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2016-09

パラリンピック・6

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【パラリンピック・6】リオ・パラリンピックも閉幕しましたが、今回は視覚障害クラスの中長距離種目の結果を振り返っておきたいと思います。特に、弱視クラスの男子1500mは、オリンピックの男子1500mより速いタイムだったことは既に大きく報道されておりますが、他の種目についても相当なレベルに到達しております。

◆T11(全盲・伴走有)男子1500m:1位/ケニア/4分3秒25、2位/ブラジル/4分3秒85、3位/トルコ/4分5秒42。◆T11(全盲・伴走有)男子5000m:1位/ケニア/15分16秒11、2位/ブラジル/15分17秒55、3位/ケニア/15分22秒96。

◆T11(全盲・伴走有)女子1500m:1位/中国/4分38秒92、2位/エチオピア/4分48秒49、3位/コロンビア/4分49秒33。

◆T13(弱視・伴走無)男子1500m:1位/アルジェリア/3分48秒29、2位/エチオピア/3分48秒49、3位/ケニア/3分49秒59。◆T13(弱視・伴走無)男子5000m:1位/ケニア/14分17秒32、2位/モロッコ/14分21秒04、3位/チュニジア/14分33秒33。

◆T13(弱視・伴走無)女子1500m:1位/チュニジア/4分21秒45、2位/チュニジア/4分30秒52、3位/スペイン/4分39秒99。

上記した以外に我々がメダルを獲得した男女のマラソンが実施されました。

正直言って、トラック種目においては、もはや強化の域をこえており、一般の速いランナーをもってしてもメダルを獲得できるか否かのレベルに到達しているのが現状です。もちろん、単に記録としては、T11クラスの男子1500mは既に4分を突破しています。同様に、T13クラスの男子5000mも既に14分を突破しています。

つまり、日本人がメダルを目指して戦える種目(競技)はある意味、オリンピック以上に厳しい状況に追い込まれていると言えます。その中においても、我々のマラソンは世界と何とか戦える貴重な種目であり、東京に向け日本をけん引していく種目でもあります。

あらためて、今回のリオでの結果をしっかりと分析し、2020東京に向けて一層の強化を継続していきます。

皆様方の絶大なるご声援をお願い申し上げます。

パラリンピック・5

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【パラリンピック・5】9月18日、リオパラリンピック最終日に視覚障害者マラソンが実施されました。9月4日に全員が現地入りしてから現地でじっくり調整し、万全を期してのスタートです。

当時のコンディションは快晴、スタート時間の9時の気温は手元で既に30度、スタート後10時過ぎには手元で35度まで上昇する厳しいコンディションとなりましたが、それも想定内でした。

また、事前のチームミーティングでも、出走6名の選手と8名のガイドには「前半抑えて、35kから勝負」と指示しており、そのような調整を十分に積んできたので暑さへの不安はありません。

男子の結果は、岡村選手が銅メダル、堀越選手が4位入賞、和田選手が5位入賞と、目標のメダル獲得と全員入賞を達成です。女子の結果は、道下選手が銀メダル、近藤選手が5位入賞です。(残念ながら西島選手は脱水症状のため、32k過ぎにリタイヤ。)

我々チームジャパンとしては、2個のメダル獲得となり、目標を達成することができました。

前回のロンドンパラリンピックでは、男子のみの実施でしたが、4位、5位、7位と3選手全員が入賞したものの、メダルへはあと一歩でした。そして、その4位が岡村選手でした。ここまでの4年間は岡村選手を軸にチームジャパンとして、「メダル獲得」を目標に全員で走りこんできました。

今回の結果は、「チーム力」の成果です。

もちろん、2020東京に向け、更に上を目指し、チームジャパンとして全員で精進していきます。

ここまでたくさんの方々からご支援ご協力を賜りました。あらためて厚く御礼申し上げます。そして、2020東京に向け、引き続きご指導ご支援をお願い申し上げます。

ありがとうございました。

パラリンピック・4

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【パラリンピック・4】9月18日(日)のマラソンに向け、最後のポイント練習も無事に終了しました。どの選手も伴走者も順調です。

また、この間、全盲クラス(T11)の和田選手がトラック種目の5000mと1500mに出場し、どちらも6位入賞を果たしました。その和田選手は前回のロンドンパラリンピックでは、5000mで銅メダルを獲得した世界屈指のランナーです。

ところが、世界のレベルアップは和田選手の成長を上回る勢いがあり、残念ながらトラック種目での2大会連続メダル獲得を達成することはできませんでした。しかし、1500mでは予選から日本新記録をマークし、見事に決勝進出を果たしました。特に、全盲クラスの1500mは伴走者と一緒に走る都合から決勝進出は、たったの6名となります。

1500mで世界のベスト6入りを果たした走力は見事としか言いようがありません。その決勝では「順位より記録を狙う」と、スタートしましたが、その言葉どおりに予選でマークした日本記録を更に更新する「4分15秒62」の日本新記録で6位入賞。

オリンピックでも日本人選手が、1500mの中距離種目において決勝進出を果たした実績は記憶にありません。それだけに価値のある決勝進出だったと断言することができます。そんな和田選手も18日のマラソンを走ります。

昨夜、盲人マラソンチームとして全体ミーティングを実施しました。特に、当日のレースについて細かい打ち合わせを行い、全員でメダル獲得と全員入賞を目標に戦うことを確認しました。

リオは夏に向かっており、日中の気温が30度をこえる日が多くなりました。当日の気温予想も30度以上となっております。もちろん、日本チームとしては、暑さ対策を含めた走り込みを実施してきたので、全く問題ありません。

最後まで「風邪に注意」し、しっかりと調整していきます!

パラリンピック・3

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【パラリンピック・3】ブラジル・リオへ渡航し、1週間以上の滞在となりました。この間、リオパラリンピック開会式も盛大に開催され、いよいよ競技がはじまりました。

さて、盲人マラソン日本代表チームは、9月4日に全員が無事にリオ入りし、順調に調整を進めているところですが、入村当初は飛行機による長期フライトや慣れない選手村生活等による疲労や緊張感から、誰もが自身の正確な体調や調子をつかめない様子でした。

今回もリオ入りし、最初の数日はポイント練習を実施してもイメージどおりに身体が動かないことに不安を訴える選手もいました。しかし、少しずつ時差にも身体が順応し、選手村内での生活環境にも慣れてくると、今度は逆に調子が上がっていきます。

もちろん、この調子が上がってくるタイミングは個々に違うので、その個々の見極めをしつつ最後の1週間の調整メニューを熟慮していきます。まさにこれからが、勝負のカギを握る重要期間となります。

5月から長野県菅平高原や千葉県富津公園、北海道北見市常呂町で積み重ねてきた強化合宿の成果を発揮できるか否かも、まさにこれからの1週間で決まります。

そして、調整の基本は「迷ったら休養」です。

更に「風邪に注意」です。

この2点を念頭に最後の調整をしっかりとサポートしていきます!

パラリンピック・2

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【パラリンピック・2】8月30日、全盲の和田選手、ガイド2名の計4名で成田空港からリオへ出発し、現地時間の8月31日午前8時前にリオへ到着しました。長いフライトでしたが、体調を崩すことなく無事に現地入りできたことは何よりです。

空港から選手村まではバスでの移動でしたが、道路もきれいに整備されており、大きな渋滞もなく選手村へ到着しました。また、選手村での各種手続きも驚くほどスムーズで、これまで経験したパラリンピックの中では最もストレスを感じませんでした。

早速、選手村で昼食をとりましたが、メニューや味も全く問題ありません。そして何より、我々が居住している棟の隣が食堂なので助かります。

夕方から選手村内で軽いジョギングをしましたが、最も広くコースを取って走ると、1周が約3kの周回となります。毎回そうですが、オリンピック・パラリンピックの選手村の大きさに驚きます。

翌日はトレーニングトラックにシャトルバスを利用して移動し、和田選手は移動の疲労と時差を解消するためのメニューを実施しました。その際の道路状況も大きな問題もなく、本当にスムーズに移動することができました。

現地時間の9月4日に後発の選手とガイドがリオへ到着します。これから約3週間の選手村生活がはじまりますが、選手やガイドはもちろん、スタッフも体調を崩すことなく、まずは健康第一でいきます。

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