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2018-10

調整期

【調整期】早いもので今年も残り2ヵ月となりました。また、駅伝・マラソンシーズン真只中となり、週末ごとにテレビ中継があります。そして、毎年のことながら嫌でもモチベーションが高まってくる時期です。

既にマラソンを走った方も多いと思いますが、一方で目標のマラソンに向けて調整期に入る方も多いと思います。調整のポイントは何と言っても「休養」です。しかし、頭で理解していても毎日走っている人が、走る距離を抑えていくことは意外と難しいものです。

それは、モチベーションが高まってくると同時に、今度は不安が頭の中を支配してくるからです。どんなレベルのランナーでも目標のマラソンが近づいてくると、「スタミナがもたないのでは?」とか「スピードが足りないのでは?」と、テレビ観戦や仲間たちの走りを見る事で、逆に焦りや不安が生じます。

特に、調整の一環としてハーフマラソンを走る方は要注意です。距離はマラソンの半分ですが、それなりに長いので、後半失速したり、最後まで身体が重く感じたりと、どんな状態で走れるかを予測してスタートするのが難しいからです。

更に、ハーフマラソンは20kをこえる距離のため、当日の天候に記録が大きく左右されます。この時期でも気温が20度を大きくこえると、練習で実施している距離走より遅い記録になったりもします。

「気温が高いから」とか「調整をしていないから」と、頭の中で理解していても、実際に悪いタイムを目の当たりにすると、どんな人でも落ち込み、動揺します。その結果、自分自身の現状を正しく判断することが難しくなります。

もちろん、逆のケースもあります。走り込みが順調に積めていると、身体が多少重く感じてもハーフマラソン程度なら自己記録を更新するケーズもあります。実は、このケースの場合、達成感を感じて気持ちが高揚するので、逆に自分自身の現状を正しく判断することが難しくなったりもします。

何れにしろ、最終調整期に入ると、多くの方が「迷い」や「不安」になっていくものです。既に何度もこのブログに書いているように、「迷ったら休養」がポイントになります。つまり、マラソンの調整は「やり過ぎ」より「足りない」程度がちょうど良いのです。

そして、最後まで風邪に注意です。

アクアラインマラソン

【アクアラインマラソン】隔年開催となっているアクアラインマラソンが10月21日に開催されました。同大会は文字通り、千葉県木更津市と神奈川県川崎市を結ぶ東京湾アクアライン(高速道路)上を走るマラソン大会です。

具体的には木更津市内からスタートし、東京湾アクアラインの木更津側にあるアクアブリッジ上を走り、途中の海ほたるを折り返してアクアラインを降りた後、再び木更津市周辺を走るマラソンコースです。

今年で4回目の開催となりましたが、スタート時の10時は風が強く、アクアブリッジ上は8m前後の強風が吹き荒れ、ランナーたちを苦しめました。その後、風は弱まってきましたが、13時から16時の気温は20度をこえる暑さとなり、ランナーたちには厳しいコンディションだったと思います。

しかし、アクアラインマラソンを走った方々に話しを伺うと、「景色が最高で、沿道の声援も素晴らしかった」と、振り返る方が多く、今回も大盛況でした。一方で、同規模の大会と比較した場合、完走率がやや低いのが特徴でもあり、難コースである点も違いありません。

今回も、私が直接関係しているランナーも多数出場しましたが、予定通りに完走できた方、悔しい結果になってしまった方、双方いました。起伏の多い難コースなだけに日頃のトレーニング実績がそのまま結果に反映されていたようにも感じました。

また、今年の夏は記録的猛暑だったこともあり、夏の走り込みが不足気味な方も意外と多かったかもしれません。更に、9月は台風などの影響で走り込みを、量から質への移行がうまくできなかった方もいたかもしれません。

しかし、今年度の本格的なマラソンシーズンもこれからなので、今回の経験を丁寧に振り返り、次のトレーニングやレースに活かしてほしいと思います。

アジアパラで

【アジアパラで】インドネシア・ジャカルタで開催されたアジアパラ競技大会は閉幕し、無事に帰国しました。まずは、たくさんのご声援を選手たちに頂き、あらためて御礼申し上げます。

日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手からは、男女6名の選手が日本代表選手として同大会に出場しました。我々は、10月3日にジャカルタ入りして現地調整し、レースは8日の女子1500m、11日の男子1500m。そして、12日の男子5000mに出場しました。

8日に実施されたT12/13クラス女子1500mに出場した松本選手は、5分17秒98の日本新・自己新をマークしましたが、残念ながらメダル獲得には届きませんでした。松本選手は専門種目外でしたが、400mにも出場し、68秒45の自己新をマーク。初の国際大会出場でしたが、臆さず力を出し切る内容でした。

さて、ジャカルタの気温は、日中は35度から37度でカラッとしていますが、日差しが強いので中長距離種目にとっては過酷なコンディションです。もちろん、日が沈んだ後も気温は30度以上あり、湿度が60%前後と今度は蒸し暑くなります。

11日の19時以降も同様の過酷なコンディションが続き、その中で男子1500mが実施されました。T11クラスには3選手が出場し、和田選手が銀メダル、唐澤選手が銅メダル、谷口選手が5位。T12/13クラスには堀越選手が出場し、銅メダルと粘りの走りで両クラスともメダルを獲得しました。

翌日の5000mも18時以降に実施されましたが、やはり32度・湿度65%(手元)と、過酷なコンディションの中、サバイバルレースとなりました。

T11クラスは、日本の3選手が前日以上の粘りを見せ、唐澤選手が金メダル、和田選手が銀メダル。そして、谷口選手も銅メダルと表彰台を独占することができました。続くT12/13クラスは、堀越選手が満を持して残り2000mからのロングスパート。一気に独走態勢に持ち込み、見事2連覇となる金メダルを獲得。

選手とガイドは、これまで蓄積してきた経験やノウハウを存分に活かしたピーキングで、しっかりと結果を残してくれました。

帰国後は、ロードでの走り込みにシフトしていき、今回の結果をマラソンに反映させていきます。目指すは2年後の東京パラですが、今年は2度目の夏を今回のアジアパラで経験できたことで、貴重な夏のデータをもうひとつ積み上げることができました。

引き続き、選手への絶大なるご声援をお願い申し上げます。

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