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2017-02

強化合宿

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【強化合宿】先日の2月18日(土)から2泊3日の日程で、日本盲人マラソン協会主催の強化合宿を我々の練習拠点としている千葉県富津市富津公園で実施しました。

ご存知のとおり、富津公園は箱根駅伝3連覇を達成した青山学院大学をはじめ、多くの大学や実業団チームが練習拠点として走り込んでいます。今回の合宿間においても実業団チームのHONDAを筆頭に東京農業大学、東海大学、神奈川大学、中央学院大学の軽やかな走りを見ることができました。

さて、今回の合宿は、選手18名、伴走者21名、それにスタッフを加えた合計43名での合宿となりました。特に昨年のリオパラリンピック後、次世代候補選手も加えたので、合宿参加人数は40名をこえるのが常態化してきました。

また、練習においては良い意味で走力別にグループが形成されるようになり、選手間での競争も激しくなってきました。同時に伴走者への負担も相当なもので、1日の走行距離が50k以上になる日も常態化してきました。

リオパラリンピック代表で全盲の和田選手は、合宿初日に「2k(6分20秒)× 4本+1k(3分以内)」のインターバルを実施し、翌日は「30k走(3分45秒/k)」を実施するなど、走り込みの質もかなり高くなっております。

今回、和田選手の伴走者は順天堂大学の学生選手2名にサポート頂き、上記したハードなトレーニングを実施することができましたが、学生選手たちのダメージも相当なものになりました。

一方、リオパラリンピック代表の堀越選手は伴走者無の単独走ですが、脚の故障もようやく完治しました。合宿2日目に「40k走(3分45秒/k)」を実施し、翌日は強風の中でしたが「3k(9分30秒以内)× 3本」を消化するまでに復調してきました。

同様に、先日の別大マラソンで快走した選手たちも順調に回復してきており、次のチーム目標は4月に開催される「ワールドカップマラソン(ロンドン)」になります。そして、そこに向け、今回の合宿から5週連続の強化合宿となります。選手・伴走者にとってはかなりハードな日程になりますが、「しっかりと鍛えて、しっかりと成果」を残せるように取り組んでいきます。

マラソンシーズン・3

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【マラソンシーズン・3】前回に引き続き、別府大分毎日マラソン大会の話題です。

毎年のことですが、同大会には私がコーチする市民ランナー方も多数参加します。特に、女子の部が新設されてからは伝統の大会を目指す方も多くなりました。

そんな中、女子の部で堂々の優勝を果たした山口選手もその1人です。山口選手はこの大会での相性も良く、2014年大会においては自己新記録で優勝、昨年も2位と好成績を残しています。今大会も「2時間40分31秒の自己新記録」で、2度目の優勝と、本当によく頑張りました。

しかし、山口選手自身は、2時間40分突破を目標にしていたので、ゴール後は逆に悔し涙を流していました。ところが、男子選手の中でレースを進めていたので前後の状況が分からず、3年振りの優勝をあらためて確認すると、ようやく笑顔を取り戻していました。

さて、2年前の2015年、山口選手は同大会での連覇と2時間40分突破を目標に、トレーニングも順調に重ねていました。ところが、大会2週間前の練習中に後方から走ってきた車にひき逃げされ、首の骨を折る大怪我を負い、連覇どころか走れる身体に戻れるか否かのどん底に突き落とされました。

幸い折れた個所が運よく、後遺症もなく無事に退院し、マラソンにも復帰することができました。しかし退院後、何度マラソンを走っても本来の調子に戻らず、更に辛い期間を過ごすことになりました。

無責任な言い方ですが、こんな時ほどコーチは無力で、見守るしかできません。

もちろん、山口選手は誰のせいにする訳でもなく、誰に当たることもなく、だた黙々と走り込んでいきました。今回の優勝は、そんな山口選手の人としての成長が、最大の勝因だった点は誰もが認めるところです。

男子で優勝した中本選手の素晴らしい走りもそうでしたが、今年の別府大分毎日マラソン大会は、マラソンは「地道に腐らず、コツコツ走り込むこと」の大切さを、全国のランナーに示した素晴らしい大会でした。

マラソンシーズン・2

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【マラソンシーズン・2】2月の第1日曜日は、伝統の「別府大分毎日マラソン大会」の開催日です。今年も期待の若手選手から復活をかけるベテラン選手まで多くのランナーが別大国道をかけ抜けました。

また、昨年から伝統あるこの大会に「視覚障がいマラソンの部」を新設頂き、今大会からは男子の日本選手権を兼ねることになりました。まずは、ご尽力頂いた大会関係者の皆様方に厚く御礼申し上げます。

振り返ると、昨年の同大会においては、2016リオパラリンピックの日本代表選考レースと位置づけ、男女優勝選手が、それぞれ銅メダルと銀メダルを獲得することができました。まさに伝統の力が視覚障がい選手たちの後押しをして頂いたと、重ねて感謝申し上げます。

さて、今年の大会は2020東京を目指す次世代選手たちを軸に、伝統あるこの大会に挑みました。結果は、昨年の大会で3位に入った熊谷選手(T12クラス)が念願の初優勝。更に3位の山下選手(T12クラス)、4位に入った米岡選手(T11クラス)が自己記録を更新。

また、女子選手は2名の参加でしたが、1位の安部選手(T11クラス)、2位の青木選手(T12クラス)共に自己記録を更新。特に、1位の安部選手に至っては、自身が持つ日本記録を更新する激走でした。

昨年のリオ帰国後、直ちに2020東京を目指した強化をスタートしましたが、リオで獲得したメダルが共に切磋琢磨してきた仲間たちの意識改革にもつながりました。そして更に、その成果として今大会の記録にもあらわれました。

次の目標は、4月のワールドカップマラソン(ロンドン)においてメダル獲得と記録更新になりますが、引き続き全員で切磋琢磨しながら「チーム力」を高めて挑みます。

皆様方の絶大なるご声援をお願い申し上げます。

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