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2014-03-18

期分け・83

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【期分け・83】前回は少し話が脱線しましたが、あらためて「ゆっくり長く走るトレーニング(LSD)」と、3時間突破(サブスリー)について考えていきます。

はじめに、疲労回復を主な目的とし、「ゆっくり長く走るトレーニング(LSD)」を取り込んだトレーニング計画例を記載します。◆パターン1).月/休養、火/調整ジョグ、水/スピード、木/90分~120分LSD、金/調整ジョグ、土/距離走、日/90分~120分LSD。◆パターン2).月/調整ジョグ、火/スピード、水/90分~120分LSD、木/調整ジョグ、金/休養、土/距離走、日/90分~120分LSD。パターン3).月/調整ジョグ、火/16k~20kペース走、水/スピード、木/90分~120分LSD、金/調整ジョグ、土/スピード、日/90分~120分LSD。

どのパターンも全体的にかなり詰め込んでいる感じもしますが、1週間の流れを注視して下さい。そして、疲労回復が主な目的となるため、いわゆるポイント練習と呼ばれている「スピード」や「ペース走&距離走」の後にLSDを実施するパターンとなります。

では、上記パターンのようにLSDを実施する際のポイントを、段階を追って説明していきます。◆段階1).ポイント練習の疲労が残る中、「速く走ろう」、「何キロ走ろう」との意識を放棄し、とにかくゆっくりと走り出す。◆段階2).疲労の影響から出足は身体のだるさを感じることが多く、集中力も散漫し易い状況になるが、ゆっくりじっくりと走り続ける。◆段階3).自分自身の身体と対話することに意識を集中し、「疲労はどの筋肉にどの程度か?」、「身体の芯に疲労は残っていないか?」等々、身体からかえってくる感覚を意識し、ペースを上げずに走り続ける。

◆段階4).40分~60分前後から身体の芯から疲労と汗が一緒に出てくる感覚で、身体が少しずつ軽くなってくる。◆段階5).「疲労が抜けて軽くなってきた」と、実感できてもペースを絶対に上げず、ゆっくりじっくりと走り続ける。◆段階6).90分前後から更に走り続けることで、今度は逆に「力(スタミナ)を身体に蓄えていく感覚」にかわってくる。

以上のように感覚的な部分が多く、数値で表すことが難しい点が特徴であり、逆に疲労回復を目的としたLSDの難しさであると感じます。また、感覚的な部分が多いが故に個人差も大きく、ペースが途中から速くなったり、疲労が抜けてくる感覚の前に止めてしまったりと、トレーニング計画の一部として定着させるまでに相応の時間が掛かるのも事実です。

しかし、疲労回復が目的のLSDと言っても、後半の部分は「力(スタミナ)を身体に蓄えていく感覚」からスタミナ強化の部分も期待できます。実際に私がコーチしている市民ランナーも上記したトレーニングパターンがベースになっており、LSDの効果は間違いないと実感しております。

つづく。

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