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2016-10

マラソンに向けて・2

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【マラソンに向けて・2】今回からマラソンを攻略していくためのトレーニングについて考えていきますが、これまでと少し違う角度から見ていきたいと思います。

具体的には、スピード(走行速度)の違いからマラソントレーニングを考えていきます。まずは、有酸素運動域と無酸素運動域の視点からマラソントレーニングを整理していきます。

一般的には、ランニングスピードが遅いと余裕があり、会話もできます。しかし、徐々にスピードを上げていくと余裕もなくなり、心拍数も上がって呼吸もあらくなっていきます。そして、スピードの限界点に達してくると、心拍数も頭打ちになってきて、今度は逆に失速していきます。

これは、長距離走を経験したことのある人なら誰もが体験していることです。同時に、このスピードの限界点を引き上げていくのが、マラソントレーニングの目的でもあります。

それでは、上記したことをスピードの違いから3つのゾーンに分類して考えていきます。まずは、スピードの遅い方からAゾーン、Bゾーン、Cゾーンとします。

Aゾーンはとてもゆっくりしたスピードで走っているゾーンで、乳酸がほとんど発生しないスピードのため、いつまでも走っていられる体感です。当然のことながらこのAゾーンは有酸素運動域に相当します。専門的には「酸素摂取量>酸素消費量」とも言えます。

そして、このAゾーンに該当する代表的なトレーニングとしては「LSD」があげられます。また、このトレーニングについては、ある一定の走力に到達した熟練ランナーに対する効果を否定的に見る指導者もいますが、私自身はマラソンにとって重要なトレーニングと考えます。

中でも初心者や走歴の浅いランナーには最も効果的なトレーニングのひとつになります。つまり、有酸素運動に適した身体をつくっていく上においては最適なトレーニングであり、熟練ランナーにとってもマラソンを見据えた最初の土台つくりには欠かせないトレーニングであると考えます。

マラソンに向けて

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【マラソンに向けて】今年も実りの秋になり、いよいよ本格的なマラソンシーズンに突入しました。同時に、マラソンに向けた練習会が全国各地で多く開催されています。かくいう私も地元で富津合同マラソン練習会を主宰しております。

そして、ここでメインとなるトレーニングは「距離走」や「ペース走」と、言われているものです。具体的には「予め設定した距離を一定の設定ペースで走る」トレーニングを指します。これらのトレーニングについては、このブログでも既に何度も取り上げてきた内容です。

また、上記した富津合同マラソン練習会を立ち上げてから既に10年以上の歳月を積み重ねてきました。そしてこの間、多くの方々に参加頂いたのと同時に、多くの参加者がマラソンで自己記録更新を達成してきました。

もちろん、参加頂いた方々の努力による結果ですが、特にマラソンを目指すための練習会は、地道に継続していくことの重要性も噛みしめているところです。

そこで、マラソンに向けた「距離走」や「ペース走」について、もう一度考えながらマラソンを攻略していくヒントを見つけていきたいと思います。

また、これまでは適正な距離や設定ペースを軸にして考えていくことが多かったのですが、少し視点を変えながら攻略していくヒントを探していければと思います。

まずは、有酸素運動と無酸素運動の関係からマラソントレーニングを考えていきます。

強化合宿

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【強化合宿】先日の10月8日(土)からの3連休で、千葉県富津市富津公園において盲人マラソン強化合宿を実施しました。今回は久々に強化指定選手全員が顔を揃える合宿となりました。

合宿の具体的な実施内容は、12月のマラソンに向けた走り込みがメインとなります。また、初日は「リオパラ報告」と題して、代表選手のみで実施したリオパラ強化合宿の詳細やリオ入りしてからの具体的な調整ポイント。更には、マラソン当日の具体的な戦術等を報告し、メダル獲得に向けたプロセスの共有をしました。

2日目の午後は、初めての試みとして「ヨガ」を実施しました。もちろん、専門の講師にお願いし、盲人選手を対象にした内容です。実は、以前から強化合宿においては、身体の柔軟性を測定したり、体幹部分を鍛えるトレーニングを実施したりと、ランニング以外のトレーニングも取り入れてきました。

ところが、マラソンの強化合宿では1日に50k以上は楽に走るので、ランニング以外のトレーニングを取り入れたり、指導を受けても、うまく選手たちに浸透して行かないのが現状でもありました。

また、リオでの長期遠征中、唾液から選手の疲労度を確認する測定を毎日継続していた中で、選手のストレスが想像以上に高いことも判明しました。幸い、男女ともメダル獲得を達成することができましたが、今後の対応策を議論している中で、「ヨガを取り入れてみたら?」と、なった次第です。

もちろん、初めての試みだったので、今後どのようにしてくかの判断はこれからになりますが、今後も新しいことは少しずつ取り入れていこうと考えています。

さて、2020東京に向け、強化の柱となるのは「チーム力の向上」です。これは、これまでと変わりません。今回のリオも選手とガイド、スタッフの16名全員が一丸となって世界に挑んだ結果がメダル獲得につながった訳で、決して個人プレーによる成果ではありません。

マラソンや陸上競技は得てして個人競技と見られますが、それはある意味違います。実は、日々のトレーニングや強化合宿を継続していったり、実際のマラソン大会で記録を目指していく時、個々の力だけでは限界があります。そのため、様々な方々の支援と協力が不可欠になり、それが目標を達成できるか否かの重要なカギとなります。

今回の強化合宿では、この点を全員で再確認することができました。あらためて、「チーム力」で2020東京に挑みます!

2020東京へ!

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【2020東京へ!】リオデジャネイロパラリンピックが閉幕し、選手並びにスタッフ全員が無事に帰国しました。あらためてご支援頂いた皆様方へ厚く御礼申し上げます。

さて、帰国後はお世話になった方々への挨拶まわりや報告会、更には各種表彰や取材等々が目白押しとなります。そのため、リオでの反省や振り返り、場合によっては日々のトレーニングすら満足にできない状況に陥っている選手も意外に多いと思いますが、いかがでしょうか。

大きな目標を達成した直後と言うこともあるので、しばらくは良い休養や気分転換にもなるかもしれません。しかし、そろそろ気持ちを「2020東京」に切り替えるタイミングでもあります。

同時に、トレーニングを再開したこのタイミングで大きな怪我や故障に陥ってしまう選手が多いのも事実です。そして、気持ちが少し緩んでいるこのタイミングでの怪我や故障は意外と長引き、最悪の場合はそのまま4年後に間に合わないケースもあったりします。

特に、メダルを獲得した選手に対しては、次に出場する試合への期待度が相当高くなります。それだけに準備不足で試合に挑むと、単なる怪我や故障だけでなく、精神的にも大きなダメージを残す結果にもなります。

明らかにトレーニングや調整が不足していると自覚している選手は特に注意です。必ずコーチにもよく相談し、無理して目先の試合等に出場せず、焦らずじっくりと調整してほしいと思います。

「2020東京」で本当の主役になるためには、今のタイミングが一番大切と考えます。

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