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2015-05

期分け・8

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【期分け・8】今回からは、前回記載した3つの目的についてもう少し掘り下げていきます。

◆目的1).ウォーミングアップの方法を身につける。

日々のランニングを含め、各種大会に出場する際は、どんなランナーでも必ず実施するのが、ウォーミングアップです。具体的な内容については、体操やストレッチ、軽いジョギング、更にはウィンドスプリント(流し)等、既に実践していることと思います。

目的についても、心拍数を上げることで体温も上げる。筋肉をほぐして関節の可動域を広げる。その結果、怪我や故障を防止する等々、既に常識的なことですね。

ではなぜ、今更ながらウォーミングアップの方法なのでしょうか?

実は、マラソンと10kの決定的な違いは、スタートからのスピード(ペース)です。そのため、走る距離に応じてウォーミングアップも違ってくるのですが、多くの市民ランナーの方は、どの大会に参加しても、どの距離を走っても、必ず同じパターンのウォーミングアップしか実施しないケースが多いと感じます。

具体的には、マラソンなのにスタート1時間以上前からジョギングを実施したり、逆に10k以下の短い距離を走るにも関わらず、ストレッチと体操しか実施しない方、等々…。実は、目標の記録を達成できない理由の大きな要因のひとつに、このウォーミングアップにあると、感じてしまうケースが実に多いのです。

ウォーミングアップの簡単な考え方についてですが、レースの距離が長くなるほど、スピードを落として走ります。逆にレースの距離が短くなるほど、最初からスピードを出して走ります。つまり、レースの距離が長くなる場合は軽めのウォーミングアップ。逆にレースの距離が短くなる場合は、入念にウォーミングアップを実施する必要があります。

したがって、マラソンの場合はウォーミングアップすら必要ない場合もあります。実際に私が指導している選手に対しては、体力を温存する意味でもウォーミングアップを実施しないようすすめています。

逆に、10k以下のレースでは、スピード練習のような激しいウォーミングアップをさせるケースもあります。このレースの距離に応じたサジ加減を実践で学べるのが、この10k以下のレースでもあるのです。

期分け・7

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【期分け・7】前回は、気温が高くなってくるこれからの季節は、実業団選手や学生選手たちもハーフマラソンやマラソンよりトラックの5千mや1万mを積極的に走る話しをしました。

もちろん市民ランナーの方々も、一流ランナーたちが実践していることを少しでも取り入れていくことは大切です。ところが、市民ランナーの方がそもそも慣れていないトラックで1万mを走ることは簡単なことではないと想像できますが、いかがでしょうか。

しかし、各種ロードレースにおいては、積極的にハーフマラソンやマラソンにエントリーしています。そこで、少し視点を変えて、同じ大会に「10kの部」があるならそれを走ることは誰でも簡単にできます。

中には、同じ参加料金を支払って、わざわざ短い距離を選択することはもったいないと、感じる方も多いと思いますが、是非とも10k以下の部にエントリーしてほしいですね。

さて、前置きが長くなりましたが、この時期に10k以下のロードレースに出場する目的は次の3つです。

◆目的1).ウォーミングアップの方法を身につける。◆目的2).スタート直後から積極的にスピードを出していく感覚を身につける。◆目的3).相手との競り合いを通じて粘り強さを身につける。

至極当然のことながら、大会を走る目的はそれぞれが決めることであり、様々な視点があってしかるべきです。しかし、上記3つにあげた点については、意外と市民ランナーの方々が見落としている点であると感じます。

期分け・6

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【期分け・6】前回、スピード養成期は積極的に出場してほしいレースとして次の3つをあげました。ひとつ目は「10k以下のロードレース」、ふたつ目は「ひと区間が5k前後の駅伝」。そして、みっつ目が「トラックでの競技会」です。

今回からそれぞれの特徴をもう少し掘り下げていきます。はじめに、「10k以下のロードレース」についてです。

既に何度も記載しておりますが、特にランニングブーム後に走りはじめた市民ランナーの多くは、最初からハーフマラソンかマラソンを走ります。そして、それ以降も年間を通じてハーフマラソンかマラソンしか走らない方が多いと感じます。

その理由として、単にハーフマラソンの大会が増えた点は事実であり、逆にマラソンブームを定着された大きな要因のひとつでもありますが、少しでも目標のマラソンに近づけたいとの思いが大きな理由のひとつと思います。

さて、ここで「スピード養成期」のハーフマラソンを考えるとき、距離がマラソンの半分なので、最初からトップスピード走れるでしょうか。実は、トップランナーである実業団や学生ランナーたちでも5月から6月に開催されるハーフマラソンにおいてトップスピードを維持した走りをすることは難しいと思います。

その理由は様々ですが、大きな理由のひとつとして、これから夏に向けて気温や湿度がどんどん上昇していく季節だからです。そのため、ロードで実施されるハーフマラソンの場合、10kから15k以降はかなり苦しみ、ラストはマラソンのようになるケースも多々あります。そのため、この時期は積極的にトラックで1万mを走ったりしますが、それでも暑さで苦しい走りになっています。また、この時期のトラックで実施される1万mは、夕方からスタートさせるナイター陸上が多く、その理由もそのためなのです。

このようにオリンピックや箱根駅伝を目指している一流選手たちでも、10k以上の長距離を走りきるには厳しい季節です。したがって、一般の市民ランナーの方々がハーフマラソンで自己記録更新を目指すことは、いかに難しいことであるかは想像できます。まずは、この事実をしっかりと把握しておくことは大切です。

菅平合宿

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【菅平合宿】GWを活用し、5月3日から5月5日の日程で、春季合宿を実施しました。場所は、夏合宿でお世話になっている長野県菅平高原です。

今回の合宿は、期分け的に言うと「スピード養成期」なので、トラックでのトレーニングに終始する内容としました。

また、都内では既に気温も20度をこえる日も多くなり、走り込むには厳しいコンディションになってきましたが、菅平高原は日中も涼しく、走り込むには絶好のコンディションとなりました。

具体的な合宿の実施内容は次のとおりです。

■5月3日午後:3000m×3本+1000m。■5月4日午前:16000mペース走、午後:200m×20本。■5月5日午前:3000m+2000m+1000m。

以上の内容で、全てのトレーニングをトラックにおいて実施しましたが、トレーニングを実施したトラックの標高も1300mあり、苦しさを訴える参加者もいました。

さて、今回の合宿が直ちに自己記録へ結びつくとは言えませんが、日々のトレーニングとは違う苦しさや辛さを体感できたことは、合宿の目的を十分に達成したと言えます。

この後、各種ロードレースやトラックでの記録会にエントリーしている方も多く、今回の苦しさや辛さを思い出し、粘り強い走りを期待しております。

そして、8月から再びこの菅平高原において、夏季合宿を予定しております。もちろん、今度の合宿は秋のマラソンに向けての走り込みとなり、ロードやクロカンでのトレーニングとなります。

皆様方の快走を心より祈念いたします。

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