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2018-03

年度末

【年度末】2017年度も今週で終わり、いよいよ2018年度がスタートします。

日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿を3月23日(金)から3泊4日の日程で千葉県富津市富津公園において実施しました。今年度最後の合宿になりましたが、2017年度の強化合宿は、今回で19回目となりました。

本格的な選手強化は、2005年度からでしたが、当時は年間に数回集まるのもたいへんな状況でしたので、本当に充実してきました。あらためて、ご支援ご協力頂いている関係者の皆様方に感謝申し上げます。

さて、マラソンや陸上競技は個人種目と言われていますが、逆にライバルや仲間たちとの切磋琢磨が飛躍のカギになる点は違いありません。そのため、強化合宿の回数を増やしてきたのと、強化指定選手たちの記録向上も間違いなく比例してきました。

特に、視覚障がい選手たちにとっては、ライバルや仲間たちと生活を共にし、大いに刺激し合うことは、「仲間意識の見える化」に直結します。もちろん、この点は健常者も障がい者も同じであり、「集まって同じ目標・目的を目指す」ことの重要性をあらためて感じております。

また、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手の年齢構成は、下が10代、上が60代と、老若男女の集まりです。まさにスポーツ集団と言うより、社会そのものと言った様子です。だからこそ、強化合宿の回数を増やしてきた点が功を奏しているのかもしれません。

2017年度で強化指定選手を離れる選手、2018年度から新たに加わる選手もいますが、強化合宿を通じて、「仲間意識の見える化」を推し進めながら「世界を目指す」。この良い流れは、2018年度も継続していきます。

三寒四温・2

【三寒四温・2】先週は気温が一気に上昇しましたが、今週は一転して真冬に逆戻りとなりました。まさに三寒四温です。

毎週水曜日はスピードトレーニングを実施していますが、選手たちの服装も真冬仕様に逆戻りし、動きも窮屈な感じでした。また、ここまで気象条件が激変すると体調管理はもちろん、怪我や故障が心配になります。

さて、昨年の11月から3月までの間、多くの方がマラソンの記録更新に挑戦したと思います。同時に、ひとりで何本ものマラソンを走った方も多かったと思います。そんな中、その疲労から脚の不調や故障を抱えている方も多いと思いますが、いかがでしょうか。

また、そんな状態にもかかわらず、4月のマラソンを目指している方もいることでしょう。特に、4月までは各地で大きなマラソン大会も多く、「何としても走りたい」と思う方も多いと思います。

特に、怪我や故障がほぼ完治し、何とか走れそうな目処が立ってきた方ほど、遅れを取り戻そうと一気に量と質を上げていこうとします。しかも、怪我や故障が幸いし、身体の疲労は抜けている状態なので、意外と走り込めたりします。

ところが、4月に入ると、この頑張りによる疲労が一気に出てきて、結果的には4月のマラソンをうまく走れないパターンも毎年目にします。こうなると、一気に頑張った分、精神的な落胆も大きくなり、これをキッカケにランニングから遠ざかってしまうパターンも見受けます。

さて、走り込みによる疲労は個人差が大きく、「この調整方法が絶対」と言うようなものはありません。と、言いながら疲労は目に見えないだけで必ず出てきます。特に、怪我や故障明けの場合、最初は慎重に走りますが、痛みや違和感が無いことを確認できると今度は逆に、一気に調子を戻そうとします。

目標のマラソンに向け、順調に走りこめた時でも、その疲労を抜いていくのに2週間から3週間程度の期間をかけて調整していきます。もちろん、それでも失敗の方が多いのかもしれませんが。

そう考えると、怪我や故障明けの方は、走れるようになってもピーク時の7割から8割程度の量と質に抑えた上で、調整に入って行くゆとりが心身ともに必要と、毎年思う時期でもあります。

三寒四温

【三寒四温】今年も早いもので季節は3月中旬に突入しました。そして、毎年のことですが、この時期は寒暖の差が大きく、更に花粉もピークを迎えたこともあり、体調や調子を維持していくのに苦労します。

特に、今年は例年以上に寒暖の差が大きいように感じるのは気のせいでしょうか。

そんな中、日本ブラインドマラソン協会主催の強化合宿を、いつもの千葉県富津市富津公園において、3月10日から2泊3日の日程で実施しました。今回の合宿は、4月にロンドンマラソンと同時開催されるIPCワールドカップマラソンと、かすみがうらマラソンに出場する選手たちがメインでした。

冒頭に記載したとおり、日中の気温も15度をこえてくるので、長い距離を走るには厳しいコンディションになっていきますが、どの選手も40k走をメインに積極的な走り込みをしていました。また、40k走の翌日は久々にトラックにおいてショートインターバルを実施。

逆に気温が上がってくるので、トラックにおいてのスピード練習を本格的に実施していくにはちょうど良い季節でしょうか。今回、200mを20本実施しましたが、どの選手もスピードに乗った良いフォームで疾走していました。

特に、この時期はトラック種目に移行していく時期でもあるので、ショートインターバルはランニングフォームをロードからトラック用に修正していく意味でも効果的です。もちろん、最初から設定タイムを上げ過ぎたりすると、怪我や故障にもつながるので、ゆとりを持った設定タイムは必須です。

また、今回の合宿には、4月からトラック種目を目標にしている若手選手もいましたが、とても力強く伸び伸びとした動きを見せていたので、シーズンインが楽しみになりました。

寒暖の差が大きい時期はもうしばらく続くので、故障や怪我以上に風邪や体調不良には十分な注意が必要です。更に、自分自身を取り囲む職場等の環境も変わる季節なので、見えないストレスをためないようリフレッシュしながら走り込んでいきましょう。

千葉県民マラソン

【千葉県民マラソン】今年で40回目の記念大会となった千葉県民マラソン大会が、先日の3月4日に開催されました。会場は、私の地元であり、トレーニング拠点でもある千葉県富津市富津公園を含む富津市内のロードです。

そして、今年も日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手13名も同大会に招待頂き、日ごろお世話になっている富津コースを一般ランナーの皆様方と一緒に快走することができました。あらためて、関係者の皆様方に御礼申し上げます。

さて、今年の大会は気温が20度まで上昇し、風も強く、コンディションとしては最悪でした。特に、ハーフマラソンはスタートから7キロ付近まで強い向い風、一旦追い風になるも、15キロ過ぎからゴールまでは再び強い向い風と、記録を狙うには厳しい条件でした。

そんな中、期待の若手選手が快走してくれました。特に、10キロの部に出場した男子T11クラスの唐澤選手と女子T13クラスの松本選手が共に自己記録を大幅に更新。

両選手ともわずか1年前までは素人同然の選手でしたが、毎月この富津で強化合宿を地道に重ねてきた結果、大きく飛躍したのです。

4月から本格的なトラックシーズンに入りますが、今年は両選手とも世界と戦えるステージまで記録をのばしてくれると、期待できます。

また、その富津での強化合宿中に実施する30キロ以上の距離走については、私が直接コーチするクラブチームに所属している市民ランナーたちも一緒に切磋琢磨しています。もちろん、この大会にも多数参加しました。

千葉県民マラソン大会は、一般部門として男女ハーフマラソン、男女10キロと大きく4部門に分かれています。今大会においては、男子10キロ総合と女子10キロ総合、更に、女子ハーフマラソン総合の3部門を私のクラブチームに所属する方々が優勝と、こちらも飛躍することができました。

しかし、1番の特筆事項は、今年50歳を迎える同クラブチーム所属で男性市民ランナーのAさんが10キロで、10年ぶりに自己記録を更新したことです。この10年間、Aさんは腐ることなく、コツコツと富津で走り込んできた地道な努力が再び開花したのです。

今後も引き続き、障がいの有無に関係なく、マラソンを目指す同じランナーとして共に切磋琢磨してきた良い流れをしっかりと継続していきます。

東京マラソン2018

【東京マラソン2018】2月25日に開催された東京マラソンは、ご存知のとおり歴史的な大会となりました。設楽悠太選手が日本新記録を達成し、日本人2位の井上選手も2時間6分台。更に、サブテンでゴールした日本人選手も過去最多と、まさに歴史に残るレースだったと思います。

また、自己記録を更新した市民ランナーの方も多く、沿道で応援していた体感では少し寒いような感じを受けましたが、結果的には絶好のコンディションだったようです。

と、言いながら私が関係する市民ランナー方の中には、逆に後半大失速したり、スタートから目標タイムを一度も維持できなかった方がいたのも事実です。

今回、日本のトップランナーをはじめ、目標どおりの記録を達成したランナーたちは、やはり、自分自身に合った計画的なトレーニングを積めていた点は間違いなく、何よりも自身の調子をしっかりと東京マラソン当日に合わせていました。

特に、日本新記録を達成した設楽選手は40k走を実施せず、ハーフ以下のレースを毎週のように走って調整したようです。この話しだけを聞くと、楽して記録を達成したかのように感じますが、逆に強豪選手の集まるハーフ以下の大会で調整をしていくのは、ある意味マラソン以上にレースでのプレッシャーが強く、メンタル面の方が先につぶれてしまいます。

つまり、それだけ自分自身を追い込んだレースで調整してきた設楽選手と、単に40k走を何本も走って調整してきたランナーとの比較は簡単にできません。もちろん、設楽選手は事実として東京マラソンで日本新記録を達成したので、見事な調整方法だったとしか言いようがありません。

一方、良いコンディション下のレースでも、計画どおりのトレーニングを積めていないランナーは、やはり失速していました。逆に、マラソンは良いトレーニングを積めても、当日のコンディションに大きく左右される競技なので、コンディションが悪ければ、記録は狙えません。

もちろん、良いトレーニングを積めていない選手は、良いコンディションになっても走れません。この点がマラソンの厳しさと難しさだと思います。

今年の東京マラソンは、様々な視点から考えさせられる素晴らしい大会でした。

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