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トレーニング計画 Archive

9月を走る・4

【9月を走る・4】前回の続きです。2020年12月の防府読売マラソン後は、走り込みをしながら春のトラックレースを目標にしました。一般的に長距離やマラソンでは、「スピードをつけてから長い距離に移行する」と言います。もちろん、必ずしもこのとおりではありませんが、考え方のひとつとしては間違いないと思います。

また、人の体は、「スピードがついてくるとスタミナは落ち、逆にスタミナがついてくるとスピードは落ちるため、両方を一緒に狙えない」とも言われています。つまり、マラソンを目標にしたスタミナ重視のトレーニングと、5kのスピードアップを目指すトレーニングの両立は難しいと言われている理由のひとつです(私の経験上もほぼ同じ)。

したがって、9月のパラマラソンに向けた本格的な走り込みを6月からと計画していたので、その走り込みに入る前は、トラックレースでスピードを高める流れにしました。実は、夏マラソンを攻略していく上で大切なポイントは、単なる暑熱対策だけではありません。そのポイントのひとつが、目標としている夏マラソン直前の冬マラソン(12月から2月)で自己記録を更新していることです。

これも夏マラソンをスタミナと仮定した場合、その直前の冬マラソンはスピードとも言えます(かなりこじつけですが)。つまり、オリパラのようなビッグイベントの多くは夏に開催されるので、スピード(冬マラソン)を高めてからスタミナ(夏マラソン)に移行する流れになり、それが理にかなっていると感じます。

さて、4月から5月までのトラックレースでスピードを高める計画(自己記録更新)でしたが、実際はそうなりませんでした。それは、昨年12月の防府読売マラソンで自己記録を達成した選手たちほど、その後は故障や不調などのリバウンドが大きく、結果的には春先まで体を休める方が主となったからです。

コーチの立場としては、焦りのような気持ちもありましたが、これも結果的には良い休養期間となり、日本代表選手たちは6月からの走り込みに集中することができました。その走り込みは、定期的に距離走(長い距離)を実施していくオーソドックスな方法です。もちろん、暑さを考慮し、設定タイムをコントロールしながら走り込んでいきました。

その詳細は割愛しますが、6月は長野県上田市菅平高原で強化合宿を実施し、起伏の激しいコースを使った「40k走」を4本。7月は北海道北見市に場所を移して強化合宿を実施し、同じく起伏の激しいコースを使った「40k走」を2本、平坦なサイクリングコースを使った「40k走」を2本の合計4本走りました。8月の第1週も北海道北見市で最後の「40k走」を実施したので、6月から合計すると、「40k走」を9本実施しました。

最後の40k走後は、距離を落としながら設定タイムを少しずつ上げていく流れに移行していきました。8月26日午前、北海道北見市における最後の練習を終え、午後から千葉県富津市富津公園に移動。いつも慣れ親しんだこの富津を最終調整の場所に選びました。そして、パラマラソン1週間前は富津で最後の「16k走」を実施し、9月1日の午後から選手村に入村しました。

オリパラが1年延期となりましたが、上記した計画は2年前に決定していました。もちろん、その前から何年も同じ場所で強化合宿を繰り返しながら東京パラの戦略を練り上げてきたので、選手たちもその土地や宿泊旅館、そして、地元の人たちにもなじみ、ストレスなく長期滞在できるようになっていた点が何よりでした。

このように、多くの方々にご支援いただいた結果がメダル獲得につながりました。あらためて、お世話になった皆様方に厚く御礼申し上げます。地元開催の地の利を活かした戦略と戦術が成功しました。

9月を走る・3

【9月を走る・3】東京パラマラソンに向け、強化合宿などを積み重ねてきましたが、どのような過程を経て、9月5日を迎えたのかを、少し振返ってみます。もちろん、「こんなにすごいことをしてきた」とか「この方法や考え方しかない」と、言ったことではありませんので、予めご了承願います。

まずは何と言っても東京オリパラの開催が「1年延期」になったことでしょうか。これにより、東京オリパラに関係する全ての選手やスタッフなどに大きな衝撃が走りました。更に、世論も含め、様々な意見が飛び交い、強化活動を継続していくことが不透明な状況に陥った競技団体も多数ありました。

ブラインドマラソンの選手たちにも動揺は見られましたが、それもすぐに収束し、「個々にできることをしっかりと継続していこう」と落ち着きました。既に、日本代表選手にほぼ内定している選手や有力候補選手たちの地元でのトレーニング環境については、どこでも走れるマラソン競技の特性上、それほど悪化することがなかった点も幸いしました。

ところが、全国各地のマラソン大会や各種競技会などが軒並み中止や延期に追い込まれていったのは、正直言って困りました。このまま、1年と数ヶ月後の東京パラマラソン当日まで1回もマラソン(各種競技会なども)を走れないとしたなら、それが選手たちにとって最も不安要素になるからです。

しかし、2020年12月の防府読売マラソン大会は関係者のご尽力により、予定通りに開催する方向で調整が進みました。同大会は、ブラインドマラソンを早くから取り入れていただいている大会でもあったので、この大会で記録を狙うことに目標が定まりました。

そして、誰が東京パラマラソンの日本代表選手に選考されたとしても、その当日までに走れるマラソンは「この大会が最初で最後」と、どの選手たちも並々ならぬ決意で、2020年の夏から走り込みを重ねていきました。結果的には、この「一点集中力」を東京パラマラソンの1年前に実践(予行)できた点が大きかった。

2020年12月の防府読売マラソン大会の結果は、男子は堀越選手が大幅な自己新となるアジア新で優勝。女子は道下選手が、自身の持つ世界記録を更新する自己新で優勝。更に女子の2位は、藤井選手がWPA世界ランキング上位に入る大幅な自己新を達成。

この後は悪い方の予想が的中し、この防府読売マラソン大会が東京パラマラソン前に出走した最後の大会となりました。そして、先日の東京パラマラソンでは、堀越選手が銅メダル、道下選手が金メダルを獲得。そして、藤井選手が5位入賞と、2020年12月の防府読売マラソン大会で快走した3選手が、東京パラマラソンでも上位にキッチリと食い込みました。

これは、単なる偶然ではなく、昨年の防府読売マラソン大会で見せた「一点集中力」を、今回も個々に再現できたからなのです。

9月を走る

【9月を走る】9月1日に最後のポイント練習を富津で実施し、その日の午後、都内の選手村に入りました。昨年から大会が1年延期となり、一時的に不安定な状況になりましたが、何とかここまでたどり着くことができました。

幸い、この間もパラマラソンに出場する選手とガイドランナー全員が、順調にトレーニング計画を消化することができました。これも、延期後も変わらず、多くの方々からご支援いただいたその成果です。重ねて御礼申し上げます。

さて、入村後は天候不順が続いており、このままの状況でマラソン当日を迎えそうですが、何よりも「暑さ対策」を第一に強化してきたので、逆に複雑な心境でもあります。とはいうものの、8月の北海道北見合宿においては今と同じような天候や気温が続き、その中においての調整だったので、天候や気温に対する不安は感じておりません。

また、マラソンの勝負は「1対1」ではなく、「1対他」になります。したがって、レース展開や相手の動きをコントロールしていくことは極めて困難なスポーツとも言えます。更に、勝負している時間が単調で長時間なので、その日の天候に大きく左右されますが、その日の天候をコントロールすることはできません。

つまり、ライバルを個々に分析したり、当日の天候を過去の実績から統計的に予測していくことはたいして意味のないことと、あらためて感じます。別の見方をすれば、マラソンはほとんどのことを自分自身でコントロールすることができないスポーツとも言えるでしょうか。

至極当然のことですが、ライバルの動きや当日の天候を自分自身でコントロールすることはできませんが、自らの身体と心を自在に動かせる状態に仕上げることは自分自身で可能です。要は、自分自身が、肉体的にも精神的にも最高の状態で大会当日を迎えることができるか否かだけが勝負するポイントになります。

偉そうなことを言ってきましたが、「そんなことは誰でもしている」と。しかし、多くの選手がそれに気づいていながら周りばかりに気を取られ、それを実践することに失敗してきたのも事実です。

レース当日まであと数日ですが、「休養第一」で、おだやかに過ごします……。

8月を走る・4

【8月を走る・4】北海道北見市で実施してきた調整合宿は、全日程を無事に終了しました。また、今合宿も北見市の皆様方からの絶大なるご支援により、計画どおりのトレーニングを消化することができました。重ねて御礼申し上げます。

そして、昨日の夕方、強化拠点にしているいつもの千葉県富津市に移動しました。いよいよ最終調整です。そして、一夜明けた本日、選手たちは調子を確認しながら軽めに走りましたが、北海道と湿度が大きく違うので、体感する暑さの違いを感じました。しかし、先週からこの湿度を見越して、北海道北見市において暑熱順化を再開していたので、特に心配はありません。

具体的な実施方法は、室温を35度以上、湿度を70%以上に上げた部屋で1時間程度運動を実施する方法です。もちろん、計画したトレーニングとは別となります。これを数日間実施すると、発汗などが変わっていきます……。

さて、9月5日のマラソンに向け、残すポイント練習もあと数回となりました。ここから先は、想定外の体調不良(風邪など)や想定外の怪我(段差での転倒など)によるアクシデントに最大の注意をはらっていきます。

これはどんなレベルのランナーにも当てはまりますが、絶好調に仕上がっているときに限って、上記したような想定外のアクシデントにより狙ったレースを、棒に振ってしまったランナーを過去に見てきました。最後まで気を引き締めていきます。

本日、新国立競技場において、T11クラスの男子5000mで唐澤選手が銀メダル、和田選手が銅メダルを獲得しました。同じブラインドマラソンチームとして切磋琢磨してきた仲間の快走に、富津で調整している選手とガイドランナーたちも大きな「勇気と力」をもらいました。

後に続くよう、最終調整に集中していきます。

8月を走る・2

【8月を走る・2】8月7日から北海道北見市において、最後の調整合宿に入りました。このまま9月5日のパラマラソン当日まで、選手とガイドランナー、そして、スタッフ全員が一緒に調整します。

つまり、地元開催の利点を活かした、これまでのパラリンピックとは違った調整の流れになりますが、ここまでは計画どおりにことは進んでおります。しかし、本来であるなら、開催国に長時間のフライトで移動し、最初に日本との時差に体を慣らさなくてはいけません。

同時に、現地の気候などにも体を慣らす必要があり、更にその土地に慣れる必要もあります。おちろん、口で言うのは簡単ですが、最初につまづくと、そのまま大会当日まで不調を引きずっていく可能性が高くなります(実際にそうなります)。

また、選手村に入村したらすぐに、各部屋の間取りや使い勝手などの確認(国によって微妙に違っていたりする)。更に、選手村内の食堂や各施設との位置関係など、確認することが多くあります。そして、何よりも選手村から各競技会場へ移動するためのシャトルバスの乗り方や移動時間などを確認し、実際に乗って移動してみます。

実は、シャトルバスを運転するボランティアの中には、指定されたルート(道)を知らないまま運転を引き受けている人もいたりします。実際に、2016年リオ大会においても、最初に乗った陸上競技場行きのシャトルバスが道に迷い、狭い路地に何度も入り込み、何度もUターンしました。信じられませんが、海外におけるこのトラブルは意外と多く、確認が必須です。

このように、日本では絶対に起り得ないようなことが、国際大会においては普通におこることがあります。また、直近の大会は施設そのものが未完成の状態で大会が実施されているケースも見受けられるので、最初から「話し半分」程度の気持ちも必要に感じます。

他にもいろいろとありますが、国際大会は現地入りした後、上記したようなことをいかに短期間でものにできるか否かは、選手の調整にも大きく影響します。また、これらについては、事前に視察していても、実際に人とものが動き出した後とでは大きな乖離があるので、何度経験してもその現場で素早く対応するしかありません。

今回は東京開催なので、これまでのような不安要素がほぼ「0」に近く、選手とガイドランナーの調整に集中することができます。本当にありがたいことです……

8月を走る

【8月を走る】先週の土曜日から2泊3日の日程で、菅平合宿を実施しました。これは毎年実施しているクラブチームの合宿です。このブログでも記載してきましたが、合宿の日程が短期間であっても、準高地である菅平高原で走り込むのは、秋以降のマラソンに向け、プラスになります。

また、今回も例年どおり、メインのトレーニングは「距離走」です。その距離はそれぞれの走力や調子によりますが、最長で40kを走りました。そのスタートは、それぞれの距離と設定タイムごとにグループをつくり、時間差で出走していきます。

標高が1300m前後にある起伏コースで実施したため、途中で送れる人もいましたが、おおむね予定どおりにゴールしていました。しかし、これも毎年のことですが、せっかくの機会だからと言って、いつもより速いグループでスタートしたり、いつもより長く走ろうと、欲を出し過ぎた人ほど、うまく走れない傾向になりました。

そして、これも毎年のことですが、過去の実績や経験だけにたより、「このペースや距離なら大丈夫」と単純に判断してスタートする人は多い。その結果、途中で失速したり、ゴールできなくなった人の多くは、この考え方(過去の実績や経験にこだわり過ぎる)に陥り易いと感じます。

つまり、現時点の調子や走力はもちろん、当日のコンディションなどを加味していないことが主な原因となります。そして、ゴール後にそのことを指摘しても、そうなる人は、その事実を受け入れようとしない傾向も強いと感じます。

「ゆとりを持って走り込む」ことは、どのレベルのランナーにも不可欠な点です。しかし、どのレベルのランナーであっても、「過去の実績や経験」にこだわり過ぎて、「もっと長く、もっと速く」ばかりを追求し、結果的には何度やっても「最後までやり遂げられなかった実績」を繰り返している人は意外と多いのです。

やはり、何事もそうですが、まずは確実にやり遂げることが大切です。引き続き、夏の走り込みを継続していくには厳しい状況が続きますが、ゆとりを持って、確実に走り込んでほしいと思います。

7月を走る・5

【7月を走る・5】東京五輪が開幕し、日本チームのメダルラッシュが続いております。本当に素晴らしいです。一方、惜しくもメダルを逃した選手もいますが、最後まであきらめず、自身の力を出し切るその姿は大きな感動を受けます。

いまだコロナの影響はありますが、どうか選手の皆様はこの日のために積み重ねてきた力と技を出し尽くしてほしいと願っております。そして、厳しい状況の中、開催にご尽力いただいた関係者の皆様、ボランティアの皆様、ありがとうございます。

後半も全力で応援します!

7月を走る・3

【7月を走る・3】北海道北見市合宿の前半が終わりました。その前半では、ホクレンディスタンスチャレンジ大会に参戦しました。具体的には、網走大会と北見大会の5000mです。そして、それぞれの大会翌日には40k走を実施する流れとしました。

最初の網走大会は、気温が高く、ホームストレートが強い向い風となる悪コンディションとなりましたが、男女とも積極的なレースをしてくれました。そして、計画どおりに、翌日は全員で40k走を実施しました。

しかし、前日の疲労もあり、特に女子選手は苦しい走りとなりました。一方の男子選手は、前日に女子選手のガイドランナーをつとめた男子2名も自分強化として男子グループに加わり、全員で安定したラップタイムを刻んでゴールしました。

続く北見大会です。網走大会のような強風はありませんでしたが、30度をこえるこれまた厳しいコンディション。まずは、女子選手からのスタートでしたが、3選手のガイドランナー全員を網走大会と違うガイドランナーと入替え、その3名全員を女性ガイドランナーで挑みました。

続く男子選手は、ガイドランナーのひとりにペースメーカーを任せ、記録を意識したレースを演出しました。具体的なターゲットタイムは「15分10秒」に設定し、安定したペースでレースをコントロールしてくれました。しかし、コンディションが悪すぎた影響が大きく、残念ながらターゲットタイムには及びませんでした。

そして、翌日は2回目の40k走。特に、前回の40k走で苦戦した女子選手たちは疲労の蓄積も大きく、かなり不安な状態でのスタートでした。この日の女子選手をガイドしたのは、前日にペースメーカーをした男性ガイドランナーと、同じく若手の男性ガイドランナーにも任せました。また、前日にガイドランナーをつとめた女性ガイドランナー2名は自分強化として40kを走りました。

果たして、女子3選手とも設定タイムを上回る安定した内容で40kを走破しました。もちろん、男子選手もしっかりと走り切りました。北海道北見市合宿の前半1週間をまとめると、レースを2本、40k走を1本走った後、最後に実施した2本目の40k走が最も良い内容となりました。

6月の菅平合宿は起伏コースで走り込んできたので、今回のようにレースの強い刺激が入ると、自然と調子が上向きになっていきます。これは、狙い通りにスタミナが身に付いている目安(私の経験上)となり、後半の合宿に向けて大きな弾みがつく内容でもありました。

もちろん、この時期に調子が上がり過ぎないよう、後半はもう少し締め上げていきます。

7月を走る・2

【7月を走る・2】7月8日(木)から北海道北見市において強化合宿を実施しております。毎年のことながら北見市の皆様のご理解とご支援により、素晴らしいトレーニング環境をご提供いただいております。

そして、こちらも毎年のことながら日本陸連様のご理解とご支援により、ホクレン・ディスタンスチャレンジ大会にも出場することができました。このように、土地勘のない場所や環境で強化合宿を実施していくには、地元の皆様や関係者のご理解とご支援が不可欠なのは言うまでもありません。

あらためて、関係者の皆様には厚く御礼申し上げます。

さて、今回の強化合宿は、東京パラに向けた最もハードなトレーニングを実施する最後の合宿になる予定です(8月以降は調整合宿)。そして、その最初のポイント練習となったのが、昨日実施されたホクレン・ディスタンス網走大会でした。

視覚障がいの部には、東京パラの視覚障がいマラソン・長距離男女代表選手が全員出場しました。特に、この網走大会では記録更新を狙った積極的なレース展開となりましたが、厳しいコンディションに阻まれました。しかし、暑さと強風下の中においても積極果敢なレースを見せた点は、ここまでの強化活動の成果を十分に確認できました。

また、今回の強化合宿からは、代表選手と一緒に戦うガイドランナー全員もフル参加することになりました。特に、女子代表選手のガイドランナーに選考された期待の3名も一緒に網走大会を走りました。実は、実戦経験の少ない点を危惧していましたが、こちらが見込んでいた以上のテクニックで選手をゴールに導いていました。

そして、18時55分からは一般女子1万メートルがスタートしましたが、同じくガイドランナーに選考された山口選手が出場しました。また、視覚障がいの部がスタートした14時台とは打って変わり、絶好のコンディションとなりました。

彼女がこのホクレン・ディスタンスチャレンジ大会で1万メートルを走るのは初めてでしたが、期待どおりに自己記録を更新し、3位でゴール。前述したとおり、視覚障がいの部はコンディションが厳しく、記録更新を達成することはできませんでしたが、山口選手は彼らの分もしっかりと走ってくれました。

このあと、この合宿期間中にもう一度、ホクレン・ディスタンス北見大会に出場します。引き続き、よろしくお願い申し上げます。

6月を走る・4

【6月を走る・4】長野県上田市菅平高原における最後の強化合宿が終わりました。トレーニングのメインは起伏の激しいロードでの距離走で、主力選手たちを軸に40k走を2回実施しました。もちろん、設定タイムは落としてじっくりと走りました。

東京パラのマラソンコースは最後に厳しい上り坂が続くので、それを想定したコースでの走り込みも必要になります。一方、起伏が激しいコースでの距離走は、ペース感覚がつかみにくいのと、脚への負担が増す分、故障やケガのリスクが高まります。

この両方を天秤にかけながら調整していくのがポイントのひとつになります。特に、起伏で走るとペース感覚はかなり違ってくるので、起伏走での合間にトラックでの刺激(スピード)を少し入れながらその感覚を修正したりもします。

もちろん、何事も理屈で話すのはとても簡単で、実際にその現場において選手個々の動きや調子を加味しながら微調整していくことは簡単なことではありません。と言うより、確固たる自信や絶対的な方程式があるわけではありません。

この点はどんなに優秀な選手や指導者においても同じではないでしょうか。そして、今の現状をこれまでの実績やデータなどと比較しながら確率の良い方に修正し、目標に進んでいくとでも言いましょうか……。

さて、7月からは北海道に場所を移して強化合宿を継続していきます。また、7月も走り込みの要素が強い感じになる予定ですが、距離走のコースを使い分け、設定タイムも微妙に調整していきます。

「起伏走で鍛えた脚がどのような反応を見せてくれるのか?」

そして、ここからが本当に失敗を取り戻せない時期に入っていきます。まずは故障やケガを絶対に回避していくことが大前提になりますが、量も質もある程度追い込める最後の時期にも入ります。

至極当然のことですが、体調や調子を維持していくことと、しっかりと追い込んでいくことのバランスを取りながら目標に進んでいきます。至極当然のことですが、これが最も難しい点であり、多くの選手や指導者を悩ますことなのです。まずは、自らが現実逃避をしないように……。

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