- 2025-10-17 (金) 14:52
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【2025秋を走る・7】先日は出雲駅伝が開催され、いよいよ本格的な駅伝シーズンがはじまりました。同時に、マラソンをはじめとする本格的なロードシーズン到来でもあります。
その出雲駅伝ですが、優勝候補にも名を連ねていた國學院大學が安定したチーム力を発揮して優勝。一方、優勝候補の本命とも言われていた青山学院大学や中央大学はその力をうまく発揮することはできませんでしたが、見応えのあるレースでした。
さて、学生の三大駅伝と呼ばれている今回の出雲大学駅伝。そして、11月に開催される全日本大学駅伝。さらに、正月の箱根駅伝と続いていきますが、その全長距離はだんだん長くなっていきます。具体的な全長距離は、出雲大学駅伝が「45.1k」。そして、全日本大学駅伝が「106.8k」となり、箱根駅伝は「217.1k」です。言うまでもなく、まさに約2倍ずつ全長距離がのびていくイメージでしょうか。
では、実際に全長距離の違う出雲大学駅伝の区間記録と箱根駅伝の区間記録は、どの程度違うのでしょうか。もちろん、駅伝はロード競技なので大会ごとにコースやその距離が異なり、単純に比較することはできません。また、1区以外は一斉スタートではないので、2区以降の選手はタスキを受けた順位によっては、区間記録や区間順位にも大きな影響を受けます。
したがって、大会の異なる区間記録を単純に比較することはできません。しかし、区間距離の長さと記録との関係を確認するため、今回は三大駅伝の区間最高記録を比較してみました(各区間とも日本人最高記録を比較)。
まずは、各駅伝の4区にスポットを当ててみました。最初に出雲大学駅伝の4区ですが、その区間距離と区間最高記録は「6.2k=17分20秒」。1kと5kの換算ペースは、「2分48秒と13分59秒」。続いて全日本大学駅伝は、「11.8k=33分3秒」。1kと5kの換算ペースは、「2分48秒と14分00秒」。そして、箱根駅伝は「20.9k=60分24秒」。1kと5kの換算ペースは「2分53秒と14分27秒」。
続いて3区も比較すると、出雲大学駅伝は「8.5k=23分46秒」で「2分48秒と13分59秒」。全日本大学駅伝は「11.9k=33分1秒」で「2分46秒と13分52秒」。箱根駅伝は「21.4k=59分47秒」で「2分48秒と13分58秒」。
あらためて、上記の比較した記録を見て最初に感じるのは、区間距離による記録の優劣差が意外と少ないことでしょうか。これは経験上の話になりますが、ひと区間の距離が5kから20k程度までの駅伝においては、その区間距離に関係なく選手の走っているスピードはそれほど変わらない……。
要は、ロードレース(駅伝など)の場合、距離が短いからと思って最初から突っ込んでも、やはり後半は失速するケースが多く、先日の出雲駅伝でもそんな理由から力を発揮できなかった選手が多かったような……。つまり、選手の心理としては、「距離が短いので最初からガンガン攻める」と強気の姿勢になりますが(最初から力みがある)……。
しかし、現実は最初から突っ込んでも、そのスピードを最後まで維持できる選手は、どの駅伝においてもほとんど見当たらないのが現状でしょうか(詳細は割愛)。昔から駅伝を攻略するポイントとしては、「前半はゆとりを持って入り、中盤は自分のリズムを守って最後にペースアップする」と言われています。実は、シューズ革命による高速化が進んでいる現在の駅伝も、この基本は変わらないと感じた先日の出雲駅伝でした……。
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