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2016-03

マラソンシーズン総括

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【マラソンシーズン総括】昨年の10月からはじまった2015年度のマラソンシーズンも終了です。もちろん、年間を通じてマラソン大会は全国各地で開催されておりますが、特に10月から3月にかけて開催されるマラソン大会をマラソンシーズンと位置付けて話をします。

そして、私が直接コーチする市民ランナーの方々も、この間のマラソン大会に多数出場しました。今回は、それらの記録を振り返り、目標記録達成&自己記録更新の回数等についてまとめてみます。

■男性市民ランナー(自己新):2(1)回/10月+3(1)回/11月+2(2)回/12月+0回/1月+5(2)回/2月+1(1)回/3月=13(7)回/計。■女性市民ランナー(自己新):0回/10月+4(2)回/11月+0回/12月+2(0)回/1月+7(5)回/2月+3(2)回/3月=15(9)/計。■合計(自己新):2(1)回/10月+7(3)回/11月+2(2)回/12月+2(0)回/1月+12(7)回/2月+4(3)回/3月=28(16)回/計。

単純に集計すると以上のようになります。もちろん、単に私がコーチしている選手の結果のみなので、N数も少ない上に他と比較できるデータも準備しておりません。したがって、ここから正確な答えを導くことは難しいのですが、よく見ると男女とも11月と2月に結果を残せた方が多いことがわかります。

実は、ほぼ毎週日曜日に私が主宰する富津合同マラソン練習会を実施しております。そして、その練習会の内容は、まさに11月と2月にピークを合わせるような流れにしています。今回、あらためて記録を集計してみると、その点が数字でも表れていたことは、練習会の目的を裏付けられたことでもあり、少しホッとしています。

特に、2月のマラソンで最も多くの記録更新が達成できた点は良かったと思います。その理由としては、このブログでも話してきていますが、2月に結果を残すためには多忙な年末年始もしっかりと走り込みを実施する必要があるからです。

特に年末は、練習会も集中的に開催し、年末年始合宿も精力的に実施してきた成果が、記録として見えるかたちで残せたことは本当に良かったと思います。もちろん、年末年始も地道に走り込んできた皆様方の成果であるのは言うまでもありません。

4月の新年度からは、再び10月以降のマラソンシーズンに向け、もう一度スピード強化から実施していきますが、引き続き地道な走り込みの継続になります。あらためて、新年度もよろしくお願い申し上げます。

移行期

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【移行期】平成27年度もあと少しとなりました。そして、4月からは新年度がスタートし、気持ちも新たになります。また、季節の変わり目でもあり、寒暖の差が大きく体調管理が難しい季節でもあります。皆さんの調子は如何でしょうか?

しかし、これからの季節は春本番となり、更に夏に向かって気温や湿度がグングン上がっていきます。つまり、屋外で実施するマラソンにとっては、どんどん過酷で危険な条件になっていくのです。

そんなこともあってか日本では伝統的(?)に、4月からはトラックシーズンとなり、特に学生選手や実業団選手たちはマラソンや駅伝シーズンに一旦区切りを付けます。そして、もう一度、短い距離を走ることでスピード面から強化していくのです。

一方、多くの市民ランナーは、4月以降もマラソンに挑戦していきます。もちろん、それぞれの思いや考えで自由にマラソンを走ることは素晴らしいことであり、それがマラソンの魅力でもあります。

ところが、気温や湿度が高くなってくるこれからの季節において、マラソンを目指したトレーニングを継続していくこと自体が、やはり厳しくなっていきます。実際に、多くの市民ランナー方が、これからの暑さに悪戦苦闘している姿を毎年多く見かけます。

上記したとおり、学生選手や実業団選手の多くは4月からトラックを走ってスピード強化をします。そして、日本長距離界では、この流れが昔からの主流となっており、トレーニング理論的にも推奨できる方法であると言えます。

また、新年度を迎えるこの時期だからこそ、これまでのトレーニング方法を見直し、学生選手や実業団選手たちが実践している流れを真似てみることは、意外とマラソン攻略の近道と言えるのかもしれません。

同時に、年度末の3月は身体をリフレッシュさせることと、トレーニングについての振り返りを実施するにはちょうど良いタイミングでもあります。まさに心と身体、そして、考え方の「移行期」であると言えます。

復活

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【復活】年間を通じてほぼ日曜日ごとに千葉県富津市富津公園において、富津合同マラソン練習会を開催しています。もちろん、名古屋ウィメンズマラソンが開催された先日の3月13日も練習会を開催しました。例年なら名古屋ウィメンズマラソンの応援に行く私ですが、今年は富津合同マラソン練習会にある特別な思いを持って参加しました。

そして、この日の練習会に参加したRUNWEB会員であるKさん(男性)にとっても、特別な日となったに違いありません。

実は、昨年11月10日、Kさんは突然倒れました。脳梗塞です。入院した病院に勤務する関係者から聞く話はどれも厳しい状況の様子で、左半身が完全に麻痺しているとのことでした…。

Kさんは、2009年1月から私が主宰するこの練習会に参加するようになりました。その後、「どうしてもサブスリーを達成したい」との強い思いがあり、2011年から一緒にサブスリーを目指すことになりました。

最初の1年間は、慣れない走り込みや仕事との調整に苦労していましたが、2年目に入ると地道に取組む姿勢が一気に開花してきました。2012年2月の東京マラソンでついに「2時間59分28秒」をマークし、念願のサブスリーを達成。この時、Kさんは41歳でしたが、まさにこれからの勢いがありました。

案の定、その後のKさんは破竹の勢いで、5kからハーフまで全ての距離で自己記録を更新。更にマラソンも「2時間52分27秒」まで短縮し、いよいよ夢の記録でもある「2時間50分突破」が視野に入ってきましたが…、Kさんに突然の悲劇が襲いました。

入院後、1週間以上が経過してから面会可能との連絡を受け、Kさんをお見舞いに行きましたが、病院のベットに横たわるKさんの姿は残念ながら話のとおりでした。私から何と声をかけ、何を話して良いかの術が全くありません。

しかし、Kさんは動かない左半身の手足に対して取り乱すことなく「絶対に復活する」と、力強く語ってくれました。

先日の3月13日、Kさんは自ら車を運転して練習会場の富津公園までやってきました。車から降り、スクッと立つKさんの姿に後遺症はありません。それどころか私と一緒に2時間LSDまでしたのです。

この日は、Kさんが脳梗塞で倒れてからちょうど4ヵ月が過ぎましたが、病院のベットで誓った言葉どおり、「復活」しました。まさに不屈の精神力です。同時に、再び夢の記録に挑戦できる扉を自らの力でこじ開けたのです。

「暖かくなったらもう一度、一緒にマラソンを目指そう!」

日本陸連登録について

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【日本陸連登録について】2015年度も最終月である3月に入り、いわゆる年度末になりました。新年度に向け、職場や学校が変わったり、引っ越しをしたりと、これまた移動の季節でもあります。同時にランナーの皆様方にとっては、それに伴い登録チーム(日本陸連登録)を変更する方もいるかもしれません。そこで今回は、あらためて日本陸連登録について確認していきたいと思います。

はじめに日本陸連登録をする目的についてですが、これは日本陸連公認記録を得るためには予め日本陸連登録をしておくことが必須だからです。すなわち、日本陸連公認大会を完走しても予め日本陸連登録をしていなければ、その人の記録は公認記録とはならないのです。これは完走した後に登録をしてもその記録は公認されません。必ず大会エントリー前までに登録する必要があります。ここは最も重要な点です。

逆に言うなら公認記録が必要ないランナーは日本陸連登録をする必要はありません。但し、例として女性市民ランナーの方が、未登録のまま3時間15分を突破したり、サブスリーを達成しても記録は未公認記録扱いとなり、参加記録の指定があるエリート大会への参加はできないことになるので注意が必要です。

次に日本陸連登録をするための条件ですが、特にありません(詳細については日本陸連の登録会員規程等を参照)。具体的には、これまでの記録や老若男女等、関係なく初心者からどなた様でも登録は可能です。この点はよく誤解をしている方がおりますので、特に日本陸連公認記録を必要と考えている方は必ず登録するようにしましょう。

最後は登録の種類です。日本陸連登録は個人登録と団体登録の何れかになります。まずは団体登録についてですが、それぞれの都道府県陸協にチーム(団体)単位で登録する方法ですが、5名以上が必要になります。そして、マラソン大会等にエントリーする場合の所属は登録チームとなります。同時に、所属の都道府県はチーム登録している都道府県になります。個人の居住地や勤務地とは関係ありません。

そして、もう一方の個人登録ですが、それぞれの都道府県に個人で登録する方法です。但し、この場合はマラソン大会等にエントリーする場合の所属はそれぞれのチーム名ではなく、都道府県陸協名になります。また、登録できる都道府県陸協は居住地か勤務している都道府県になります。

以上が日本陸連登録についての主な注意点になりますが、詳細等については各都道府県陸協や日本陸連のHP等をご覧ください。もちろん、私個人的には記録をしっかりと残す意味でも日本陸連登録を実施した方が良いと思います。

※安田が代表を務める「RUNWEB」での陸連登録はいつでも受けつけております。

東京マラソン

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【東京マラソン】ランニングブームの火付け役となった東京マラソンも今年で10回目となりました。実は、私も第1回大会を運よく走れたことも、つい先日のような感じがしますが、まさに「あれから10年」ですね。

10回目の今大会はリオ五輪・パラの日本代表選考大会となりましたが、特に注目の男子マラソンは不発に終わりました。詳細については各種報道のとおりですが、初マラソンの箱根選手たちの頑張りは見事でした。

しかし、逆に初マラソンはプレッシャーも無くのびのびと走れます。そのため、初マラソンの記録が生涯ベストとなり、その後何十回と走っても自己記録更新を一度も達成したことのないエリートランナーは意外と多いのも事実です。今回の箱根選手たちが2020年の東京五輪に向け、更に躍進していくことを心より祈念いたします。

さて、今回も私がコーチする市民ランナーたちも東京マラソンを走りました。その中で目標タイム達成や自己記録を更新した方々は3名と、反省の多い結果となりました。特に、今回は予定通りの走り込みが実施できた方々が失速し、逆に何とかギリギリの調整をした方々が快走しました。

40代男性市民ランナーのUさんは、サブスリーを目標にスタートし、2時間59分25秒でゴール。そして、今年66歳になる女性市民ランナーのNさんはスタート地点までのロスタイム込で3時間45分27秒の自己記録更新を達成。

今回の成功に関してこの2人に共通していた点が3つあります。■共通点1).怪我や風邪等のため、2月の月間走行距離が200k未満であった。■共通点2).距離が踏めない分、1週間前までスピード練習を重視し、10k以下の距離で自己新を出せる調子であった。(Nさんは10kで自己新を達成)■共通3).2人とも調子や結果の良し悪しに対し、極端に落ち込んだり引きずったりと、感情を乱さない強い心の持ち主であった。

そして、あらためてマラソンに向けたトレーニング方法に絶対は無いと、認識させられる2人の快走でもありました。同時に、上記した初マラソンで快走した箱根選手たちが成功した理由も走力は格段に違いますが、実は共通している点があるのではとも思いました。

一方で、マラソン後のダメージについては、逆に2人ともこれまでの中で最も酷いと、話していました。このことからマラソンに向けた走り込みは、走った後のダメージを軽減させるのと同時に、次のマラソンに向けて故障や怪我防止につながる重要な要素であると…。

最後になりましたが、出場されたランナーの皆様方は今回の貴重な経験を振り返り、次回のマラソンに活かしてほしいと願っております。

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