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2010-12

師走・3

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今回も前回同様、年末年始のトレーニングについてです。今回は、2月中旬以降のマラソン大会を目標にしているランナーの具体的なトレーニングを考えていきます。

まずは、前回と大きく違う点についてです。1月下旬から2月上旬のマラソン大会を目標にしているランナーにとっての年末年始は、「調整期」でした。しかし、2月中旬以降のマラソン大会を目標にしているランナーにとっては、最後の「走り込み期」となります。この違いをしっかりと理解した上で、年末年始のトレーニングに挑んでほしいと思います。

それでは、「走り込み期」に位置する年末年始の具体的なトレーニング例を記載します。

◆年末年始トレーニング例2).12月29日:30k~40k走、12月30日:軽めのジョグ+100m×10本、12月31日:30k~40k走、1月1日:元旦マラソン大会(10k程度のタイムトライアル)、1月2日:軽めのジョグ、1月3日:2~3時間LSD。※距離走を、2~3時間LSDに置き換えてもOK。

前回の流れと違うのは、29日と31日に距離走を実施し、元旦マラソン大会に出場する点です。かなり詰め込んだイメージになりますが、ゆとりを持った設定タイムをしっかりとキープすれば、乗り切ることができる内容と考えます。もちろん、無理は厳禁ですが、特に走り込み期の距離走については、量より質を上げ過ぎた結果、故障や怪我につながるケースが多いと感じます。従って、前回以上にゆとりを持った設定タイムを意識する必要がでてきます。

そこで、具体的な29日と31日の設定タイムについてですが、目標のマラソンタイムから1k毎のペースを導き出し、そこから「10%~20%程度」遅くしたペースが目安となります。前回同様、1kを4分ペースで走りきることが目標のランナーは、4分20秒~4分40秒あたりのペースが目安となります。※走り込みが目的なので、もっと落とした設定タイムにしてもOK。

特に、29日に距離走を実施し、中1日で再び距離走を実施するので、29日の距離走が重要なポイントとなります。それは、最後までゆとりある設定タイムをキープしていくことで、身体がペースアップしていきたい要求を抑え、スタミナを温存しながら走ることになります。つまり、実際のマラソンに例えると、「前半は体力を温存し、その体力を30k以降につなげていく感覚」と似ており、貴重な疑似体験にもなります。

そして、中1日で再び距離走を実施した翌日に、元旦マラソン大会を走ります。かなりハードな内容ですが、逆にスピードを出し難い状態(※)になっているので、怪我や故障に直結するケースは意外に少ないと感じます。そして何より、スタミナが枯渇した状態から更に頑張れる体力を身に付けるには、絶好の年末年始となるに違いありません・・・。※マラソンの35k以降の感覚。

おわり。

師走・2

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今回から年末年始のトレーニングを、大きくふたつのグループに分けて考えていきます。

ひとつ目のグループは、1月下旬から2月上旬あたりに、目標としているマラソン大会が位置するランナーです。ふたつ目のグループについては、2月中旬以降のマラソン大会を目標にしているランナーとします。

はじめに、1月下旬から2月上旬のマラソンを目指しているランナーの年末年始について考えていきます。

以前にも、このブログで話していますが、1月下旬から2月上旬のマラソンを目指すランナーにとっての年末年始は、走り込み期から調整期に入っていきます。即ち、あらためてスタミナや脚力の強化を目的とした走り込みではなく、量より質を高めながら体調を引上げていくような走り込みになります。

まずは、この点をふまえて、12月29日から1月3日までのトレーニング例を記載します。

◆年末年始トレーニング例1).12月29日:25k~30k走、12月30日:軽めのジョグ、12月31日:軽めのジョグ+100m×10本、1月1日:元旦マラソン大会(10k程度のタイムトライアル)、1月2日:軽めのジョグ、1月3日:100分~120分LSD。

以上のような流れとなりますが、その中でポイントなるのは、「12月29日:25k~30k走」と、「1月1日:元旦マラソン(10k程度のタイムトライアル)」のふたつです。

ひとつ目の「25k~30k走」の設定ペースについては、目標のマラソンタイムから1k毎のペースを導き出し、そこから「5%~10%」遅くしたペースが目安となります。具体的には、1kを4分ペースで走りきることが目標のランナーは、「4分15秒~4分20秒」あたりの設定ペースとなります。もちろん、どんどんペースアップしていく必要はなく、最後までゆとりを持って走りきるようにします。

既に何度も話していますが、距離走については、どのタイミングで実施したとしても、余裕を持って走りきることが重要なポイントであることは変わりません。この点は、常に意識しながら走りきるようにしましょう。

ふたつ目は、1月1日のタイムトライアルです。近くに参加可能な「元旦マラソン大会」がありましたら、積極的に参加しましょう。ポイントは、ウォーミングアップをしっかりと実施し、自己記録を目指して前半から積極的に走ることです。自己記録の更新ができなかったとしても、最後まで粘り強く走りきることが大切です。そして、このタイムトライアルを取り入れることで、身体に強い刺激が入り、体調がグッと引きあがっていきます。

つづく。

師走

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今年も残り1ヶ月を切りました。年内の主なマラソン大会もほぼひと段落し、何となく目標が見えなくなるような時期でもありますが、いかがでしょうか。

一方で、来年1月から2月のマラソンを目指しているランナーにとって、この12月は最も重要な走り込み期となります。特に、来年の1月末から2月にかけて、例年以上に大きなマラソン大会が集中しており、これまで以上に重要な時期とも言えるかもしれません。

ところが、既にこのブログでも何度か取り上げましたが、12月は1年で最も多くの行事が集中する月でもあります。では、具体的な行事と、ランニングに及ぼす影響をいくつかあげてみます。

◆忘年会:暴飲暴食により、単純に体調を崩し易くなる。また、2次会等のはしごをすることで、風邪をひいたりする可能性が高くなる。◆大掃除:ほこりを大量に吸い込むことで、体調を崩す。日ごろ持たない重たい荷物を持つことで腰を痛めたり、思わぬ怪我をする。◆年末年始:めったに会うことのない人たちと一緒に過ごす時間が多くなり、ランニングをする時間を捻出し難くなる。また、暴飲暴食による体調不良と体重オーバーに陥り易くなる。

以上のように、誰もが頭に浮かぶことであり、誰もが経験したことのあることだと思います。更に、それらのことは、自分自身の判断ではなく、周りの状況に振り回されることがほとんどなので、よりランニングを阻害する要因になると感じます。

しかし、上記の行事は、予め計画することなので、ランニングを継続していくための対策は、逆に立て易いはずです。実際に上記のような理由で、年明けのマラソンを失敗することが多い人は、まずは12月の予定表を書き出すことからはじめましょう。

そして、忘年会の翌日や大掃除の日に、重要なトレーニングを組み込まないようにすることは、年末年始のトレーニング計画にとって基本的なことです。もちろん、トレーニングの流れは重要ですが、忘年会翌日に無理して30k走を実施するより、臨機応変に日程をずらしていく方が、より効果的な場合もあります。

また、11月から12月上旬のマラソンを走った人は、夏以降からマラソントレーニングを継続しています。つまり、マラソンに対応できる身体を一度つくっているのです。そのため、結果の良し悪しに関係なく、年末年始の走り込みは臨機応変に対応することも可能です。

この点も踏まえて、次回から年末年始の具体的なマラソントレーニングを考えていきます。

つづく。

駅伝&マラソン

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12月5日(日)は、全国各地でマラソン大会や駅伝大会が数多く開催されました。私がコーチする選手(市民ランナー)やクラブチームも各種大会に参戦しました。

奈良県で開催された「第1回奈良マラソン大会」には、女子選手1名が招待選手として参戦しました。彼女は、出産後に走力をアップしてきた選手です。もちろん、日々のトレーニングも子育てをしながらの走り込みとなります。そのため、早朝の走り込みがメインとなり、特に週末の距離走は早朝6時前からのスタートとなります。しかも相手のいない単独走です。そんな彼女の地道な努力が実を結び、今大会では3位入賞の好成績をおさめることができました。

実は、前週の「第30回つくばマラソン大会」で2位に入った女子選手もママさんランナーです。そして、同じく出産後に力を付けてきました。もちろん、日々のトレーニングも早朝がメインとなりますが、彼女は毎日早朝3時からのトレーニングを何年も継続しています。

そんな彼女たちの地道な努力に接していると、「マラソンで結果が出て当然」と納得することができます。そして、コーチである私の方が教えられることばかりで、感謝の気持ちでいっぱいになります。

また、「第72回奥多摩渓谷駅伝競走大会」は、東京都青梅市で開催されました。この駅伝大会は、国内では箱根駅伝に次ぐ歴史を誇っております。そんな伝統ある駅伝大会に今年は、男子チームも久々に参戦することができました。

結果は、女子チームは3区間全てで区間賞を獲得し、2年ぶり3回目の優勝をはたすことができました。また、男子チームも目標の6位を上回る5位入賞と、こちらも力を出し切る結果を残すことができました。※3名の女子選手は、先日の「大田原マラソン大会」か「つくばマラソン大会」で、フルマラソンを走った後の駅伝です。

さて、よく人生をマラソンに例えますが、実は人生により近いのは「駅伝」と、私は感じます。個人競技であるマラソンは、途中で止めることができます。また、自由気ままに走ることもできます。しかし、駅伝は仲間の運んできたタスキを受け継ぎ、次の走者に渡す責任があります。つまり、チームや仲間のために、自分に与えられた役割を最後まで全うしなくてはいけないのです。同時に、自分自身の判断で、途中で投げ出したり、諦めたりすることもできないのです。

それは、まさに人生そのものではないでしょうか・・・。

そして、駅伝を通じてつちかった粘り強さや忍耐力は、必ずマラソンにつながると、私は確信しております。

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