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秋を走る

2023秋を走る・5

【2023秋を走る・5】ようやく秋らしくなってきたようで、朝晩は多少肌寒く感じる日も増えてきました。そんな季節の変わり目を感じてきた先日の日曜日。4年振りに「高島平ハーフマラソン大会」が、東京都板橋区で開催されました。

もちろん、この大会には富津合同練習会で走り込んでいる仲間たちも多数出場しました。また、この大会に出場するようになってからすでに20年近くが経ち、我々にとってはマラソンを目指す上で、欠かすことのできない大会のひとつになっています。

そして、大会当日の天候は曇り、気温は26度(手元の温度計)。しかし、湿度が80%を超えており、想像以上に過酷なコンディションとなりました。特に、今回から新設されたハーフマラソンの部は、過酷を極めていました。

箱根駅伝を目指す学生選手を中心に、多くのトップランナーもハーフマラソンに挑んでいましたが、後半に入ると大きく失速しているランナーが目につきました。やはり湿度が高い影響なのか、どの選手も汗が気化せず、全身に水をかぶったような状況に陥っていたからでしょうか。

また、ハーフマラソン後にスタートした10kの部も同様な状況でした。実業団選手が多数出場していたにもかかわらず、優勝した選手を筆頭に上位選手のほとんどが、後半の5kは大きく失速していました。あらためて、湿度が高い中でのレースは危険で、パフォーマンスに直結すると感じた次第です。

さて、今大会から2週間後は、いよいよMGCが開催されます。出場されるどの選手にもパリ五輪キップを手にするチャンスがあります。特に、今回の高島平ハーフマラソン大会のように、天候が曇りでも湿度が80%を超えるようなコンディションになったとしたなら……。

振り返ると、今年は春先から気温が高く、マラソントレーニングを継続していくには極めて厳しいコンディションが続きました。もちろん、海外での合宿を継続してきた選手も多かったと推察できますが、どの選手も最後は国内で調整する必要があります。そして、そのタイミングと体が順化できるか否かの判断を見極めることが、最も難しい点であることはいつの時代も変わりません。

MGCに出場される選手たちにとっては、本当に最後の調整に入りました。毎度のことですが、どの選手も万全の調子で挑めることを祈っております……。

2023秋を走る・4

【2023秋を走る・4】厳しい残暑が続いておりますが、ようやく朝晩は涼しく感じる日が増えてきたでしょうか。そんなコンディション下でしたが、富津公園での強化合宿は年間計画に沿って、たんたんと消化しております。

そして、今回の強化合宿は23日から実施しましたが、前回の今月2日から実施した強化合宿とほぼ同じトレーニング内容にしました。実は、前回の強化合宿時は厳しい残暑に見舞われ、主力選手たちもギブアップするような状況でした。もちろん、今回の強化合宿もそれなりに厳しいコンディションでしたが、どの選手も計画どおりに走り込むことができました。

また、9月も後半に差し掛かってくると、ここ富津公園には箱根駅伝を目指す学生選手や実業団選手たちの姿も多くなってきます。先日は、箱根駅伝予選会突破を目指しているD大学とN大学がポイント練習を実施していました。どの選手もどのチームもケガや故障なく、万全の体調で予選会に挑んでほしいと願っております。

引き続き、厳しい残暑が続くような予報なので、距離走などの設定タイムを夏の走り込み同様、考慮していく必要がありそうです。そして、次の目標となる大会は、12月の防府読売マラソンです。厳しいコンディション下での走り込みが続きそうですが、選手個々の体調重視で走り込んでいきます。

さて、9月24日に開催されたベルリンマラソンで女子の世界記録が誕生しました。その記録は「2時間11分51秒」。まさに驚異的と言えるでしょう。しかし、女子10000mの世界記録が「29分1秒」である点や、シューズの進化などを考慮すると、個人的な主観になりますが、「2時間12分00秒から2時間10分30秒」あたりの記録が誕生する予感はありました。

また、女子5000mの世界記録が「14分00秒」に更新された点や、女子ハーフマラソンの世界記録も「62分51秒」である点も考慮すると、「2時間10分以内」の可能性は濃厚と言えるでしょうか。もはや、日本男子選手のトップクラスに入っていきそうな勢いです。

今回の女子選手はもちろん、男子のキプチョゲ選手などの驚異的な走りと記録を拝見していると、すでに科学や努力で追いつくことはできないのでは……。これまで「短距離は素質、長距離は努力」と言っていましたが、実は「短距離は努力、長距離は素質」なのかもしれません……。

2023秋を走る・3

【2023秋を走る・3】先日の3連休を活用し、今年最後の長野県菅平合宿を実施しました。今年は記録的な猛暑と、厳しい残暑も続いていますが、菅平高原も例年にない厳しい残暑が続いていました。

そんなコンディション下での合宿でしたが、今回もメインのトレーニングは距離走でした。その距離走ですが、ここ数年は起伏の激しいコースで実施することが多くなりました。しかし、同コースは木陰も多いので、今年のような厳しい残暑の中においては、逆に良い選択でした。

その起伏コースですが、片道2kを往復するコース設定で、10往復すると40kです。また、同コースでの距離走も回数を重ねてきたので、どの選手も起伏に沿ったペース配分をつかめており、それぞれが目標の設定タイムで走り切れていました。

さて、実業団選手や学生選手をはじめ、多くのランナーたちが大なり小なり合宿を実施しています。もちろん、合宿地やそこで走るコースなどはそれぞれです。しかし、毎年違う場所を転々としているチームや個人は少ないように感じます。

同様に、宿泊施設や実施時期などについても、毎年コロコロ変えているチームや個人は少ないように感じます。かくいう私も毎年同じ時期に同じ場所で合宿を実施しております。では、それはなぜなんでしょうか?

自問自答になりますが、やはりその環境に慣れている点が第一でしょうか。特に、数泊の短期合宿が多い関係で、合宿地に移動したら直ちに走れる環境の方が、時間も有効に使えます。2つ目は、同じ時期に同じ場所で走りこむことで、過去のデータと比較できる点でしょう。

ところが、菅平高原のように少し特殊な環境下においては、体が順応できず、うまく走れない選手もいます。そんなとき、同じようなトラブルに見舞われても、平地に戻ればしっかり走れている選手のデータや経験を見聞することで、逆に自信が持てたりもします。

一方、毎年同じような流れを繰り返すことで、いわゆるマンネリ化と言われる現象に陥る可能性もあります。この点は、確かにそう言える点もあり、否定することはできません。また、どのチームや個人がどこで合宿をしているなどの情報は、SNSなどを通じて簡単に知ることができるようになりました。

その結果、うまく成功した選手の話はSNS上で直ぐに知ることができます。ところが、逆にうまくいかず、苦労している情報などは意外と少ないのも確かで、都合の良い情報ばかりが目につきます。もちろん、これはこれで困ったものと考えますが……。

なんだかまとまらない話になりましたが、厳しい残暑はまだまだ続きそうなので、暑さ対策も引き続き忘れないように……

※今回で800回目の更新になりました!

2023秋を走る・2

【2023秋を走る・2】相変わらず厳しい残暑が続いております。そんな中、いつもの千葉県富津市富津公園において強化合宿を実施しました。また、これも例年どおり、9月の強化合宿から本格的なマラソントレーニングに移行していきます。

そして、これも例年どおり、強化合宿のメイン練習は距離走(長い距離を走る練習)です。また、今回の強化合宿は厳しい残暑も考慮しました。ところが、最初の距離走を、主力選手たちも含め多くの選手が、最後まで走りきることができない厳しい状況に陥りました。

もちろん、暑さの厳しい夏の強化合宿においては、途中で中止する選手もいますが、今回のようにほとんどの選手が途中で足を止めたケースは記憶にありません。確かに走行中は、選手たちの発汗量がいつもより多い(汗が気化しない)とは感じていましたが……。

距離走当日、スタート時の天候は晴。気温は手元で30度以上と厳しい暑さでしたが、これまでの経験からそれほど気にする気温ではありません。ところが、手元の湿度は80%前後でした。私の経験上の話になりますが、湿度は雨天などにならない限り、80%を超えることはほとんどありません(朝方などは除く)。まさに高温多湿でした。

では、この高温多湿という言葉はよく見聞しますが、あらためてどのような条件を指すのでしょうか。調べてみると、明確な数値は決まっていないようで、各分野によってその数値は異なるようです。一般的には「気温が28度以上で湿度が60%以上の状態(これも様々)」を指すようです。

さらに経験上の話になりますが、暑熱純化や暑熱対策を実施している強化指定選手に関しては、湿度が70%前後までのコンディション下なら気温が30度前後でも何とか走り切れます(もちろん個人差がある)。

とろこが、今回のように天候が晴で気温が30度以上。そして、さらに湿度が70%以上と、こんな過酷な条件(3つがそろう)で距離走を実施した経験は、実はほとんど無かった……。幸い、翌日以降の練習は計画どおりに実施することができましたが……。

例年の9月なら涼しくなっていき、体調も調子も上がっていくのですが、今年は継続して「高温多湿」にも警戒していく必要がありそうです。

2023夏を走る・14

【2023夏を走る・14】夏の北海道マラソンが終わりましたが、今年の同マラソンは例年にないほどの高温多湿の悪コンディションに見舞われました。8時30分のスタート時でもすでに、手元の温度計は「気温32度、湿度70%」と、私が経験した北海道マラソンでは最も過酷なコンディションでした。

案の定、スタート後のレース展開は男女とも壮絶なものでした……。

さて、来年のパリパラを目標に走り込んでいる日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手たちも多数出走しましたが、過酷なコンディションに悪戦苦闘。もちろん、暑熱対策などにも取り組んで挑みましたが……。

そんな中、男子視覚障がいの部で3位に入った若手選手が、目標どおりのタイム(自己新)でゴールしました。彼は、T12クラスに該当する選手で、単独走ができます。と、いいながらも弱視(詳細は割愛)であるため、給水を取ったり、路面状況などを確認するには、かなり厳しい状況でもあります。

彼は、今年の4月に開催された「かすみがうらマラソン」が初マラソンで、今回の北海道マラソンが2度目のマラソンでした。しかし、その初マラソンも目標どおりのタイムで完走しており、たった2回のマラソン経験ですが、2回とも目標タイムをクリアしての完走になりました。

また、4月の初マラソンも、今回のマラソンもともに気温が高く、暑い中でのマラソンだったので、記録以上の強さを感じる選手です。このように暑さを苦にしないとか、いわゆる暑さに強いとかの判断はとても難しいのですが、暑さに対する適応力のようなものは生まれ育った環境が強く影響していると感じます。

私の経験上の話になりますが、強い選手(勝負や暑さなど)を育成するのは、たんに速い選手(記録が良い)を輩出するよりも難しく、強い選手の育成方法などのノウハウを見聞することはほとんどありません。やはり、「他人との勝負強さや自然相手の暑さに強い」などは、持って生まれたものや、生まれ育った環境などが強く影響しているのでしょうか。

いずれにしろ、楽しみな選手が出てきたのは間違いありません。今年の北海道マラソンは厳しい結果でしたが、まさに一筋の光明が差し、最後に希望をもたらしてくれました……。

2023夏を走る・13

【2023夏を走る・13】この1週間も厳しい猛暑が続きましたが、少しでも涼しい環境を求め、長野県上田市菅平高原で合宿を実施してきました。しかし、その菅平高原においても日中は30度を超える厳しい暑さでした。また、毎年この時期に菅平合宿を実施していますが、今年は朝晩の気温も例年より高いような感じを受けました。

そんな中、例年どおりの走り込みを実施しました。また、合宿参加者もほぼ例年どおりのメンバーで、確実に年齢を重ねております。もちろん、菅平高原には高校生や大学生の姿も多く、トラックやロードで走るそのスピードはうらやましいほどです。

一方、我々のグループは彼らのウォーミングアップのスピードにも満たないようなペースでの走り込みがメインです。これは、富津合同練習会で走り込んでいるときも同じで、実業団選手や箱根選手たちが、ウォーミングアップをしながら我々を抜いていきます。

しかし、常に生き生きと楽しく走っているのは、我々の方だと感じております。

かくいう私自身は横でタイムをとったり、給水を手伝ったりと、一緒に走ることはありません。しかし、常に外から拝見していると、いくつになっても好きなマラソンを目標にしているその姿は生き生きと輝いています。もちろん、高校生や大学生がガンガン走っている姿も迫力はありますが、どこか義務的な雰囲気がします。

かつて私も20代から30代ころは、まさにガンガン走り込んでいましたが、今は当時の気力で走ることはできません。ところが、菅平合宿に参加しているメンバーたちは年齢に関係なく、当時の私以上の気力を持って走っています。

若い時にスポーツなどを真剣に取り組んだ経験は、その後の人生のバックボーンになるといわれています。これは自分自身の経験からもそうだと思います。しかし、燃えるような情熱を注げるスポーツ(マラソンなど)や趣味に出会うのは「年齢を重ねてからの方がその人の人生をより充実させる」と、そう感じることが多くなりました。

また、人生100年時代といわれて久しいですが、そんな視点からも楽しめることは「後出しじゃんけん」した人の方が実りある人生を送れるような気もします。もはや私自身には、一緒に40kを走る気力はありませんが、せめて一緒の空間にいることで刺激を受け続けたいです……。

2023夏を走る・12

【2023夏を走る・12】8月も後半に入りましたが、猛暑(残暑)が続いております。涼しかった北海道北見市から関東に戻り、引き続き千葉県富津市で合宿を実施しました。案の定、寒いから暑いへの移動だったので、体にはこたえました。もちろん、本当にたいへんだったのは選手たちですが……。

あらためて8月も後半に入り、いわゆる「夏の走り込み」といわれている期間も終盤です。また、走り込みを重ねてきた選手たちの体には、かなりの疲労が蓄積しています。そして、その疲労が故障や不調の主な原因にもなります。

では、その疲労についてですが、日本疲労学会が定めた定義があるようです。「疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養への願望を伴う身体の活動能力の減退状態である」。

つまり、運動や仕事などのし過ぎで、体と心が本来の力を発揮できない状態でしょうか。特に、夏の走り込みのような過酷なコンディション下における過度なランニングは、その最たるものといえます。したがって、ランニングを中止すれば疲労は蓄積せず、回復方向に向かうでしょう。

そして、夏の走り込みをしなければ大きな疲労感もなく、故障や不調を防止できる確率は飛躍的に高まるでしょうが、これでは秋以降のマラソンシーズンで記録更新を狙うのは難しくなります。もちろん、夏は走らない選択をすることは、多くの選手にとって現実的ではありません。

一方、夏の暑い環境下でトレーニングすることを「ヒート・トレーニング」ともいうようです。このトレーニング方法の詳細は割愛しますが、あえて暑い環境下で走り込んでいくと、「ランニングに必要な血液のはたらきが向上して筋肉に回る血液量も増え、その効果は涼しくなってからも持続する」。

このように、いまさらながら夏の走り込みは善悪の矛盾があります。すでに、夏の走り込みも終盤に差し掛かった選手たちの体に疲労が蓄積されているのは間違いありません。しかし、夏の走り込みを積んできた選手たちの体はかなり強化されているのも確かです。

そして、その疲労回復に最も効果的といわれているのが、「良質な睡眠と食事である」と多くの専門家が話しており、間違いないでしょう。厳しい猛暑(残暑)は続きそうですが、選手の皆様は疲労回復も忘れないように……。

秋を走る・13

【秋を走る・13】マラソンシーズン真只中ですが、毎年この時期に考えることは、「マラソンの連戦について」です。つまり、毎週フルマラソンを走っても大丈夫なのか否についてです。中には、そんなことを気にすることなく、ほぼ毎週末ごとにマラソンを楽しんでいる市民ランナーの方は、意外と多く見受けます。

一方、いわゆる実業団選手と言われる方々は、そうでないのが特徴でしょうか。専門的な文献などには、マラソン後は一定期間体を休め、リフレッシュすることを必ず推奨しています。もちろん、運動生理学的な裏付けもあり、その考え方が王道なのは確かです。

しかし、ご存知の川内優希選手などは、ほぼ毎週末ごとに全国のマラソン大会を転戦し、実戦を積むことでトップクラスの走力を手にしてきました。その川内選手に対するコメントも、当初は批判的な意見が多かったと記憶しておりますが、記録と成績が伴ってくると、その評価は真逆になりました。

では、他の実業団選手は何をしているのでしょうか。もちろん、正確な情報を把握することはできませんが、マラソンを目指している選手は間違いなく走り込みを実施しています。その走り込みは、目標のマラソン大会から逆算し、概ね3ヵ月から4ヵ月前あたりから開始するパターンが一般的です。

また、走り込みの内容は個々に違いますが、多くの選手は40k前後の距離走を週に1回程度の頻度で取り入れていく流れは、今も昔もそんなに変わっていません。つまり、目標のマラソン大会に向けた走り込みの中において、40k走を少なくとも5回から10回程度は実施しているでしょうか。

前述した川内選手はほぼ週末ごとにフルマラソンを走りながら高い走力を身につけていきました。一方、多くの実業団選手は40k走を何度も繰り返すことで、マラソンで戦える走力を手にしています。要は、どちらのパターンもほぼ1週間ごとに「フルマラソンを走っている」と言えます。

このように見ていくと、マラソンを攻略するには長い距離を繰り返し走るトレーニング方法は、ほぼ間違いがなさそうです。しかし、マラソンや長い距離を走った後の休養期間やケアの方法などについては「なぞ」が多く、逆に「確実な対処方法はよくわかっていない?」とも言えるのでしょうか……。

秋を走る・12

【秋を走る・12】11月も半ばを過ぎ、各地のマラソン大会も盛り上がっておりますが、2020年4月以降のコロナ禍で各種レースは中止や延期に追い込まれていました。その影響もあり、逆に久々のレースを走り、その実戦を大いに満喫した方も多かったと思います。

また、今月のレースを皮切りに、マラソンなどの各種レースを次々と走っていこうと計画している方も多いことでしょう。そんな皆様の情熱が、今も懸念されているコロナの影響を払拭していくと信じております……。

さて、久々にマラソンを完走した方も多かったと思いますが、結果はいかがだったでしょうか。もちろん、どのレースもゴール後は振り返り(反省)を実施しますが、その結果の良し悪しの判断をする尺度は様々です。まずは、単純に今の走力を出し切れたか否かの確認が基本になります。

特に、上記したようにコロナ禍の影響でレースから遠ざかってしまった方ほど、過去の自分と比較し、落胆するケースが多いと推察できます。マラソンは感覚でうまく走れたか否かを考える前に、ゴールタイム(数字)を持って白黒がハッキリと示されるスポーツなので、そのような状況になってしまいます。

至極当然のことですが、マラソンを完走した多くの方もその点は、頭で理解していると思います。しかし、その現実(タイム)を突き付けられると、それに一喜一憂してしまうのが、ランナーの特性でもあります。だからこそ、ゴール後の振り返り(反省)が難しい理由なのかもしれません。

あらためて、その振り返りのポイントですが、「どんなラップタイムを刻んでゴールしたのか?」を確認することが最初のポイントになります。具体的には大きく3つに分かれます。1つ目は「前半のラップに対し、後半の落ち込みが1%未満(イーブンペース型)」。2つ目は「前半のラップに対し、後半の落ち込みを4%以内に留めた(ポジティブスプリット型)」。3つ目は「前半のラップに対し、後半を1%以上アップ(ネガティブスプリット型)」。

前後半のタイム差は単なる目安(安田の主観)ですが、要は「イーブンペースで走り切れたか否か」。そして、「後半失速したのか、後半ペースアップできたのか」。おおむね、この3つのタイプに分かれると思います。もちろん、後半大失速して歩いた方もいることでしょう。

まずは、実績ラップタイム(数字)を確認しながら、自分はどのパターンで完走したのかを確認することが、振り返り(反省)の肝になります。

秋を走る・11

【秋を走る・11】全国各地でマラソン大会や駅伝大会が目白押しですが、どの大会も参加者はかなり減少している様子です。やはり、2020年4月以降はコロナ禍の影響でマラソン大会の中止が相次ぎ、ただ走っている状況に見切りをつけた方々が増えたのでしょうか。

ランナーにとっては本当につらい期間でしたが、ようやく元の状況へ動き出したようです。と、言いながら富津合同練習会で切磋琢磨している方々は、この間もたんたんと走り込みを継続し、復活した各種大会を元気に出走しております。

一方、マラソンは己の鍛えた身体と心だけで勝負する競技です。したがって、どんな理由であれ、一旦走ることをやめてしまえば少なくとも身体には何も残りません。あれだけ意識してきたペース感覚やランニングフォームなど、全ては無になってしまうのです(逆に体重が増えてマイナスになってしまう)。

このように、マラソンは球技などのように道具を使わない分、技術ではなく体力と精神力だけが頼りの競技です。そのため、上記したように一旦やめてしまうと、その体力や気力も消えてしまう残酷な面も持ち合わせています。特に、ケガや故障などを克服した経験の少ない方の場合、ランニングを再開すること自体も難しいかもしれません。

かくいう私も、今ではジョギングを何とか継続している状況ですが、自らレースを走ることはすでに離れています(レースを走りたい気持ちもほぼない)。しかし、仲間のレースに帯同し、沿道からその力走する姿を応援するのは、とても楽しいと感じます。この感覚は、現役時代には無かったことです。

今、コロナ禍の影響でレースから離れてしまい、そのまま走ることからも遠ざかってしまった方は、マラソン大会の応援に足を運んでみることを推奨します。と、言うよりもランニングをはしめたそもそものキッカケが、仲間の応援に行った方も多いのでは……。

また、私が現役時代の市民マラソン大会は、参加者が千人をこえる大会自体も少なく、マニアックな方ばかりが走っていたような記憶があります。しかし、いわゆるマラソンブームと呼ばれてからは、1万人をこえる大会も多くなり、その大会を走っているランナーたちは、本当に楽しそうで、みんなが輝いています。

コロナなどの不安要因は残っていますが、再び輝いているランナーたちであふれているマラソン大会が、全国各地で復活していくことを確信しております。

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