安田享平のランニングライフ
2026冬を走る・2
- 2026-01-16 (金)
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【2026冬を走る・2】今年最初の強化合宿は無事に終了しました。この後は、2月1日に開催予定の別府大分毎日マラソン大会に向け、個々の最終調整に入ります。すでに何度も記載してきましたが、調整の基本は「迷ったら休養」です。同大会に出場するすべてのランナーが、目標どおりの調整ができることを祈念いたします。
さて、その別府大分毎日マラソン大会ですが、今年も青山学院大学の学生選手たちを中心に豪華なメンバーがそろったようです。特に、先日の箱根駅伝5区で驚異の快走をみせた黒田選手もエントリーしているのは注目です。もちろん、マラソンファンのひとりとしては、とても楽しみな大会になりました。
一方、パラを目指すブラインド選手たちも出場しますが、公式(IPC公認大会として)に同大会を走れるようになったのは、2016年(第65回)大会からです。しかし、2021年はコロナのため開催中止だったので、今年の大会で10回目の出場となります。
毎年ご尽力いただいている大会関係の皆様に厚く御礼申し上げます。
また、上記したように、近年は青山学院大学を中心に学生選手の参加が増えています。あらためて、ブラインド選手たちが公式参加した2016年(第65回)大会以降、20位以内に入った学生選手を、HPに掲載してあるリザルトで確認してみました。
2016年(第65回)大会は、金森選手(拓殖大学)が唯一の13位。しかし、2019年(第68回)大会までは、学生選手の20位以内はいませんでした……。ところが、翌年の2020年(第69回)大会では、青山学院大学の吉田選手が、2時間8分30秒の好記録で3位入賞。そして、2022年(第70回)大会以降は、青山学院大学をはじめとする学生選手たちがコンスタントに出場し、毎回20位以内に入っています。
次に、別府大分毎日マラソン大会の長い歴史において、世界記録を達成した回数を確認しましたが、一度だけでした……。その唯一の選手は、1963年(第12回)大会で優勝した寺澤徹(倉レ)選手です。タイムは、2時間15分15秒8で、アベベ(エチオピア)選手の記録を「0.4秒(※)」上回る当時の世界記録。※当時のマラソン記録は0.1秒単位までだった。
同様に、2016年(第65回)大会から公式参加となった、ブラインド選手についても確認したところ、世界記録更新は3回ありました。1回目は、2020年(第69回)大会で、女子T12クラスの道下選手が、2時間54分22秒の世界記録を達成。2回目は、2022年(70回)大会で、男子T11クラスの和田選手が2時間26分17秒。続く3回目は、2024年(第72回)大会で同じく和田選手が2時間23分27秒と、自身が持っている世界記録を大幅に更新。
果たして今年は、どんな記録とドラマが待っているのでしょうか……。
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2026冬を走る・1
- 2026-01-06 (火)
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【2026冬を走る・1】今年もテレビでの駅伝観戦からはじまりました。これは、毎年恒例のことですが、テレビの前で5時間以上もそれを見入っているのです。ある意味、走っている選手以上の集中力かもしれません……。
あらためて、駅伝は単純に走ることを競い合っているだけの競技なのですが、なぜか見入ってしまします。なぜなのでしょうか?
思うにひとつは、毎年同じ駅伝大会ですが、ひとつとして同じレース展開にならない点でしょうか。つまり、〇〇大学は優勝候補とか、〇〇選手は区間新記録を狙えるなど、下馬評が高くても実際に走ってみないと、その結果は誰にもわからない……。
また、駅伝とマラソンの違う点は、必ず次走者にタスキを渡さなくてはいけません。要は、個人競技のマラソンなら途中で棄権することは簡単にできますが、駅伝に関してはチーム競技なので、それはご法度です。つまり「チームのためなら、はってでもつなぐ」。この気持ちが、選手個々の根底に必ずあります。
まさにその気持ちが、数々のドラマを生み出す原動力になっているのでしょう。
今年の箱根駅伝5区で異次元の走りを見せた青山学院大学の黒田選手にタスキを渡した同大学4区の選手は、走りながら「先頭との差が3分以上にひらいた」と聞いたとき、本当はどんなことを考えたのでしょうか……。結果的には驚異的な追い上げでシード権を獲得した帝京大学でしたが、同大学の2区を走った選手は、自分(チーム)が「最下位に転落」したとき、何を思いどんな景色をみたのでしょうか……。
※『帝京大学中野孝行監督は、往路の結果を受けて「1日で5分(近く)差をつけられたなら逆もある。俺は諦めてねえぞ。(復路で)1人1分縮めれば5分だぜ」と選手に発破をかけ、柴戸遼太主将(4年)も部員のグループLINEに「まだ諦めないぞ」とメッセージを送った。』※ネット記事から抜粋
よくマラソンを人生に例える話がありますが、実は受け継いだタスキは、途中で投げ出すことをゆるされない駅伝こそが人生により近いかもしれません(私はそう考えます)。だからこそ多くの人たちが、筋書きのない5時間以上の駅伝ドラマを、三日間連続で見入ってしまうのでしょう。
さて、今週末から2026年のブラインドマラソン強化合宿を開始します。まずは、2月1日に開催予定の別府大分毎日マラソン大会が目標になります。上記してきた駅伝ではなく個人競技のマラソンですが、気持ちは同じです。なぜなら、パラリンピックを目指している今の選手たちがそれを諦めると、次世代に渡すものが消滅するからです。そのことを常に自覚しながら今年もパラ強化活動を継続していきます。
※ 帝京大学は総合9位に食い込んだ。昨年も往路14位から復路4位で総合10位に踏みとどまっており、伝統をつないだ。険しい表情だった芦ノ湖から一転、東京・大手町に笑顔で戻ってきた中野孝行監督(62)も興奮しきりだ。「いや、本当にすごい。彼ら、尊敬しちゃう。本当に、人ごとのように『すごい、こいつら』って思います。成功するまで、しつこくやることが必要。今、世の中に欠けていること。反対に箱根駅伝を通して、それが国民に浸透してくれたら、もっといい国になる」※ネット記事から抜粋
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2025冬を走る・5
- 2025-12-31 (水)
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【2025冬を走る・5】2025年もあと1日となりました。そして、毎年恒例の年末強化合宿も無事に終わりました。今年も多くの方々からのご支援で、パラ強化活動を継続することができました。あらためて、御礼申し上げます。
さて、その年末強化合宿は、毎年12月28日から31日までの3泊4日で実施しています。また、その練習内容は距離走(35k~40k)を2本実施するのも、毎年同じです。そして、年明けの1月後半から各地でマラソン大会が開催されますが、実は逆算するとこの年末から正月にかけての期間は、走り込みのピークに当たります。
特に、1月最後の日曜日に開催される大阪国際女子マラソンや、その翌週の別府大分毎日マラソンに出場するランナーにとって、走り込みの最重要な期間がこの年末年始になります。しかし、年末年始は帰省などしてゆっくりするのが一般的なので、逆に走り込みを実施することは、意外と難しいのかもしれません……。
そんな年末年始ですが、ブラインドマラソンの強化指定選手たちは、2月1日に開催予定の別府大分毎日マラソン大会を目標にしているので、毎年欠かさず年末強化合宿を実施しています。もちろん、この合宿をはじめたころは、年末に合宿をすることの理解を得ることさえ難しい時期もありました。
しかし、毎年継続していくことで、選手たちの意識が変わり、それを支えているガイドランナーたちの意識も変わっていきました。そして、今年も充実した年末合宿でこの1年を締めることができました。
来年もロスパラを目標にたんたんと取り組んでいく所存です。引き続き、皆様のご支援ご協力をお願い申し上げます。良いお年を!
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2025冬を走る・4
- 2025-12-25 (木)
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【2025冬を走る・4】12月20日、日本体育大学健志台陸上競技場において、日本体育大学女子長距離記録会(男子5000mも一組ある)が開催されました。また、同記録会はWPA公認大会の手続きをすることで、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手も参加できる貴重なWPA公認大会のひとつにもなっております。
また、同記録会は日本体育大学陸上部の学生諸君が管理・運営(審判など)を全て担っており、好記録が続出する記録会としても定着しています。
一方、WPA公認大会としての条件に「ドーピング検査の実施」があります。しかし、そのためのハードルは意外と高く、検査専用部屋の準備や専用器材の管理、隔離された検査用トイレの確保など、クリアしなくてはいけない条件は多岐にわたります(WPA公認を得ることは簡単ではない)。
それらの厳しい条件を全てクリアするための全面的なご協力を、今年も日本体育大学陸上部の皆様から頂くことができました。本当にありがたいことです。あらためて、御礼申し上げます。
そんな中、男子ブラインド選手は、今年の上位選手がほぼ出場しました。特に、T11クラスの唐澤選手とT12クラスの堀越選手は今季自己最高記録をマーク。唐澤選手の記録は、今季世界ランキング1位に輝く好記録でした。
また、同記録会は、日程上の関係から防府読売マラソンから2週間後に開催されます(毎年同じ)。したがって、同マラソンを走ったばかりの選手も出場しました。ところが、マラソンを走った2週間後にトラック記録会を走る一般の実業団選手は、ほとんどいません。
もちろん、レースに出場するための絶対的なトレーニング理論や絶対的な調整方法などは存在しません。その多くは、先人たちが残してきた経験や実績を後追いで理論化し、正当化していったトレーニング方法が、現場のノウハウとして広く浸透したものだと考えております(安田の主観)。
かつて、川内優輝選手が週末ごとにマラソンレースを走っていくトレーニング方法で、それまでの常識を覆す「現状打破」を実践し、多くの記録と実績を積み上げていきました。我々も常識という呪縛に取りつかれない発想を大切にし、来年もたんたんとロスパラを目指していきます。
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2025冬を走る・3
- 2025-12-16 (火)
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【2025冬を走る・3】先日の12月14日は、奈良マラソンが開催されました。そして、同大会の女子マラソンの部は、私がコーチしている山口遥選手が7連覇を達成することができました。たくさんの応援ありがとうございました。
さて、奈良マラソンは、2010年からはじまった大会です(詳細は割愛します)。当時、マラソン関係の恩師から「第1回奈良マラソンに選手を派遣してほしい」と、打診されました。ちょうど、私がコーチしている市民ランナーの中で、2時間50分以内で走れる女性市民ランナーが数名したので、その方々を招待選手として派遣しました。
もちろん、私も第1回大会に帯同しました。現地入りしてコースを確認すると、「まるでジェットコースターのような起伏」が連続するコースに驚きました。当時は、「これだけ厳しいコースだと参加者は集まらないのでは?」とも思いましたが、今では全国的にも人気のある大会へ……。
今年で16回目となりましたが、ありがたいことに第1回大会から途切れ目無く選手(招待選手)を送り出せております。まさに、奈良マラソンと共に成長してきたとも言えます。あらためて、大会関係の皆様に感謝申し上げます。
今大会において、山口遥選手が7連覇を達成しましたが、私の選手(市民ランナー)が初優勝したのは、第5回大会(2014年)になります。そのときの優勝も山口遥選手でした。第1回から招待選手としてお招き頂いてきたのに、大会関係者に優勝で恩返しができたのは、第5回大会だったのです。
ところが、第6回大会から再び優勝からは遠ざかり、次の優勝は第9回大会(2018年)の山口遥選手でした。そして、山口遥選手は今年の第16回大会において7連覇を達成するまでに……(第11回大会は中止)。
コーチの私から話すのもおこがましいのですが、連覇を重ねていくことや何年も連続で同じことを継続していくことは相当難しく、最も価値のあることのひとつだと考えております。その理由は多々ありますが、最も偉大な点は「心と体の健康」を長期間にわたって維持している点でしょうか。
私の主観ですが、何事も2年連続(連覇)までは無欲で達成できます。しかし、3年連続以上になると、プレッシャーが一気に高まり、これまでと同じことを継続していくことが格段に難しくなっていくのです。
同様に、自分自身が継続しているつもりでも(したくても)、自分を取り巻く環境はどんどん勝手に変化していくので、結果的には同じことを継続していくことの難易度は年々上がっていきます。そして、継続していくことの難しさから心のバランスを崩すケースも多く、その悪影響は肉体面(日々の練習)にも伝播していくパターンが多いとも感じます(そして、静かに消えていく……)。
そんな視点から考察しても、7連覇を達成した山口遥選手はアッパレと言えるでしょう!
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2025冬を走る・2
- 2025-12-09 (火)
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【2025冬を走る・2】今年の防府読売マラソン大会は、男子の大会新記録が出るなど、記録ラッシュの大会となりました。おかげさまで、ブラインドマラソンの部(IPC登録)においても、3選手が自己新記録を達成しました。
まずは、大会開催にご尽力頂いた関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
さて、今大会の中で、パラリンピック知的障がいクラスの高山選手が、そのクラスの世界新記録を達成しました。高山選手は山口県の選手で、この防府読売マラソン大会は、毎年のように出場しています。そして、地元で開催される同大会での世界記録達成は悲願だったことでしょう……。
そんな高山選手は、トラックよりもロード。そして、ハーフよりもマラソンと、距離が長くなるほど、強さを発揮している選手です。ところが、パラリンピック種目を確認すると、知的障がい選手は、男女ともトラックの1500mまでしかなく、長距離・マラソンは実施種目から外れています。
同様に、東京で開催されたデフリンピックに出場した聴覚障がい選手たちもパラリンピックに出場することはできません(聴覚障がいはパラリンピックから外れている)。このように、パラリンピック出場を目指す上で最も重要なことは、自分の専門種目がパラリンピックで実施される種目に該当するか否かの確認こそが、何よりも優先されます。
例えば、視覚障がいクラスの中長距離種目においても、トラックの男子5000mは実施種目ですが、女子5000mは実施されません(1500mとマラソン)。同様に、2024パリパラで実施された種目でも、2028ロスパラから外されることになった種目もあります……。
あらためて、ひと昔前と違い、パラスポーツも大きな注目をされるようになりました。これにより選手たちのモチベーションも大きくなったのは間違いありません。本当にありがたいことです。
一方、上記したように「自分たちの種目がパラリンピックから外されるかもしれない?」と、選手たちはもちろん、パラ強化活動に携わっている関係者も常に戦々恐々としているのも、また事実なのです(外されれば全てリセットされます)。
と言いながら、パラ強化活動を継続していくためには自己記録を更新していくことが、最重要な点は今後も不動です。今大会において、高山選手が見せた「世界記録更新を狙った攻めの走り」を、ブラインド選手たちも見習わなくてはいけない……。
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2025冬を走る・1
- 2025-12-03 (水)
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【2025冬を走る・1】2025年も12月を残すのみとなりました。そして、今週末は防府読売マラソン大会が開催予定です。同大会は、第26回日本視覚障がい女子マラソン選手権大会も兼ねていることから、パラリンピックを目指す男女のブラインド選手たちも出場します。皆様のご声援をお願い申し上げます。
さて、同日は福岡県において、「福岡国際マラソン2025」も開催予定です。同大会は、かつての「福岡国際マラソン選手権大会」を、運営体制を一新した後継大会として2022年から12月の第1日曜日に開催している大会です。また、便宜上、2021年までの大会を「第1期」、2022年以降の大会を「第2期」と、区別する場合もあるようです。
実は、私もその福岡国際マラソンの第1期(1990年代)で走った経験があります。当時は、マラソンを志すランナーたちにとっては憧れの大会でした。その参加資格も「大会前1年以内に2時間26分以内の公認記録を有する者」と、当時の実業団選手たちにとっても、かなりハードルの高い大会だったと記憶しております(出場選手も毎年100名前後だった)。
私は、1991年大会にはじめて出場しましたが、当時は夜勤もある勤務をしながら市民ランナーとして走っていました。また、はじめて出場した憧れの福岡国際マラソンでしたが、幸い当時の青東駅伝で知り合った神奈川県代表のY選手(高校教員)も出場しており、目標タイムも同じだったことから、一緒に「2時間20分突破」を目指して走ることにしました。
大会当日、スタート直後からY選手と並走してゴールを目指しました。また、同じ目標タイムを狙った選手が他にもいたので、自然と5名程度の集団になっていました。そして、30k地点を通過したとき、そのラップタイムを確認すると、目標タイムから10数秒遅れていました。
その直後、Y選手が前に出てペースを上げましたが、そのペースについていけたのは35k付近まで……。それでも自分なりに粘り抜き、何とか平和台陸上競技場に戻ってきました。その入口からゴールまで約500mですが、視界に飛び込んできたのは、ガッツポーズでゴールするY選手の後ろ姿でした。そして、ゴール脇にある時計に目を移すと、「2時間19分台」。
私も最後のトラック1周を何とか走り切り、「2時間21分台の自己新記録(当時)」でゴールすることができました。ゴール後、Y選手と健闘をたたえあいましたが、何とも言えない悔しさがこみ上げてきたのを、今でも記憶しております……。
あらためて、どんなレベルのランナーでも、マラソンに挑戦するときは必ず目標タイムを設定し、そのためのペース配分を計算してスタートします。その目標タイムが、サブスリー(3時間突破)やサブフォー(4時間突破)など、どの大会においても公式ペーサーが準備される可能性の高い目標タイムなら問題ありませんが、3時間21分とか2時間23分などの場合、どのように走るか(戦術)を、あらかじめ考えておく必要があります。
もちろん、スタート直後から1k毎にペースを確認し、単独走でゴールまで押し切れるなら問題ありませんが、実際のマラソンにおいて、そんな完璧なランナーを拝見したことはほとんどありません(単独走の多くは途中で失速する)。したがって、同じマラソン大会に出場する自分と同レベルのランナー情報を集めておくことは、必須事項とも言えるでしょう。
私が福岡国際マラソンを走っていた当時は、携帯電話やメールなどは普及していない時代でしたが、今は逆に様々な情報があふれています。それらの情報をどこからどのように集め、どうやって活用していくかは個々の考え方次第ですが、マラソン攻略方法の重要事項になっている点は今も昔も変わりません……。
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2025秋を走る・13
- 2025-11-28 (金)
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【2025秋を走る・13】12月7日に開催予定の防府読売マラソン大会に向けた最後の強化合宿を実施しました。大会当日から逆算すると、ちょうど2週間前になります。具体的なトレーニング内容は割愛しますが、調整期の真っ只中に位置する強化合宿でした。
あらためて、目標のマラソンに向けたトレーニング計画の要に位置するのは、2~3週間前のいわゆる調整期でしょうか。もちろん、3~4ヵ月前からはじめたマラソントレーニング全てが重要なのは言うまでもありませんが、マラソン後の反省点として語られるのは、「調整期の失敗」に集中しているのも確かです(私の経験上も)。
既に、何度も記載してきましたが、その調整期のポイントは「量を落としながら質を上げていく」になります。もちろん、今回の強化合宿もその流れに沿ったトレーニングになりました。
ところが、この調整期を一括りにすることができない点が、調整の難しいところとも言えます。具体的には、トレーニング量(走行距離)を落として行っているにもかかわらず、「疲労が抜けず、調子が上がってこない」とか、「逆に、一気に調子が上がり、そのピークが早く来た」などなど……。
要は、「走り込み期(たくさん走る)=頑張る」から「調整期(疲れを抜いていく)=頑張らない」へシフトしていく方が、実は自分自身の調子をコントロールしていくのは難しとも言えるのでしょうか。
ここで、車の運転に例えて考えてみます。具体的には、走り込み期を上り坂の運転、調整期を下り坂の運転に見立てて比較していきます。まずは、上り坂を運転する場合、アクセルから足を離すと車は上れなくなるので、ほとんどアクセルを踏みっぱなしです。
一方、下り坂の場合、出過ぎるスピードをコントロールするため、アクセルよりもブレーキを踏む回数が多くなります。しかし、ブレーキを踏み過ぎると、ブレーキそのものが故障するリスクも高まります。したがって、エンジンブレーキも使いながら出過ぎるスピードをコントロールしていく必要があります。
つまり、一般的には上り坂(走り込み期)よりも、下り坂(調整期)の方が、運転技術はより高度になります。さらに、下り坂(調整期)の方が、ブレーキなどへの悪影響(調整期の場合は風邪をひくなど)を考慮しながら運転する必要もあります。
このような見立てで考えると、調整期の捉え方やそのポイントにつながるヒントを、見つけることができるかもしれません……。
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2025秋を走る・12
- 2025-11-21 (金)
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【2025秋を走る・12】11月15日土曜日は、千葉県木更津市にあるオーエンススポーツフィールド陸上競技場において、「オーエンストラック競技記録会」が開催されました。いわゆる陸上記録会です。
この記録会は、地域の中学や高校の陸上部がメインとなる地元密着型の記録会です。したがって、千葉県富津市富津公園を練習拠点にしている我々のクラブチームも毎年出場しております。もちろん、中学生や高校生の中に、ひときわ年齢の高いマスターズ選手が便乗しているようなイメージになりますが……。
大会関係者の皆様、いつもありがとうございます。
さて、陸上記録会と言えば、各大学で開催されている長距離記録会が一般的でしょうか。そして、近年はそれらの記録会に中学生から実業団までのトップ選手たちが集い、好記録を連発している流れがすっかり定着しています。
具体的には、日中の暑さを避け、涼しくなってくる日没後にスタート時間を設定します。さらに、目標タイム別に組み分けをし、その組ごとにペーサーを付けて記録を狙うのです。例として、5000mで15分突破を狙う組には、400mを72秒でキッチリと刻めるペーサーがレースを引っ張ります。
したがって、レース中の駆け引きなどはほとんど無く、とにかくそのペースに最後まで付いていくだけです。例えると、流れるプールに身を任せ、その中を泳いでいるイメージでしょうか。もちろん、大学記録会の多くは国際陸上競技連盟(IAAF)や日本陸上競技連盟が定めたルールや基準に従って行われる大会なので、その記録は公認されます。
特に、この時期は箱根駅伝に向け、「〇〇大学の〇〇選手が自己記録を更新した」など、多くの情報が飛び交います。ところが、その好記録を引提げて箱根駅伝に挑むのですが、額面通りに快走できる選手は意外に多くないと感じるのは、私だけでしょうか。
つまり、上記したような条件の整った記録会で自己記録を更新できても、実際の駅伝は昼間に開催されます(ナイター箱根駅伝は存在しない)。もちろん、区間ごとにコースや距離も違い、タスキを受け取る順位やライバルチームとのタイム差も常に違います。要は、選手は速さよりも強さを試されます(どんな状況下でも単独走ができる選手)。
これから年末に向け、千葉県富津市富津公園においても、箱根駅伝に出場する大学や選手たちが走り込んでいる姿を多く拝見するようになります。そして、各大学のノウハウで、記録会仕様から駅伝仕様に切り替えていく調整が進んでいきます。
駅伝ファンのひとりとしては、とても楽しみな駅伝調整期に入っていきます……。
※11月16日に開催された神戸マラソンにおいて、日本ブラインドマラソン協会・強化スタッフでもある弓削田眞理子氏(67歳)が、「2時間59分2秒」の驚異的な年代別世界記録を達成しました。おめでとうございます!
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2025秋を走る・11
- 2025-11-14 (金)
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【2025秋を走る・11】いつもの千葉県富津市富津公園において、11月8日から4泊5日の日程で強化合宿を実施しました。また、今回の強化合宿は、来月7日に開催される「防府読売マラソン大会」のちょうど1ヵ月前に当たります。
あらためて、あるマラソン大会を目標にした場合、多くの選手は3~4ヵ月前から準備(走り込み)に入ります。そして、我々もその流れを基準に年間トレーニングを計画し、多くのマラソン大会にトライしています。
もちろん、このトレーニング方法が絶対ということはありません。何度も話してきましたが、トレーニングの目的で重要なポイントのひとつは、「レースでの再現性」です。特に、マラソンは競技の特性上、当日の天候(コンディション)やライバル(レース展開)などに記録や成績は大きな影響を受けます。したがって、無欲で挑んだ初マラソンでの好記録や優勝など、最初から好成績を残す選手もいます。ところが、2回目以降のマラソンでその再現を、コンスタントにできている選手は驚くほど少ないとも感じます……。
さて、話を元に戻すと、我々は「防府読売マラソン大会」を目標に走り込んでいます。そして、その大会のちょうど1ヵ月前の強化合宿を実施しました。内容的には、走行距離にこだわる最後の強化合宿になります(我々のトレーニング計画上においては)。そして、この先は走行距離を落としながらトレーニングの質を上げていき、調子を上げていく段階に入ります。いわゆる調整期に入っていきますが、キチンとした設定タイムというよりも、これまでの経験とそのときの調子や感覚を重視していくことが、ひとつのポイントになります(数値に表せない部分)。
具体例として、サブスリーを達成するためには、1kを「4分16秒ペース」で走り切る必要があります。しかし、疲労が残っている中で走った距離走が「4分30秒ペース」だったとしても、調整(疲労を抜く)していけば、「4分16秒ペース」で走れる。つまり、疲労が残っている状態での「4分30秒ペース」と、疲労が抜けた状態での「4分16秒ペース」は同じペース感覚であると、自らが理解しているか否かがポイントになります(その経験をしているか否か)。
また、この感覚をつかめていないと、疲労が残っているにもかかわらず、常に目標の「4分16秒ペース」が設定タイムの絶対条件となり、どこかで練習を継続できなくなっていくリスクが高まります(ケガや故障もする)。これは「ゆとりを持って走り込む」にも通じることですが、この疲労の有無を正確に把握できるか否かの感覚(経験)は、走力に関係なく、調整期の重要なポイントになると考えます……。
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