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2009-02

週末合宿・3

今回は久々に、「週末合宿」についてです。

ちょうどこの時期は、3月のマラソンを目標にしている方々にとっては、そろそろ調整期に入っていきます。また、4月のマラソンを目標にしている方々にとっては、最後の走り込み期となります。

同時に、夏の暑い季節と違いこの時期は気温も低く、まさに絶好のマラソンシーズンです。つまり走り込みのために暑さや不快感を避け、わざわざ朝晩の涼しい時間帯を選んだり、涼しい場所まで時間をかけて移動する必要もありません。よって、週末合宿を実施するには、最適な季節でもあるのです。※雪国の方々は逆にたいへんでしょうが・・・。

そんな中、先日の21日(土)から千葉県富津市富津公園にて1泊2日の日程で、RUNWEB合宿を実施しました。※個人的には先週から2週連続で、実は今週末も富津合宿です(汗)。

最初にそのRUNWEB合宿の具体的な実施内容を記載します。

◆RUNWEB合宿1日目/午前:40k走(走力別) or 3時間LSD(クロカン)。午後:ランニング講義 + ランニングフォームの基本動作。夜:ビデオによるランニングフォームチェック & 懇親会。◆RUNWEB合宿2日目/早朝:40分jog。午前:30k走(走力別) or 10kビルドアップ走(クロカン) or 2時間LSD(クロカン)。

・・・以上のように、暑い季節なら涼しい場所まで移動しないと難しい質の高い走り込みも、この時期なら色々な面で安全に実施することができました。そして、毎度のことですが、様々な方々との親睦を深めることができるのも週末合宿の醍醐味です。

更に夏合宿と違い、秋のマラソンを経験している方も多いので、その時の練習やレース体験等のホットで貴重な話を聴くこともできます。もちろん初対面の方でもお酒の力(?)を少し借りることで、直ぐに打解けることも可能です。実は週末合宿の中で、最も充実し勉強になるのは、この夜の懇親会かもしれません(笑)。

また、どんなに素晴らしいコーチからたくさんのアドバイスを受けたとしても、それが自分自身にとって「凄い」と、感じるようでは絵に描いた餅と同じになります。ところが、聴いたアドバイスが「これならできる」と、感じることができたなら必ず実行できるようになります。

そのためには、同じような年齢、走力、生活環境・・・の方々から聴いた成功体験こそが、ベストアドバイスとも言えるのではないでしょうか。・・・実は自分自身にとって頼りになるコーチは意外と身近にいるのかもしれませんね。

皆さんも週末合宿を積極的に取り入れ、トレーニングの幅と親睦の輪を広げていってほしいと思います。

再び世界へ・・・

先日の14日(土)から1泊2日の日程で、千葉県富津市富津公園にて日本盲人マラソン協会主催の強化合宿を実施しました。昨年の北京パラリンピック日本代表の新野選手、加治佐選手を中心に伴走者も含め13名が集まり、再び世界を目指し第一歩を踏み出しました。

さて、既にご存知のとおり、北京パラリンピックの視覚障害者マラソンは、残念ながら入賞することすらできませんでした。敗因は単純に世界のレベルアップに追いつくことができなかった・・・。と言ってしまえばそれまでですが、他にも障害の程度に応じたクラスわけの統合が影響し、特に障害の重い選手(全盲クラス)が不利になる傾向が強かったことも事実です。つまり必ずしも選手の力が不足していたとか、強化の方法が間違っていたとは言えない部分もありました。

しかし、大切なことは北京パラリンピックの結果を様々な角度から分析し、それぞれについての原因と対策を検討し、実行していくことです(当然のことですね)。もちろん既に、幾つかの対策は実施しており、先日の合宿もそのひとつなのです。更に、今月末の28日(土)からもう一度強化合宿を実施し、3月に熊本県で開催される「九州チャレンジ陸上競技選手権大会(障害者の陸上大会)」と、4月に茨城県で開催される「かすみがうらマラソン大会(盲人マラソンの部)」へ参戦します。

特に、3月の大会はトラックレースです。北京パラリンピック視覚障害者マラソン代表選手全員が1万メートルに出場します。もちろんトラックレースを走ることでスピード強化にもつながりますが、単純にそれだけが目的ではありません。

実は、ほとんどの市民ランナーの方々にも当てはまることですが、マラソンを一度経験すると、年間を通じてマラソンばかり走る方がいます。・・・いかがでしょうか?

これはこれで間違いではないのですが、マラソンばかり走っていると自分自身の身体と気持ちに対し、常に同じような苦しみと刺激ばかりを与えることになります。その結果、レース中の様々な変化に対応する能力が逆に少しずつ落ちていくケースもあります(マンネリ化)。

もう少し別の見方をすると、マラソンとトラックレースはどちらの方が苦しいでしょうか?

どちらも一長一短あるのですが、単純に苦しいと感じるのは、実はトラックレースの方なのです(詳細等については別の機会で)。つまり、トラックレースを通じてマラソンとは違う苦しさや我慢を体感し経験することは、マラソンの苦しみを克服していく上でとても重要な要素となります。その結果、マラソンの記録を短縮する大きなポイントにもなっていくのです。

そして、何より大切なことはこれまで同様、日々の地道な練習を根気強く継続し、少しずつでも確実に前進していくことです・・・。

今後とも皆様の絶大なるご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

飲んでますか!?

「飲んでますか!?」・・・いきなり凄いタイトルですが、もちろん練習中の給水です(笑)。

さて、マラソンシーズン真っ只中です。それに伴い全国各地で様々な練習会が開催されております。かくいう私もほぼ毎週末に千葉県富津市富津公園内で練習会を主宰しております(富津合同マラソン練習会)。

当然のことながら練習会は走ることが中心なのですが、様々なスタイルや方法があります。もちろんどの練習会が良いとか悪いとかの線引きは無く、参加する方々の走力や目的に沿って自由に選択し、充実した練習を継続してほしいと思います。

ところが、どの練習会でも最重要な点で共通したことがあります。・・・それは、給水です!

至極当然のことですが、どんな練習会でもこの給水を怠ると必ず練習の目的や効果を得ることは難しくなってきます。また、逆に長距離走は一人でも大丈夫と言う方でも、給水を途中でとりながら、なおかつ給水ロスを無くし一定のペースを保つのは意外と難しいものです。

特にこの時期は、夏場と違い気温が高くないので、給水を軽く見がちになります。確かに気温は低いので、夏場より走り易いのは事実です。ところが湿度も低く給水をとらずに長距離を走ることは、逆にとても危険なのです。これは実際のレースでも同じです。冬場のレースだからこそ給水ポイントでは、確実に水分補給をするようにしましょう。(専門的な話は割愛します。)

・・・と言うことで、同じ練習会でも給水を担当するスタッフの有無により、その練習成果にもかなりの違いが出てきます。同時に誰でも簡単にできそうな給水スタッフですが・・・、走っている選手に直接給水ボトルや給水コップを手渡しするのは意外と難しく・・・、失敗すると走っている選手へのダメージにも直結する・・・、責任も重大です(汗)。

もちろん富津合同マラソン練習会は、給水スタッフも充実しております。・・・いつの間にか給水王子となった大ベテランのSさん!・・・走る練習をしているのか?給水の練習をしているのか?誰にもわからなくなってきたKさん!・・・今更ながら多くの給水スタッフの方々による献身的なサポートのおかげで、充実した練習会を継続できております。あらためて感謝申し上げます。

今後も多くの方々からの給水サポートを支えにし、充実した練習会を継続していく所存であります。

トレーニング計画・10

設定ペースをマラソンの目標タイムにし、距離も8k前後とするので、ほとんどの方は無理なく実施できるのでは・・・と、前回話しました。

しかし、実際にペース走を実施してみると、余裕があるためかほとんどの方は最初の1k通過がかなり速くなり、慌ててペースを落とすパターンを多く見かけます。ところが今度は逆にペースを落とし過ぎてペースの起伏が大きくなり、なかなか同じペースをキープできません。そして、ついには自らの揺さ振りで自らが力尽きてしまう・・・(涙)。

いかがでしょうか?そんな経験をされた方はいませんか?もちろん私もかつては、そのような経験を何度も繰り返しました。

ここで再度確認しますが、ペース走の最大の目的は、ある程度余裕を持ったペースで走れる限界値(AT値)を引き上げることです(「トレーニング計画・8」を参照下さい)。同時に、自分自身がどんなペースで走っているかのペース感覚を身に付けることも重要な目的となります。そのためにも出足の1kは、特に注意が必要であり、ゆっくりめの感覚で通過するくらいがちょうど良いのです。

また逆に、ペースを一定に保とうとしているのに、それがかなり苦しいとか、3k前後で設定ペースをキープできなくなるようなケースもあります。何度か実施し設定ペースを維持できない場合は、マラソンの目標タイムが自分自身にとって速過ぎることが考えられます。この場合、単にペース走の設定タイムを落とすのでなく、マラソンの目標タイムから再設定をし、そこからペース走の設定タイムをもう一度導き出すようにしましょう(「トレーニング計画・9」を参照下さい)。このようにして何度か繰り返していくと、設定ペースに対する余裕度が増しペース感覚も身に付いていきます。そこで更なるレベルアップを目指すのですが・・・。

では、ペース走の設定ペースをアップするのか?あるいは、ペース走の走行距離をのばすのか?

とても難しい選択になりますね。しかし、結論から言うとどちらも一長一短あるのですが、水曜日のペース走に限って言えば、設定ペースをアップしていきましょう。但し、この時の注意点として、一気に上げ過ぎないことです。具体的には1kあたり5秒から10秒程度の間で調整するようにします。

実は、余裕があるからと言って一気に設定タイムをアップすると、今度は自身の10kのベストタイムにどんどん近づいていきます。つまり、ペース走のつもりがいつの間にか「タイムトライアル(全力)」に移行し、練習の目的や練習の流れが当初の計画から大きく逸脱していきます。その結果、練習の量や強度に見合った成果を出せなくなっていきます。また、そのような悪い流れになっている市民ランナーの方が多いのも事実です。

この点をしっかりと再確認し、設定タイムを上げ過ぎないように注意しましょう。

つづく。

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