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2016-12

年末年始

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【年末年始】2016年も残り数日となりました。同時に、毎年恒例の年末年始です。そして、これまた毎年恒例のことですが、市民ランナーの皆様方にとっては貴重な走り込みができる期間でもあります。

既に何度も年末年始の走り込みについては取り上げてきました。特に、1月下旬から3月上旬に開催されるマラソンにエントリーしている方々にとっては、集中的な走り込みを実施できる貴重な連休となります。

是非ともこの貴重な連休を有効活用してほしいと思います。

一方で、年末年始は各種駅伝大会のテレビ中継が続き、テレビの前から一歩も動けない状況に陥ってしまう方も多いのではないでしょうか。12月30日は「2016富士山女子駅伝」、1月1日は「ニューイヤー駅伝」。そして、1月2日と3日は「箱根駅伝」と、目の離せない駅伝大会が続きます。

特に、今度の年末年始は例年より短めになっている方が多く、テレビで駅伝観戦をしていた為、「予定していた走り込みが出来なかった」なんてことは是非とも避けてほしいと思います。

かくいう私も例年同様、12月29日と31日は千葉県富津公園においてマラソン練習会を開催します。

それでは良いお年をお迎え下さい!

第47回防府読売マラソン

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【第47回防府読売マラソン】12月18日、山口県防府市において伝統の防府読売マラソン大会が開催されました。また、今大会から「日本視覚障がい女子マラソン日本選手権(IPC登録者)」も同時開催して頂くことになりました。まずは、ご尽力頂いた大会関係の皆様方に厚く御礼申し上げます。

当日の天候は快晴、懸念されていた風もほとんどなく、絶好のコンディションとなりました。日本選手権を兼ねた女子IPC登録者は7名、男子IPC登録者は11名。合計18名の選手が12時3分にスタートしました。男女の上位成績は次の通りです。

■TPC女子の部:優勝/藤井由美子(T12)/3時間17分52秒=自己新記録。2位/安部直美(T11)/3時間18分30秒=自己新記録。3位/青木洋子(T12)/3時間20分23秒=自己新記録。※カッコ内はクラス。

■IPC男子の部:優勝/熊谷豊(T12)/2時間31分25秒=自己新記録。2位/高井俊治(T13)/2時間34分1秒=自己新記録。3位/谷口真大(T11)/2時間39分4秒=自己新記録。※カッコ内はクラス。

男女とも上位3位までに入賞した選手は、全員が自己新記録を達成しました。また、日本選手権を兼ねたIPC女子の部は、上位3位までにリオパラ代表選手が1人も入賞できず、逆に女子選手の底上げが成果として見えてきたことになりました。

9月のリオパラ帰国後、ここまで3回の強化合宿を実施し、今月も年末合宿を実施します。このように、積極的に強化合宿を重ねた成果がようやく記録となって表れてくるようになってきました。同時に、リオパラで大活躍した男女6名の代表選手たちの「魂」が、いつも一緒に切磋琢磨してきた他の強化指定選手たちにも浸透し、チーム力が格段にアップしてきたとも言えます。

さて、リオパラで銀メダルを獲得した道下美里選手ですが、今大会でも期待どおりに40kを2時間46分2秒と、世界記録(2時間58分23秒)の大幅更新を狙える通過でしたが、41kのアクシデントで最下位に沈みました。しかし、リオパラ後も順調に成長していることは十分に確認することができました。

同様に、先日の12月4日に開催された福岡国際マラソン選手権大会に出場したリオパラ5位入賞の和田伸也選手(T11)も世界記録にあと12秒と迫る、2時間32分11秒の大記録を達成しております。

2020東京に向け、チームジャパンとして戦略的に強化し、一層の精進をしていく所存です。

皆様方の絶大なるご声援をお願い申し上げます。

マラソンに向けて・9

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【マラソンに向けて・9】前回のA1ゾーンから走行スピードが上がり、B1ゾーンに入ってくると、脂肪の燃焼だけで必要なエネルギーを生成することが難しくなっていきます。

つまり、脂肪の燃焼と並行してグリコーゲンを消費していくスピードに上がっていきます。そして、更に走行スピードが上がるC1ゾーンでは、ほとんどグリコーゲンだけに頼って走るゾーンと言われています。(例としては短距離走に該当する)

また、前回説明したとおり、体内におけるグリコーゲンの貯蔵量には限界があるので、B1ゾーン以上のスピードで走る限りは、スピードと距離に応じた限界点が存在することになります。

以上の点を踏まえてマラソンのスピードに置き換えてみると、A1ゾーンではある意味スピードが遅過ぎて、マラソンの目標タイムを達成することは難しいと言えます。逆にC1ゾーンのスピードを維持したままマラソンを完走することは、ほぼ不可能に近いと言えます。

したがって、記録を目指すマラソンの場合、必然的にB1ゾーンのスピードで走ることになります。ところが、B1ゾーンのスピードで走っていてもグリコーゲンの貯蔵量が少なかったり、C1ゾーンに近いグリコーゲンを大量に消費するスピードで走ったりすると、グリコーゲンが途中で枯渇し、失速することになります。

そして、酸素負債の話と同様、ゴール地点で限界点に達成するのが理想のペースと言えますが、グリコーゲンの貯蔵量は個人差や直前の食事による影響が大きいと言われており、それを自分自身で正確に把握することすら難しいとも言われています。

そのため、体内でおこっているエネルギー消費については、自分自身の身体でありながら自分の感覚で把握することも難しいが故に、余裕があったように見えても突然失速したりすると言われています。

この点については、私自身の経験に照らし合わせてもその通りであり、前半から中盤にかけて余裕のある選手が突然失速し、更に棄権してしまうケースもたくさん見てきました。同時に、後半の失速は体内のエネルギーに関する点が大きな原因であることは想像できますが、その対応策も簡単なことではないと言えます。

マラソンに向けて・8

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【マラソンに向けて・8】今回から再び話を戻し、「マラソンに向けて・5」の続きになります。

走行スピードに応じて遅い方からAゾーン、Bゾーン、Cゾーンと分けて考えてきました。ところが、走行スピードがCゾーンに達していないにも関わらず失速するケースがあり、この点を考えていくには、単に有酸素運動域と無酸素運動域の話だけでは説明できなくなってきました。

そこで、今回からエネルギーの視点からも考えていきます。

既にご存知のとおり、人が運動するために必要なエネルギーは、「グリコーゲンの消費」と「脂肪の燃焼」でまかなわえていると言います。具体的には瞬発力を必要とするような大きな力を発揮する際はグリコーゲンの消費。逆に少ない力を持続的に必要とする場合は脂肪の燃焼によりエネルギーを生成すると言われています。

また、グリコーゲンの貯蔵量には限りがあり、逆に脂肪はマラソン程度の運動時間なら事実上問題なくまかなえると言います。まずはこのことを前提に有酸素運動域と無酸素運動域と同様、スピードの違いから3つのゾーンに分類します。

スピードの遅い方からA1ゾーン、B1ゾーン、C1ゾーンと3つに分類します。更に同様にそれぞれのゾーンについて考えていきます。

まずは、最もスピードの遅いゾーンに該当するA1ゾーンについてです。これはAゾーンと同じく徒歩からはじまり、ゆっくりとしたジョギングに相当するスピードで、脂肪の燃焼だけでまかなうことができます。

ここで少し注釈を入れておきますが、グリコーゲンは化学燃料、脂肪は炭火に例えるとわかりやすく、脂肪を燃焼させるたには着火剤のようなものが必要です。したがって、運動直後には一時的にグリコーゲンが消費され、この着火剤の役目をします。

そのため、脂肪が燃焼をはじめるのに一定時間が必要なのは、このためとも言われています。

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