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2009-08

EnjoyRunning・3

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EnjoyRunning:マラソン大会で完走を目指している人(7時間以内)。

前回に引き続き、「普通の歩きと早歩きを交互に繰り返すウォーキング」の話です。

はじめに、マラソン大会で完走を目指すのにウォーキング?・・・と、疑問に感じた人も多いのではと思います。実は、これには訳があります。

はじめてランニングに挑戦する人の中には、適度な運動習慣や経験のある人と、無い人とが必ずいます。特に、運動習慣の無い人の場合、傾向的に体重の重たい人が多い・・・。そして、そんな人が、いきなりランニングをはじめると、ほぼ間違いなく膝を痛めます。しかも、はじめたその日から・・・。これでは、どんなに意欲があったとしても、嫌になり継続できません。

そんなことを防止するためにも、まずはウォーキングからはじめるのです。具体的には、最初の10分間を普通に歩き、次の5分間を早歩きし、それを1セットとします。そして、それを2セット、つまり30分間動き続けることからはじめます。※ウォーキング前後の体操やストレッチ等の話は割愛していますが、各自で10分程度、膝や足首周辺の関節や筋肉を中心に実施するようにしましょう。

そして、次の階段として、10分間普通歩きと5分間早歩きのセットを3セット以上連続で実施することを目標にし、60分間動き続けることを目指します。もちろん、今日2セットできたので、明日は3セット・・・と言うように、一気に負荷を上げていくことは膝を痛める原因ともなりますので、ご法度です。最短でも1ヵ月から2ヵ月程度の時間をかけ、少しずつ時間をのばしていくようにしましょう。

60分間連続で動き続けられるようになったら、更にウォーキング時間を・・・。と考えますが、時間はそのまま60分間とし、その強度を上げていくようにします。具体的には、早歩きの時間を増やしていきます。まずは、10分間の普通歩きを9分間に短縮し、早歩きを6分間にのばします。このように、1セット15分間の中で、早歩きの時間を少しずつ長くしながら強度をあげていくのです。

実はこれについても、60分間動き続けることを目指したときと同じで、一気に早歩きの時間を増やさないように注意しましょう。やはり、1ヵ月から2ヵ月程度の時間をかけ、少しずつ早歩きの時間を長くしていき、最終的には60分連続の早歩きを目標にします。もちろんその頃には、ランニングに適した体型へと変化していくはずです・・・。

マラソンは、土台(基礎体力)となる部分が大切です。マラソン大会での完走を目指す人も最終的には、このようにウォーキングで鍛えた土台がしっかりと構築されているかどうかが、大きなカギとなってきます。※怪我や故障防止にもなります。

まずは、焦らずじっくりとウォーキングを継続し、完走を目指すために必要な土台(基礎体力)を、しっかりと構築していきましょう。

EnjoyRunning・2

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EnjoyRunning:マラソン大会で完走を目指している人(7時間以内)。

第1回目の前回は、大会エントリーの話をしました。そして、今回からはいよいよ大会に向けたトレーニングの話に入っていきます・・・。

マラソンブームの引き金ともなった「東京マラソン」のテレビ中継を観戦し、はじめてマラソンを完走してみたいと思った人は多いと思います。また、自分自身の健康を意識してランニングをはじめる人も多いことでしょう。

と、誰でも手軽にはじめられる点が、ランニングの最も魅力的な部分であり、現在のランニングブームを支えている大きな要因であることは間違いありません。特に、はじめてマラソンに挑戦する人の中でも、純粋に完走だけを目標にしている人は、逆にその魅力により強く引かれていると感じますが、いかがでしょうか?

では、ランニング経験がほとんど無く、単に完走のみを目標にしているレベルの人が、日々のトレーニングの中で最初から長時間のジョギングやスピードをあげたランニング等は、やはり必要なのでしょうか?

実は、ランニング経験の無い人や健康志向の強い人ほど、最初から一気に走り出す傾向が強いと感じます。ところが、その気持ちも一気にしぼみ、せっかくはじめたランニングをやめてしまう人も意外に多いとも感じます。と同時に、最初から怪我や故障をしてしまい、泣く泣く断念する人も最近多く見かけます・・・。

今更言うまでもありませんが、マラソンで最も重要な部分は、呼吸や心臓ではなく、長時間動き続けることのできる「脚(筋肉)」です。その脚つくりをするために、日々のトレーニングの中で、長時間のジョギングやスピードをあげたランニングを実施するのです。

特に、長時間動き続けることのできる脚つくりは、初心者の人であればあるほど、大切なことです。ところが、完走を目指す人の脚つくりとして、最初から長時間やスピードをあげたランニングは、故障や怪我をする大きな要因となり、逆におすすめできません。

なぜなら、ランニング経験の無い人や健康志向の強い人は、傾向的に体重の重たい人が多く、ランニング時の膝や腰への負担が大き過ぎるからです。そこで、最初はウォーキングから入ることを推奨します。

具体的には、ダラダラ歩くのでなく、早歩きです。と言いながら、これまで運動習慣の無い人にとっては、早歩きもかなりの負担となります。そこで、最初の10分間を普通どおりに歩き、次の5分間を早歩きにするのです。そして、これを1セットとし、交互に繰り返すようにすると、身体への負担もかなり軽減されます。※特に、初心者の人は体型や体力の個人差が大きいので、他人との比較を控え、自分のペースを守るようにしましょう。

次回は、更に詳しく考えていきます。

夏を走る・6

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前回、暑い季節のトレーニング方法のひとつとして、「短時間で集中したトレーニング」の話をしました。そして、その代表的なトレーニング方法として、ショートインターバルについてふれました。

一般的にショートインターバルと言えば、400m前後あたりまでの距離を指します。しかし、1本あたりの距離が、200mをこえてくると、残り100m前後から体感的にかなり苦しくなってきます。そしてその結果、力みが入り、ランニングフォームが崩れてしまう人が傾向的に多くなってきます。・・・皆さんはいかがでしょうか?

更に、この時期は日頃実施している設定タイムで本数をこなしていくことが、暑さや湿度の影響もあり、かなり難しくなります・・・。と言いながら、その日の気温や体調等を考慮し、都度設定タイムを微調整するとしても、かなりの経験やノウハウが必要不可欠となってきます。そんな理由から、後半に失速する確率が低く、ランニングフォームにも比較的意識を向けられる、200m以下のショートインターバルを推奨しました。

では、その具体的なポイントは?

実は、かつてこのブログ(※)でも、ショートインターバルについてふれています。夏に実施するショートインターバルも基本的な考え方は同じです。◆ポイント1).ショートインターバルのトータル距離は3k前後とする。◆ポイント2).設定タイムは、10kのベストタイムから1割程度速くし、それを走る距離に換算する。※「トレーニング計画・5」からを参考にして下さい。

特に、夏のショートインターバルは、日頃あまり実施しない「100m」を取り入れると、気分転換にもなり効果的です。もしも、近くに利用可能なトラックがある場合は、直線の100mをペースアップし、コーナーの100mをリカバリー(回復のためのジョギングやウォーキング)として繰り返していく方法が、わかり易くて良いでしょう。

また、適当なトラックが無い場合は、交通量の少ないロードや河川敷、公園等を利用することで解消できます。その場合の具体的な方法として、適当な直線を20秒から30秒程度の時間ペースアップし、ペースアップした時間と同じ程度の時間をリカバリーとします。そして、そのコースを往復するようにすれば、場所も時間もコンパクトにすることが可能です。

更に、10名以上の仲間が集まる練習会や、ミニ合宿を実施するような機会がある場合は、リレー形式のインターバルである、「エンドレスリレー」をおすすめします。その方法等については、別の機会にあらためて紹介するとして、リレー形式で仲間と競い合うため、苦しいインターバルも楽しく集中して走ることが可能となります。同様に、砂浜やクロカンのような起伏のある場所の確保が可能なら、トレーニング効果も更にアップすることは間違いありません。

「夏だから走りこむ」と、これまで当然と考え、何気なく実施していたトレーニングも、発想や視点をかえてみることは大切です。特に、暑さが苦手な人は、発想の転換をすることで、秋からのマラソンにも好影響が現れるかもしれませんね(笑)。

是非ともお試しを・・・。

夏を走る・5

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今年もとうとう8月に突入です。気温も湿度も更に高くなり、1年で最もランニング適さない月(?)とも言えますが、皆さんにとってはいかがでしょうか?

ところが逆に、この8月にしっかりと走り込みをしておくことは、秋からのマラソンシーズンに向け、とても有効的です。具体的な走り込みのポイントについては、既にこのブログでも何度か取り上げてきましたので、参考にしていただければと思います。

と、言いながら一方で、どうしても暑さが苦手な人や、仕事や家庭の都合で走り込みを実施する時間を、うまく作れない人が多いのも確かです。では、そんな人は、どうすれば良いのでしょうか?・・・やはり、夏に走り込めない人は、秋のマラソンもダメなのでしょうか?

実は、暑い中でのトレーニングについては、別の見方もあります。それは、「短時間で集中したトレーニングを実施する」と、言う考え方です。最近は、何かと涼しい場所や時間帯を活用した走り込みを中心にした話ばかり、目にする気がします。もちろん、私もこのブログで、そんな方法をすすめてきました。

しかし、理由や原因は別にして、暑さが苦手な人が意外と多いのも事実であり、私が指導している選手の中にもいます。そして、そんな人は、涼しい場所や時間帯を活用したとしても、思ったような走り込みができないケースも意外と多いのです。

では、暑さ(夏)が苦手な人はどうすれば良いのでしょうか?

それは、先に述べたように、「短時間で集中したトレーニングを実施する」ことを軸に置いたトレーニング内容を考えていくことが、ポイントとなります。もう少し具体的な言い方をするなら、◆1).時間を短縮する分、質を高めたトレーニング。◆2).ランニングフォームや体幹部の補強を中心にした基礎的な部分を固めるトレーニング。・・・以上のように大きく二つに集約すると、具体的なトレーニング内容が見えてきます。

特に、トレーニング内容の質を高めることは、重要なカギとなります。そして、それを満たす代表的なトレーニングとして、インターバルトレーニングがあげられます。更に、ランニングフォームを矯正することも考慮すると、ショートインターバルがとても有効的なトレーニングとしてあげられます。(私の経験上)

具体的には、100mから200mまでのショートインターバルは、短時間で質を高めるトレーニングとしてはもちろん、ランニングフォームを矯正するトレーニングとしてもおすすめです。その理由として、同じショートインターバルでも300mから400mあたりの距離になると、後半は本当に苦しくなり、ある設定タイムを守りながら、ランニングフォームも意識して走ることは、かなり難しくなります。(苦しくて力む)

一方、200m以下の距離なら、ある程度速いスピードを保ちながらでも最後までリラックスして走ることが、比較的可能となります。つまりその分、自分自身の動きに対しても意識を保つことが可能となります。その結果、スピードを上げた状態でのフォーム矯正にもつながるのです。※もちろん、個人差がありますのでご了承願います。

次回は、そのショートインターバルの内容を、より具体的に考えていきます。

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