る・3

【2026冬を走る・3】全国都道府県対抗男子駅伝大会が終わり、全国規模の駅伝大会もひと段落でしょうか。引き続き、ロードレースシーズンは続きますが、ここまで駅伝を主戦場に快走してきた選手たちが、ようやくマラソン大会に登場してくるのもこれからになります。

前回、このブログでも取り上げた別府大分毎日マラソン大会にも注目選手が多数エントリーしています。特に、「青山学院大学の選手たちへの注目はかつてないほど」と、言っても良いでしょう。

さて、目標のマラソン大会から概ね4週間から2週間前あたりまでの間に、ハーフマラソン(20k前後の距離)などで快走している選手は、そのままの勢いでマラソンを走れる傾向にあると感じます。特に、初マラソンに挑戦する選手については……。

実際、ここ数年は箱根駅伝で快走した学生選手がそのまま初マラソンに挑み、好記録を達成する流れは定着しています。その理由や考察などは割愛しますが、20k前後の距離(ハーフや駅伝)を自己ベストで快走したあと、2週間から4週間程度の調整をはさむと、マラソンで快走できる確率は高くなるようです。

ただし、これが逆になると、そう簡単にはいかないのも確かなようです。具体例としては、12月上旬に開催される福岡国際マラソンに出場し、正月の駅伝を走る流れなどです。これについは近年、実業団選手の中に、この流れで元日のニューイヤー駅伝に挑む選手が見受けられます。

ところが、学生選手で、この流れで箱根駅伝に挑む選手は皆無と言って良いでしょう。やはり、マラソンを走ったあと、駅伝のようなスピードも出せるような状態に調整するのは難しいのでしょうか。

しかし、過去にこの難易度の高い流れで箱根駅伝を走り、マラソンで世界のトップに挑んでいた学生選手がいました。それは、瀬古利彦氏です。今では、箱根駅伝の解説でもおなじみですが、当時は福岡国際マラソンで優勝し、そのまま箱根駅伝の2区で驚異的な区間新を達成していました。

あらためて、今回の別府大分毎日マラソン大会についてですが、上記したように箱根駅伝を快走した学生選手たちが、そのまま初マラソンで快走する流れは確立されたと言ってもよいでしょう。しかし、初マラソンから2年連続で快走した学生選手は、ほとんど記憶にありません。今回の同マラソン大会でその壁を突破できるか否かは、大きな注目になるでしょう……。

2026冬を走る・2

【2026冬を走る・2】今年最初の強化合宿は無事に終了しました。この後は、2月1日に開催予定の別府大分毎日マラソン大会に向け、個々の最終調整に入ります。すでに何度も記載してきましたが、調整の基本は「迷ったら休養」です。同大会に出場するすべてのランナーが、目標どおりの調整ができることを祈念いたします。

さて、その別府大分毎日マラソン大会ですが、今年も青山学院大学の学生選手たちを中心に豪華なメンバーがそろったようです。特に、先日の箱根駅伝5区で驚異の快走をみせた黒田選手もエントリーしているのは注目です。もちろん、マラソンファンのひとりとしては、とても楽しみな大会になりました。

一方、パラを目指すブラインド選手たちも出場しますが、公式(IPC公認大会として)に同大会を走れるようになったのは、2016年(第65回)大会からです。しかし、2021年はコロナのため開催中止だったので、今年の大会で10回目の出場となります。

毎年ご尽力いただいている大会関係の皆様に厚く御礼申し上げます。

また、上記したように、近年は青山学院大学を中心に学生選手の参加が増えています。あらためて、ブラインド選手たちが公式参加した2016年(第65回)大会以降、20位以内に入った学生選手を、HPに掲載してあるリザルトで確認してみました。

2016年(第65回)大会は、金森選手(拓殖大学)が唯一の13位。しかし、2019年(第68回)大会までは、学生選手の20位以内はいませんでした……。ところが、翌年の2020年(第69回)大会では、青山学院大学の吉田選手が、2時間8分30秒の好記録で3位入賞。そして、2022年(第70回)大会以降は、青山学院大学をはじめとする学生選手たちがコンスタントに出場し、毎回20位以内に入っています。

次に、別府大分毎日マラソン大会の長い歴史において、世界記録を達成した回数を確認しましたが、一度だけでした……。その唯一の選手は、1963年(第12回)大会で優勝した寺澤徹(倉レ)選手です。タイムは、2時間15分15秒8で、アベベ(エチオピア)選手の記録を「0.4秒(※)」上回る当時の世界記録。※当時のマラソン記録は0.1秒単位までだった。

同様に、2016年(第65回)大会から公式参加となった、ブラインド選手についても確認したところ、世界記録更新は3回ありました。1回目は、2020年(第69回)大会で、女子T12クラスの道下選手が、2時間54分22秒の世界記録を達成。2回目は、2022年(70回)大会で、男子T11クラスの和田選手が2時間26分17秒。続く3回目は、2024年(第72回)大会で同じく和田選手が2時間23分27秒と、自身が持っている世界記録を大幅に更新。

果たして今年は、どんな記録とドラマが待っているのでしょうか……。

2026冬を走る・1

【2026冬を走る・1】今年もテレビでの駅伝観戦からはじまりました。これは、毎年恒例のことですが、テレビの前で5時間以上もそれを見入っているのです。ある意味、走っている選手以上の集中力かもしれません……。

あらためて、駅伝は単純に走ることを競い合っているだけの競技なのですが、なぜか見入ってしまします。なぜなのでしょうか?

思うにひとつは、毎年同じ駅伝大会ですが、ひとつとして同じレース展開にならない点でしょうか。つまり、〇〇大学は優勝候補とか、〇〇選手は区間新記録を狙えるなど、下馬評が高くても実際に走ってみないと、その結果は誰にもわからない……。

また、駅伝とマラソンの違う点は、必ず次走者にタスキを渡さなくてはいけません。要は、個人競技のマラソンなら途中で棄権することは簡単にできますが、駅伝に関してはチーム競技なので、それはご法度です。つまり「チームのためなら、はってでもつなぐ」。この気持ちが、選手個々の根底に必ずあります。

まさにその気持ちが、数々のドラマを生み出す原動力になっているのでしょう。

今年の箱根駅伝5区で異次元の走りを見せた青山学院大学の黒田選手にタスキを渡した同大学4区の選手は、走りながら「先頭との差が3分以上にひらいた」と聞いたとき、本当はどんなことを考えたのでしょうか……。結果的には驚異的な追い上げでシード権を獲得した帝京大学でしたが、同大学の2区を走った選手は、自分(チーム)が「最下位に転落」したとき、何を思いどんな景色をみたのでしょうか……。

※『帝京大学中野孝行監督は、往路の結果を受けて「1日で5分(近く)差をつけられたなら逆もある。俺は諦めてねえぞ。(復路で)1人1分縮めれば5分だぜ」と選手に発破をかけ、柴戸遼太主将(4年)も部員のグループLINEに「まだ諦めないぞ」とメッセージを送った。』※ネット記事から抜粋

よくマラソンを人生に例える話がありますが、実は受け継いだタスキは、途中で投げ出すことをゆるされない駅伝こそが人生により近いかもしれません(私はそう考えます)。だからこそ多くの人たちが、筋書きのない5時間以上の駅伝ドラマを、三日間連続で見入ってしまうのでしょう。

さて、今週末から2026年のブラインドマラソン強化合宿を開始します。まずは、2月1日に開催予定の別府大分毎日マラソン大会が目標になります。上記してきた駅伝ではなく個人競技のマラソンですが、気持ちは同じです。なぜなら、パラリンピックを目指している今の選手たちがそれを諦めると、次世代に渡すものが消滅するからです。そのことを常に自覚しながら今年もパラ強化活動を継続していきます。

※ 帝京大学は総合9位に食い込んだ。昨年も往路14位から復路4位で総合10位に踏みとどまっており、伝統をつないだ。険しい表情だった芦ノ湖から一転、東京・大手町に笑顔で戻ってきた中野孝行監督(62)も興奮しきりだ。「いや、本当にすごい。彼ら、尊敬しちゃう。本当に、人ごとのように『すごい、こいつら』って思います。成功するまで、しつこくやることが必要。今、世の中に欠けていること。反対に箱根駅伝を通して、それが国民に浸透してくれたら、もっといい国になる」※ネット記事から抜粋

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